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パソコンを仕事だけに使うのはもったいない!
アナタにもできるPC使いこなし講座 第1回:PCのホームAVサーバ化計画
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2003年6月20日
会社の仕事を終えて家に帰ってきたら、リビングでビールグラスを片手にTV番組でものんびり視聴したい――世のオトーサン方の多くはそう思っていることだろう。ところが現実には、帰宅してTVのリモコンを手にとるなり「オトーサン、これからポップジャム見るんだからチャンネル変えちゃダメ!」と、釘を刺されて仕方なく子供の見たい番組に付き合うことになる。お父さんに厳しいご家庭の数もまた、現実には少なくはない。
そんなチャンネル争いで悔しい思いをしているオトーサンだけでなく、仕事が忙しくて好きな俳優・アイドルの出演する番組を見逃しがちな皆さんにもオススメしたいのが、お手持ちのPCにTV視聴・録画機能を追加する「PCのホームAVサーバ化計画」だ。
PCでTVを視聴・録画しよう
ホームAVサーバ化のためのレシピ
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図 PCにTVチューナユニットをUSBで接続し、そのうえでホームネットワーク上にネットワークメディアプレーヤ「Play@TV」やHDDを接続する合わせ技によりホームAVサーバ構築を目指す。なお、図の中央にあるルーターは、無線でも有線でもかまわない。 |
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写真1 USB 2.0接続に対応する外付け型TVチューナユニットの多くは軽量コンパクトで手軽に扱うことができる。写真のメルコ「PC-MV5/U2」のサイズと重量は、15(W)×121(D)×H160(H)mm/約310g。 |
まず、PCにTV番組の視聴・録画機能を追加するには「TVチューナデバイス」が必要だ。とはいえ、PCIバス対応の内蔵カード型からUSB対応の外付け型までイロイロあるので、まずどれを選択すればいいのかに迷うだろう。
デスクトップPC向けのPCIバス対応内蔵カード型は高画質を謳う製品から安価なモノまであり選択の幅が広いものの、接続にはPCのケースを開けてねじ止めしてと、その敷居は若干高い。メモリやHDDの増設を自力で行える人にはいいが、そうしたことに自信のないユーザーには厳しいものがある。一方、USB接続の外付け型はUSBケーブル1本でカンタンにPCとの接続を実現できる。また、USB接続なので、デスクトップはもちろんノートPCでも利用可能で、環境を選ばない。ただしUSB 1.1にのみ対応する一部製品ではUSBのデータ転送速度がボトルネックとなり、視聴・録画する映像のビデオビットレートを高く設定できない弱点がある(最高6Mbps程度、やや品質の劣るDVD-Videoクラスまでの画質)。つまり、モノによっては画質面である程度割り切らなければならないこともあるワケだ。使いやすさと画質の良さのどちらも両立させたいなら、メルコの「PC-MV5/U2」をはじめとした、USB 2.0対応の外付けユニットをオススメしたい。
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写真2 PC-MV5/U2のフロント部。ステータスを表すLEDインジケータにビデオ入力ポートが並ぶ。PC-MV5/U2に限らず、今では多くのビデオチューナユニットが使い勝手を考慮し、前面にビデオ入力ポートを搭載している。 |
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写真3 PC-MV5/U2の背面はUSBポートとアンテナ入力のみのシンプルな構成。TVチューナユニットによっては、さらにビデオ出力ポートが並ぶものもある。 |
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例えば上に挙げたPC-MV5/U2では、MPEG-2対応MPEG CODEC(ハードウェア圧縮)の搭載とUSB 2.0サポートにより、視聴・記録する映像のビデオビットレートを最高で約15Mbpsまで設定できる。これは多くのHDDレコーダで設定可能な最大ビットレートを、さらに上回るスペックだ。つまり、イイ画質で映像を楽しめるのである。
また、操作性に関しても、PC-MV5/U2をはじめとする最新TVチューナー製品では、TV番組の録画予約はインターネット上に公開された番組ガイド(iEPG)からカンタンに行えるし、いわゆる“追っかけ再生”などのタイムシフトコントロールにも対応する。普通のTVよりも便利な面が数多くあるだけに、PCを自宅にお持ちなら、コレを活用しない手はない。
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写真4 TVチューナユニット−PC間の接続は、TVチューナユニットがUSB接続タイプのものであればUSBケーブル1本でこのとおりカンタンに行える。USB接続タイプは接続先PCの種類(デスクトップ・ノート)を選ばないところもポイントが高い。 |
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画面1 PC-MV5/U2ではTVの視聴・録画を行うソフトとして、InterVideoの「WinDVR」をバンドルしている。AV家電を模したコントロールパネルで、直感的に扱うことができる。なお、ほかのTVチューナユニットでも、似たような機能を持つソフトを各社バンドルしている。 |
