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Mio 168 RS 専用地図ソフト付属ですぐに使えるモバイルGPS
Mio 168 RS
マイタックジャパン
オープンプライス
http://www.mitac.co.jp/
http://www.mio-tech.jp/main.html


2005年4月8日

マイタックジャパンの「Mio 168 RS」は、2004年春に発売されたGPSアンテナ一体型のPocket PC「Mio 168」に、新開発の専用地図ソフト「Mio Map」をバンドルした製品だ。CPUやメモリなどハードウェア的には168と同等だが、OSがWindows Mobile 2003 for Pocket PCからWindows Mobile 2003 SE for Pocket PCへ変更されている。

本体前面
本体背面
本体両側面
本体はGPSアンテナ一体型で、普段は背面にあるアンテナを回転させて利用する。5Way方式のスティックを中心とした4つ+右側面に1つのファンクションキーなど、PocketPCマシンとしては一般的な操作スタイルだ。
上面
上面にはSDメモリーカードスロットを装備。ストレージだけでなくインターフェイスともなるSDIO対応なので、無線LANやPHS通信も可能だ。カードスロットの横には赤外線インターフェイスポートを持つ。スタイラスは2段の伸張式だ。

 GPSアンテナ一体型というユニークなPDAだけあって、地図アプリケーションと連携してカーナビ/歩行者ナビとして使ことが前提の製品であり、従来モデルでも同様にロードマップ“Mappleシリーズ”を発行する(株)昭文社の「SuperMapple for Mio」が付属していた。SuperMapple for Mioとの組み合わせでは基本的に現在位置を中心とした地図表示のみを提供していたのに対し、本機向けに新開発したというMio Mapでは“ルート検索”と“ルートナビ”、“音声ナビゲーション”といったカーナビと同様の便利な機能が利用可能となっている。

 ちなみに製品にはMio Mapを収録したCD-ROMが付属するほか、Mio Mapを収録した1GBのSDカードも付属しており、スロットに挿せばすぐ本体にインストールしてナビ機能が利用可能になるのも手軽でありがたい。Mio Mapアプリケーションと収録地図データ(ゼンリン製)は、合わせて約633MBを占有し、残りの約334MBにはほかのアプリケーションやデータの格納に利用できる。もちろんWindows Media Playerなどで音楽を再生しながらナビ表示を利用することも可能だ。



付属品
製品には車載用のスタンドやシガーライターソケット用DCアダプタが付属する。スタンドや車載充電器など、ハンディGPS機などでも同様の製品はあるが、個別に買えば数千円程度するものだけに製品に同梱されているのはありがたい。

付属品で車への設置はラクラク!

車にセットしたところ1
付属する車載用スタンドは吸盤方式ながらレバーで吸盤を密着させる方式なので、かなり強く固定できる。フロントガラスに吸盤を貼り付け、アームの先端にあるマウントにMioをセットするわけだが、。スタンドのアームはフレキシブルなので比較的自由度は高く、かなり固めの曲がり具合なので走行中に角度が変わってしまうこともなさそうだ。
車にセットしたところ2
フロントガラス中央に貼り付けてダッシュボードの手前、ハンドルよりも若干奥にMioを配置すれば液晶も見やすく、内蔵スピーカでの音声案内も聞きやすい。真後ろから日光が当たるような状況ではカーナビ専用機に比べるとやや見づらくなる。

 実際にMioを車に載せて利用してみた。標準で付属する車載スタンドを使ってフロントガラスへ吸盤で固定してアームの先にあるアダプタにMio本体を差し込んで、液晶が見やすくかつ視界のじゃまにならないように角度を付ける。Mioのアンテナは背面に密着した状態から約170度(本体と平行までやや足りない程度)まで角度を変えることができ、スタンドの角度に合わせてアンテナがほぼ水平になるように調整すると受信しやすくする。ダッシュボード上にアンテナ一体型GPS機器を置く場合、金属製の車の天井によって天空の半分程度が覆われてしまうのだが、それでも受信感度はなかなか良く、ビル街に入ってもほとんど問題なかった。さすがに高速道路の高架下などの空がわずかしか見えない場所では衛星からの情報を受信できないことがあったが、そういった場所では本来のカーナビでもきつい状況であり、やむを得ないだろう。また、車の形状(フロンドウィンドウがほとんどの垂直に立っているなど)の都合で受信状態がよくない場合は、オプションの外部アンテナを取り付けるといいだろう。

GPSで現在位置を確認
GPSで現在位置を確認。
開始/目的地をセットしてルート検索
開始/目的地をセットしてルート検索!
案内は画面での指示のほか音声ガイドも用意されている
案内は画面での指示のほか音声ガイドも用意されている
GPS機能を使う、その1

