週刊アスキー 2003年4月1日号 2003年3月18日
秘密の著書『近代プログラマの夕』(アスキー刊=絶版)でOSの話とか書いてるけど、UNIXにはうとい。そんな私だが「これでLinuxのサーバです」と言われるとピクリとくる。これで何か始めたい気分になる。
ルータ、それともサーバにするか?
どの機能を持たせるか悩む楽しみがある
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片手で持てるどころか、ポケットに入ってしまうサイズ。これならWebサーバの持ち運びもできるね。 |
IT業界は
サルのコシカケ説
この業界には“トレンド”というものがある。
やれダウンサイジングだ、やれASPだ、やれモバイルでユビキタスだと、あまり最近のものを例にあげるのは避けるが、それは、1980年代まで盛んだった“健康法ブーム”みたいである。
「ますます膨大化する紅茶キノコに24時間ノンストップのサルのコシカケをご提供いたします」とか、「いままで費用がかかり過ぎていたぶら下がり健康器の導入コストを低価格な踏み竹とイオン水でサービスいたします」とか……。
それを煽るメディアがいけないのだが(アスキーはあまり煽っていない)、前向きに解釈すれば、そのトレンドに説得力(もっともらしさ)があれば、業界は活気づき売り上げも伸びる。本当に真面目に考えている企業も多数あって、というかそのほうが多いはずなのだが、それによってユーザーも営んでいける……というような舞台構成なのである(あまりエラそうなことを言うつもりはないのだが)。
そんな数々のトレンドの波の中で、ここずっと確実に進んでいるのは、オープンソースとLinuxだと思う。
そして、手のひらにのる箱にLinuxサーバを凝縮した『OpenBlockS266』は、それを象徴するような商品のような気がする。なにしろ、そのコンパクトさが“自由に気軽に使える”ということを、いよいよ際立たせる。
白箱には何色にも
染まるという意味がある
OpenBlockS266の中身はどうなっているのか?
幅81ミリ、奥行き114.5ミリ、高さ38ミリのケースには、空冷ファンが取り付けられない。そのためファンレスでも耐えられるよう、内部シャーシと外装をアルミニウムで作り、どんどん熱を外に逃がしている。おかげでOpenBlockS266は、サーバでは無視されてきた静穏性という特徴も手に入れている。
CPUは、PowerPC405GPr-266MHz。チップの型番こそ違うがPowerPCのクロック周波数だけを見れば、初代G3マックよりも高性能である。
そこに64MBのメモリと、8MBのフラッシュメモリを積んでいる。その上で、OSであるLinuxカーネル2.4.20が動いて、ルータやDHCPサーバ、簡易ファイアウォールとして機能する。また、別途コンパクトフラッシュ(CF)カードを内蔵すると、その分、記憶領域が増えて、Webサーバやメールサーバとしても動くようになる。
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ルータ、DHCPサーバ機能などは購入してすぐ動かせるし、機能設定はWebブラウザ経由で行なえるのがいい。 |
とにかく、小さいだけでも楽しいのだが、電源が5Vと低いので車に積んでセミ・モバイルサーバなんてのもありそうだ。私の場合は、いま、パソコンで動かしているオークションの自動ビッディングサーバ(就寝中にもほどよいタイミングでビッドする)を移植してやろうかと考えた。
「これで、何か一発やってやろう」という、コンピュータが本来持っている“とてもポジティブな面”を呼び覚ましてくれるところがよい。
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| OpenBlockS266の主なスペック |
| 製品名 |
OpenBlockS266 |
| CPU |
PowerPC 405GPr-266MHz |
| メモリー |
64MB(PC133 SDRAM) |
| フラッシュメモリー |
8MB |
| ネットワーク機能 |
10/100Base-TX×2ポート
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| シリアルポート |
RS-232C(RJ45、PPP/コンソール) |
| 内蔵ストレージ |
コンパクトフラッシュ、または2.5インチHDD(排他仕様) |
| ディストリビューション |
SSD/Linux 0.2(Sotokanda Software Distribution) |
| カーネルバージョン |
2.4.20+USAGI-STABLE4.1 |
| サイズ |
81(W)×114.5(D)×38(H)mm |
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(月刊アスキー編集長・遠藤 諭)
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