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PCの拡張に自信のある人には 内蔵型をチョイスする手も
PCのシステム拡張などに慣れている人は、PCIバス対応の内蔵型TVチューナカードを使う手もある。内蔵型にはMPEG-2対応のハードウェアMPEG CODECを搭載するモデルのほか、カード上にはMPEG CODECを搭載せずにCPUパワーでMPEGエンコードを行うモデルも存在する。
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ハードウェアエンコードにより高画質な映像を録画できるメルコの「PC-MV5/PCI」。 |
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録画したTV番組を
TVで楽しみたい
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写真5 PCのHDDに保存したデータをネットワーク経由で伝送、TVに出力できる「Play@TV」。写真では横置きになっているが、縦置きも可能だ。 |
TVチューナユニットさえ導入すれば、最大の目的であるTV番組の“独占的”視聴・録画はいっぺんに実現される。だが、せっかく録画した映像をPCの狭い画面でしか視聴できないのはやや寂しい。時には大画面TVで見たかった番組を思いっきり堪能したいと思うこともあるだろう。
そこで合わせて導入したいのが「Play@TV(PC-MP1000)」だ。Play@TVはWindows XP+SP1を搭載するPCと連携するネットワークメディアプレーヤで、PCのHDDに保存された映像や音声、静止画といった各種データをTVに再生・表示できる。PCとの接続は有線・無線LANで行い、大容量の録画データでもネットワーク経由でPCからTVまで伝送可能だ。特に無線LANで接続すれば、自室(書斎)のPCで録画した映像などを、PCと有線(LANケーブル)で接続する手間なく、ワイヤレスでリビングの大画面TVから楽しめるようになる。
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写真6 PC−Play@TV間の接続は、有線もしくは無線LANを用いる。ADSL導入などで既にルーターを所有している場合は、写真のようにルーターに接続するだけでOKだ。ネットワーク接続となるとIPアドレスの設定などを不安に思う人もいるかもしれないが、設定については付属のセットアップユーティリティによりサポートされるので、ネットワークに関する知識の乏しいユーザーでも心配することはないだろう。 |
Play@TVで登録(再生)できる映像のデータフォーマットはAVIファイルやWindows Mediaビデオ、MPEGなど、Windows Media Playerで再生できるもの(話題のDivXにも対応可能)。ストリーミングビデオに用いられるRealメディアには対応していないが、前述のTVキャプチャーユニットで録画したMPEG-2ビデオクリップをTVで視聴する目的なら、まったく問題はない。実使用上で気になる視聴・再生の操作は、4色で機能を分かりやすく示した本体のボタンに加え付属リモコンからも実行できる。まさにAV家電感覚だ。
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画面2 Play@TVに付属するファイル管理ソフト「メディアオーガナイザ」。ココにTVで視聴したいデータファイルを登録することにより、Play@TVのメニューからそのデータを参照できるようになる。 |
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写真7 Play@TVとTVの接続は、コンポジットビデオ(RCA)にS-VIDEO、D1のいずれかにより行える。使用するスタイルとしては、TVの近くに本体を置き、付属のリモコンから操作するのが自然だ。 |
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データの保管・共有に便利な
ネットワークHDD
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写真8 ネットワークに接続するタイプのHDD「LinkStation HD-160LAN」。HDD単体でネットワークに参加できるため、手軽なファイルサーバとしてさまざまな用途に便利に使える。 |
このようにTV番組などの映像を積極的に楽しんでいると、次第に問題となってくるのが映像の保管場所――つまりHDDだ。
というのも、映像は情報量が膨大なので、どうしてもひとつのファイルが大きくなる。例えば1時間の映像をビデオビットレートを8Mbps(CBR)にして録画すると、その映像のファイルサイズはそれだけで約3.4GBにもなる。現行のデスクトップモデルでは多くのメーカーが100GBオーバーのHDDを搭載しているが、それはあくまでも現行モデルでの話。実際には100GB未満のHDDでやりくりしている人のほうが多いだろう。
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画面3 LinkStationをネットワークに接続すると、ネットワークに接続したPCなどと同じように表示される。なお、共有フォルダの追加や設定変更はWebブラウザから実行可能だ。 |
そこで検討したいのが、HDDの増設だ。HDDにもまた、内蔵型から外付け型までさまざまあるが、ここでは「LinkStation HD-160LAN」などのネットワーク経由で接続するタイプの外付けHDDを推薦したい。