 Mio Mapでは、動作モードとして“徒歩・自転車・自動車”の3種類が用意されている。開始地点から目的地点までの経路を検索する基本機能は3つとも同じだが、自動車であれば主要幹線道路の利用を重視し、徒歩や自転車ならば道路の大小よりも最短経路を重視してルートを算出するようだ。また、自動車の場合は有料道路を使うルートも検索される。

詳細設定のメニュー
詳細設定のメニュー。
地図を向きに合わせて回転する(ヘッドアップ)か、常に北を上にする(ノースアップ)かが選択可能
地図を向きに合わせて回転する(ヘッドアップ)か、常に北を上にする(ノースアップ)かが選択可能。
開始/目的地は、地図上で示すほか住所入力でも指定できる
開始/目的地は、地図上で示すほか住所入力でも指定できる
各種設定画面

 開始地点/目的地点/経由地点の登録は、地図をスクロールさせて位置をポイントしてもよいし、都道府県/市町村/番地を入力して検索することもできる。いくつかのルートを試してみたが、検索は2〜5秒程度で完了し待たされることもない。検索した経路に関しては、車での利用では、道路から1本わき道に入れば済む場所でも大きめの交差点で曲がってから細い道を使うようなルートを出力することがある。これは幹線道路→主要交差点→住宅道路の順に重視して検索するためと思われ、最新カーナビに比べるとルート検索の精度は落ちるようだ。地図データを供給している(株)ゼンリンはカーナビのデータも作成していることを考えれば、カーナビ同様の経路を出しそうに思うかもしれないが、経路検索は地図(地形や地理)だけでなくさまざまな情報によって算出するため、Mio Mapに収録されているデータのみでは難しいところもありそうだ。もっとも、Mio Mapが出力する経路が極端な回り道というわけではなく、地理に明るい場所であればあらかじめ経由地点をこまめに入力することで精度を上げることができる。

GPS機能を使う、その2
GPS機能を使う、その3
GPS機能を使う、その4
GPS機能を使う、その2

 操作に関しては、画面上のアイコンをタップするわけだが、アイコンが大きめに作られているためにスタイラスを必要とする(わざわざタッチペンを取り出す)シーンはほとんどないというのも、移動しながら使うシーンではありがたい。

GPS機能を使う、その5
GPS機能を使う、その6
GPS機能を使う、その7
GPS機能を使う、その3

 ルートが決まればあとは走行すればよいわけだが、交差点や分岐路に近づくと画面上に矢印が表示され、「××m先、×方向です」といった具合に音声メッセージがスピーカから流れるようになっている。カーナビでも“運転中の画面注視は危険”ということで音声ガイドに注力されているが、車載ユースを考えればこの音声メッセージはかなり重宝するだろう。また、カーナビ専用機と同様に、交差点を行き過ぎたり曲がる方向を間違えた場合には自動的に経路探索をやりなおす“オートリルート機能”もある。

GPS機能を使う、その7
GPS機能を使う、その8
データ取得している衛星を確認することも可能
データ取得している衛星を確認することも可能。
GPS機能を使う、その4

 Pocket PCに地図ソフトをインストールしてGPS機器を接続することで“簡易ナビ”として利用できるようにしたものはいくつかあるが、これほど車載向け専用カーナビに近い機能を実現したものは少ないだろう。



バイクや自転車のナビにもピタリフィット!!

オートバイのタンクバックに入れて
オートバイのタンクバックに入れて使ってみた。ビニール越しとなるため液晶の視認性は落ちてしまうが、一番手軽に使える方式だろう。
ハンドル部分に固定して
付属スタンドのマウント部と汎用アームスタンドを組み合わせて、ハンドル部分に固定して使ってみた。固定はプラスチック結束バンドを使ったが、振動で落ちる不安はない。視線移動が少なく、走りながらでもなんとか地図を確認できる。

 さて、自動車と同様にぜひとも使いたいのがオートバイでの利用だ。オートバイツーリングでもGPS機器は非常に重宝するアイテムだが、カーナビ製品を気軽に転用するには固定する場所も電力供給の面でもやっかいなため、小型軽量なハンディGPS機器の需要は高い。Mioを使ってみると、ちょうどオートバイ用タンクバッグ(ガソリンタンクの上に磁石などで装着・固定するバッグ)にすんなりと収まった。タンクバッグの多くは上面が透明なビニール素材になっていて、紙ベースの地図を入れておけるのだが、MioのGPSアンテナをいっぱいまで(約180度)開いて入れておけばアンテナの受信状態もよく、液晶も十分見える。ビニール越しでは感圧式タッチパネルをうまく操作できないが、走行中に操作することもないので問題ない。また、前傾姿勢をとるオートバイでは走行中に液晶画面を見ることが難しく、排気音とヘルメット越しでは音声ナビを聞き取るのも難しいのは難点だ(ヘルメット内でイヤホンを装着して音楽を聴きながら走る人もいるが、周囲の音が車以上に走行中の危険認知に役立つオートバイでは推奨されない)。走行中でも画面を見やすいハンドル周辺に設置・固定できれるのが理想だが、しかるべきマウントがオプションで用意されていないのは残念。また、汎用の車載スタンドのように露出した状態だと突然の雨などにも弱そうなので、簡単な防水性能のあるケースもほしかった。

自転車に積んで利用
自転車に積んで利用する。自転車のハンドル部にセットするタイプのバッグなどにゴムバンドで固定してもよいが、ハンドル部にセットすると見やすい。

 自転車での利用も同様で、やはりどこにマウントするかが使い勝手の要となるが、オートバイと違って音声ガイドは聞きやすく、バッグの中に入れていても使えるのはありがたい。とはいえ、音声案内だけではやはり走りにくく、信号待ちなどで停止する際に気軽に取り出して地図表示を確認できるように携帯場所には工夫しよう。



自転車に積んで利用2
固定には、Mio付属スタンドのマウント部をそのまま使い、自転車のハンドル部などにハンディライト(いわゆるマグライト)をセットするためのゴムブロックとベルクロで縛りつけた。本体が露出したままとなるので転倒時などはちょっと不安が残る。

 オートバイ/自転車で利用する場合、やはり心配なのは電池の持ちだろう。Mioは本体のみならば12時間の利用が可能だが、GPSを併用すると半分以下の5.5時間となる。車載の場合であれば付属のシガーライター用充電器を接続しておけば長時間利用が可能だが、オートバイや自転車で丸一日のツーリング/サイクリングともなれば心もとない。オートバイならばバッテリーから12Vを取り出す工夫をすることで(最初からソケットを持つ製品もある)車載充電器を流用することも可能だが、自転車では難しい。自転車で長時間利用を考えている方は、オプションの増設バッテリーをぜひとも揃えておきたい。特にMio Mapの動作中はパワーマネジメントがOFFとなり、ナビ用途として当然のことながら、操作なしでも本体がスリープしないようになっている。目的地に着いたり移動の途中で休憩している際はこまめに電源を切ってバッテリーの節約を心がけよう。

 Mio Mapはカーナビ/歩行ナビとしてかなり使えるソフトであるが、もの足りない点を挙げるとすれば、パソコンとの連携機能だろう。スポット登録という機能があり、位置(緯度・経度)や場所の名前をcsv形式にしてMio Mapに読み込ませることができ、目的地や経由地を簡単に指定できるのだが、地図から座標を取り出してファイルとするためのパソコン用アプリケーションが用意されていない。また、オートバイや自転車ツーリングでは走行履歴(ログ)を残してパソコンなどで振り返ることによって次回のツーリングの参考にするケースもあるのだが、Mio Mapにはこのログ機能がないのも残念。


 従来のMio 168が4万円を切る手ごろな価格だったのに対し、Mio 168RSは7万円を超える価格となり、気軽に買える値段とは言いがたいものの、ルート検索などが可能なMio Mapに加えて1GB SDカードが付属するなど、セット内容の充実ぶりを見ればさほど割高というわけではない。特に地図データのインストールやアンテナ設定などが面倒なモバイルGPSにとって、付属のSDカードを装着するだけですぐに使い始められる点は手軽で優秀だ。

バイクツーリングの強い味方になりうる「Mio 168 RS」

 もちろんMio Mapによるナビ用途だけではなく、音楽や映像を楽しむためのマルチメディアプレーヤーとして利用できるし、SDカードスロットに無線LANカードを装着すれば出先でのWebブラウジングも快適な速度で行なえる。特に最近では高速道路のサービスエリアや一般道の“道の駅”を中心に無料無線LANアクセスサービスも展開されているため、天気概況や渋滞など道の混雑状況を休憩中に確認できるのもドライブ/ツーリング/サイクリングのお供として重宝するだろう。

 ポータブルGPSの場合、携帯性や地図の視認性、車などでの利用しやすさなど、さまざまな要因が使い勝手を決める。ノートパソコンやPocket PCをベースとした場合、カーナビ専用機に比べればルート検索の精度や日中での液晶の視認性でややもの足りなく感じる部分も確かにある。が、プラットフォームがWindows CEだけに、付属ソフトもバージョンアップなどのサポートが容易なことなど専用機に比べて利点があり、既存のGPS/地図ソフトウェア類も利用できるし、ユーザーが増えればMio Mapの機能を補填するツールやソフトウェアの登場も期待できるはず。Mio 168 RSは、Pocket PCベースのハンディGPSのなかで“最も使える”1台であることは間違いない。