こうしたネットワーク経由で接続するHDDのメリットは、なんといってもHDDそのものが“ファイルサーバ”になれること。ネットワークに接続されたすべてのPCからこのHDDを参照できるので、例えば録画した映像を家庭のみんなで共有(視聴)したいような場合にも大いに役立つ。接続もLANケーブル1本でネットワークに参加させるだけと簡単なので、映像の記録に限らずさまざまなシーンで有効活用できるアイテムだ。
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写真9 今回オススメするタイプのアイテムを組み合わせれば、スペック的にはデスクトップに劣るノートPCと組み合わせてもホームAVサーバを構築可能だ。 |
PCの画面をTVに出力できる スキャンコンバータ
Play@TVではPCに保存した映像などのデータをネットワーク経由でTVにフルスクリーンで出力できるが、PCの画面そのものをTVにフルスクリーンで出力したい場合にはダウンスキャンコンバータが便利だ。
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メルコのダウンスキャンコンバータ「SC-1」。 |
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このようにちょっとしたアイテムを追加するだけで、お手持ちのPCを強力なホームAVサーバに変身させられる。
気になる価格はPC-MV5/U2が実売価格で約2万8000円、Play@TVは約2万2000円程度。Windows XPプリインストールマシンをお使いなら、合わせて5万4000円ほどの投資で快適なTVの視聴・録画環境を構築できる。なお、LinkStation HD-160LANの実売は4万円弱で、PC-MV5/U2とPlay@TVにHDDまで含めるとその出費はおよそ10万円弱となる。ソコまでいくとおいそれと出せる額ではないが、家庭内のデータ共有まで考えた先行投資としてはコストパフォーマンスの高い周辺機器だ。
皆さんにもゼヒ、PCで快適なTVの視聴・録画ライフを満喫していただきたい。
素朴な疑問1 自分のPCでもTV視聴できるの? ――PCのスペックはどの程度必要か
PCで扱う情報の中でも特に大きなものが、テレビ番組などの映像データだ。そこで、どの程度のスペックのPCなら映像データをマトモに扱えるのか? ――と気になる人もいることだろう。そこでココでは、PCで映像を扱うためのスペックについて考えてみたい。
MPEG2対応のハードウェアMPEG CODECを搭載するPC-MV5/U2の動作環境は、CPUがPentiumIII-500MHzもしくはCeleron-600MHz以上にメモリは128MB以上、HDDは最低110MB以上で、接続インターフェイスはUSB 1.1もしくはUSB 2.0となっている。ハードウェアCODECを搭載するテレビチューナユニットであれば、ほかの製品の多くもこの程度のスペックで動作するようになっている。最近リリースされたPCであれば、基準はまず満たされていると思っていい。
ただ、USBに関しては、USB 1.1にしか対応しないPCをお持ちの方も少なくないだろう。一般的にテレビチューナユニットをUSB 1.1で接続して使う場合、設定できるビットレートはデータ転送速度の問題から6Mbps程度に制限される。フレームサイズをDVD-Videoタイトルと同じ720×480ドットに設定した場合では、6Mbpsが上限だと動きの激しいシーンなどでブロックノイズが発生してしまう。そのため、スポーツやアニメの視聴・録画にはハッキリいって適していない。USB 2.0非対応のPCでスポーツやアニメを高画質で視聴・録画したい場合には、ゼヒともUSB 2.0インターフェイスを用意されたい。また、テレビの視聴を行いたいPCがデスクトップなら、USBにこだわらずにPCIバス対応の内蔵型テレビチューナカードを導入する手もある。
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メルコのCardBus用USB 2.0インターフェースカード「IFC-USB2CB」。 |
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素朴な疑問2 自分のHDDにどのくらい録画できるの? ――HDDの増設は必須か
HDDに映像を何時間録画できるかは、テレビチューナユニットの画質設定とHDDの空き容量次第だ。たとえばPC-MV5/U2の画質設定にはスクリーンサイズが320×480ドットの「普通」「良」に640×480ドットの「最良」、さらにDVD-Videoと同じ720×480ドットなどの設定に対応する「ユーザー設定」の4つがあり、どの設定を選ぶかで記録できる時間も大幅に変わってくる。その組み合わせは、以下のとおり。エアチェック目的ならHDDに20〜40GB程度の空きがあれば十分だが、高画質でイロイロな映像を録画しようとするなら100GB以上のスペースは欲しい。
| 画質 | 普通 | 良 | 最良 |
HDD空き容量 (単位:GB) | 20 | 約17時間31分 | 約13時間 | 約6時間25分 |
| 40 | 約35時間3分 | 約26時間 | 約11時間50分 |
| 80 | 約70時間6分 | 約52時間 | 約25時間40分 |
| 120 | 約105時間9分 | 約78時間 | 約38時間30分 |
| 160 | 約140時間12分 | 約104時間 | 約51時間20分 |
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(伊藤 裕也)
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