「Mio 168」ユーザーから生の声!! アウトドア派デザイナー尾関の場合
デザイナー尾関
浮かれすぎてヘルメットにマウントしてしまったデザイナー尾関。もちろん、この状態で走るわけではありません。やりすぎです。くれぐれもGPSの操作は運転に支障のない範囲でお願いします。

 地図大好きデザイナーであるところのワタクシメは、ナビ未搭載で出荷されたMio168に躊躇なく飛びついたわけですが、このほど、めでたくMio Mapがリリースされ、Mio168は製品名も「Mio 168 RS」になり。無印のMi0168を購入したユーザを対象に先行優待販売というかたちで本体のバージョンアップと、RSがRSである拠り所のナビゲーションソフト「MioMap」の配付が受け付けられました。

 いろいろ苦労しながらRS相当にアップデートを済ませたところで、さて、実走テストです。MioMapには“徒歩モード”“自転車モード1、2”“自動車モード”“現在位置モード”と5つのモードが用意されていますが、今回は“自動車モード”を“有料道路を利用する”のチェックを外して使用してみます。ルートは東京・青山の国連大学前とお台場海浜公園の往復です。これは、Webサイト上でユーザーから「橋の認識がおかしい」との報告が見られたためで、レインボーブリッジをちゃんと“一般道”と認識できているかを試すという、ちょっと意地悪なルートです。ルート検索をすると案の定、勝どき橋を渡って東雲(しののめ)まで行くルートを表示します。確かにレインボーブリッジを利用しないとなると妥当なルートです。ですが、「有料道路を利用する」のチェックを入れてやると、マトモなルートを生成するところを見ると、どうやらレインボーブリッジを有料道路としてしか認識してないようです。そこで、復路(海浜公園から国連大学前)では指示を無視してレインボーブリッジを渡ってみました。すると奇妙な現象がおきました。リルートしながら海から橋の途中へ合流を促すのです。めぼしい合流地点は……ありました! レインボーブリッジの歩道部分です。もしかすると“徒歩モード”のデータベースとごっちゃになっている部分があるのかもしれません。ほかにも西麻布や赤坂の立体交差で、なぜか側道に誘導されてしまいます。ナビの精度にはばらつきが感じられます。

 また、現在地の表示にちょっと癖があるようで、心無しか“手前”に表示されます。例えば自分は確かに交差点の停止線にいるのに、地図では20mほど手前に表示される感じです。ほかにも、軌跡が表示されなかったり、インターネットに繋がないと施設検索ができなかったり、ユーザーポイントの設定がイマイチやりにくかったりと未完成な感があります。しかし、コンビニなどの施設アイコンは見やすく(それでいて検索できないのはもったいない)、インターフェースも良好。無印の頃とくらべると、GPSとしての導入のしやすさは段違いです。

 無印とRS、双方の価格差は約3万円ですが、約7万円(RS)と約4万円(無印)となると倍近いものがあります。

 それでも、ワタクシメはRSをお勧めしたいです。動く地図としての見やすさ、インターフェースの良さは価格差以上の価値が感じられます。そして5月頃にアップデートが行なわれるというネット上の噂を耳にするに、その感はますます強まるのでございます。




Mio 168 RSの主なスペック
製品名 Mio 168 RS
OS Microsoft Windows Mobile 2003 Second Edition software for Pocket PC
CPU Intel Xscale PXA255-300MHz
本体メモリ 32MB FLASH ROM+64MB SDRAM
モニタ 3.5インチ半透過型TFT液晶ディスプレー、240×320ドット/6万5536色表示
解像度 640×480ドット/6万5536色(30万7200画素)
カードスロット SDIO/MMCスロット(SDIO Now!準拠)
I/O USB 1.1(付属クレードル用)×1、ステレオヘッドホン(ミニジャック)×1
電源 DC5V/1A、リチウムイオン充電地(1350mAh)
バッテリー駆動時間 GPS使用時:約5時間、GPS未使用時:約12時間、サスペンド:約21日間
サイズ(W×D×H) 69.6×112.8×24.15(最薄部16.3)mm
重量 約147g
付属品 1GB SDカード(ゼンリン全国道路地図情報収録)、ACアダプター、USBケーブル、車載用ホルダースタンド、車載用充電アダプター、イヤホン変換アダプタ、ソフトケース、専用地図ソフト「MioMap Ver.1.0J」、昭文社SuperMapple Digital for Mio CD(CD-ROM)、コンパニオンCD(Microsoft ActiveSync+Microsoft Outlook、CD-ROM)

(行正 和義)




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