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  ASCII24 > 製品レビュー > 連載 > 石嶋由美子の音楽下克上 1
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お悩み相談 その2
 ドラムのいるバンドでACIDも使うのは不可能でしょうか?

 
だーいじょーぶです。でもね、こちらのケースはさっきと違ってかなりのど根性が必要(特にドラムの人)。でもどうしても流行りのサウンドを手に入れたかったPapaya ParanoiaはまたまたACIDProのマルチサウンドカードサポート依存(爆)トラックごとの音声出力ができるのを利用して。今度はドラムさんも巻き込んで、さらにむちゃくちゃをしてみました。
 でもちゃんと音がまとまるまで、試行錯誤を繰り返して時間がかかった! 一番いい方法が見つかるまであれこれやってみたので、参考にしてみてくださいね。 
Papaya Paranoiaの超ひ・み・つ技
これがすげえええええたいへんだった!!!
試行錯誤1 最初は度胸の生音聴きたたき
 前のページで述べたようにボーカルとベースがACIDに合わせるのは、ある程度の練習でなんとかなりました。それではドラムもっていう訳で最初はドラムにもスピーカの音を聴きながらたたいてもらいました。ところがドラムの場合はドラム自身から出る音量が尋常じゃなく大きいので、すぐにACIDデータが聴こえなくなってしまい物理的に無理。
 どんなにリズムや耳のいい人でも、そのためにたたく力を加減するのはウルトラ技のようです。
試行錯誤2 今度はヘッドフォンでACIDデータをモニタしてみる
 そこでドラムだけはヘッドフォンでACIDデータをモニタしながらたたくことになりました。
 いつものようにヘッドフォンジャックから出る音を、スピーカにはつながずにミキサにいれます。このミキサから音を二つに分けて、ドラムが独自で音量を加減できるようにしました。
 この時に使用したミキサはこちら。スピーカから出ている音に影響なく、ヘッドフォンのボリュームを調節することができます。

「ポータブルマルチミキサー AT-PMX5」
(audio-technica) 1万2000円
マイク/ライン入力4系統とステレオライン入力1系統の計5系統のミキシングが可能な小型ミキサ。ピン→標準変換プラグが2個付属。ステレオピン入力は2系統まで対応。マイク/ライン2系統はステレオミニジャックと兼用。ポータブルプレーヤやステレオマイクの入力も可能。マイク/ライン4系統にはトリムを装備し、マイクからCD/MDプレーヤまで入力調整が可能。出力はステレオライン(ピンジャック)とヘッドホン(ステレオミニジャック)の2系統。そのほかパンポット装備でL/R間の定位を自由に設定できるのを利用して左だけにACIDの音を振って、右耳で全体の音を聴くといった加減もできます。小さいのに便利。

 ところがこの方法でも、ドラムの音量がどんどん上がれば先程のスピーカの時と同様に、ACIDの音が聴こえなくなり、ドラムとずれていってしまうことが分かりました。
試行錯誤3 ACIDでドンカマを作る
 それではヘッドフォンでACIDデータではなく、ドンカマ(メトロノームの様に拍子の頭だけを、規則正しく鳴らすもの)を聴きながらたたくのはどうでしょうか? さっそくドンカマ音ネタを作ってみましょう。
(1)カウベルなどのきつい金属音のワンショットを拍の頭に4つ並べます。
(2)最初の音だけは音程を+2上げて、エンベロープでボリュームもかなり上げます。ループで再生すると抑揚がついて聴こえればOK。
(3)このまま書き出すと、ワンショットが終わったところまでの長さの音ネタになってしまうので、もうひとつ音ネタを貼って、エンベロープでボリュームを0にして、小節の最後にぴったりに移動します。
(4)ボリュームを決めて、テンポ120にし、ファイル→名前をつけて保存でファイルの種類をWAVEをにして、モノラルで保存します。
ドンカマを貼りこむ&設定
 ACIDの演奏が始まる2小節くらい前から演奏の終わりまで、ドンカマをべったり全体に貼ります。
 ここで前のページと同様にWaMi Boxをインストールし、今度はドンカマの音だけはいつものデバイスから、それ以外の音はWaMi Boxから出るようにします。
 ヘッドフォンジャックからの音は一端ミキサーにつなぎ、ドラムの人はドンカマの音量を手元で調節できるようにしましょう。
 さーっこれでどーだー!
下克上うそ? ほんと? 
ドンカマの語源(大げさ)
 石嶋がドンカマという言葉を知ったのは、初めてのレコーディングの時でした。ドンカマに合わせて演奏すると機械的になってしまい、逆にノリ良く演奏するとドンカマからずれてしまってほんとに苦労したものでした。その時に「どんどんかまわず先にいってしまうから、ドンカマって言うんだよぉ」と教えられ、なるほろ〜とすっかり信じていたのですが。きっとムキになってドンカマに合わせていたので、からかわれていたのでしょう。本当は「ドンカマチック」というリズムボックスの商品名からとられたようです。そうだったのか〜覚えてろよぉ。
 もーこれでバッチリだぜと練習に望むPapaya Paranoiaのみなさん。ところがなんと! ドンカマを聴きながらたたいてもらってもずれてしまうのです!! なんでえええええええ?
 状況を話し合い分析してみると、ヘッドフォンのドンカマに音は、ドラムをたたき始めると、ドラムの音と聴き分けられなくなってしまうようです。そーかACIDのカウベル音では音が良すぎて、ドラムに混じりやすかったのか、音量の問題ではなかったんだなあ。
 それじゃ本物のドラムに混じらなさそうな音でドンカマを作らなきゃいけなかったんだね。そこで浮かんだのはあの「へっぽこ音」だった!
試行錯誤4 ACIDで本物のドンカマを録る
 脳裏に浮かんだのはあの「ぴっぽっぽっぽ」というリズムボックスの間の抜けたクリック音。
 えええい。リズムボックスから直接音を録って音ネタにしてしまえ〜。
 ところがこれが大成功! ACIDとずれることなく、無事気持ちよく演奏することができるようになりました。やた!
 
SoundForge上で見てください。上がリズムボックスから録った音で、下がカウベルから作ったドンカマです。へっぽこに聴こえても上のリズムボックスの音ははげちー波形をしているのですよ! なるほろ〜。
みちこんちのYAMAHA QY20
やはりドンカマはリズムボックスの音が一番だったというわけです。あの「ぴっぽっぽっぽ」というへなちょこ音は、あれでふかーい研究からあのへなちょこ音になったのですねぇ、きっと。
石嶋素材その9
2つのドンカマ参考です。最初の音は演奏が始まるともぐってしまいますが、リズムボックスの音は元気です。ふうっ。同じフォルダ内に解凍してくださいね〜。(716KB)
mcoup010413.lzh
試行錯誤5 意外や意外おまけイヤフォンが合格
  さて、ドラムの人が聴くヘッドフォンもいろいろ試してみました。しっかりしたヘッドフォンは意外に外の音が聴こえなくなってしまうのでダメで、ちゃんとしたものでも、このエアーダイナミックヘッドホン ATH-AD10(audio-technica)は空気のダイナミズムを生かした高音質オープンエアー設計。脇がメッシュになっていて、ヘッドフォンからの音も周りの音もクリアに聴こえてよいようです。
 ところがドンカマに集中したい時に周りが聴こえすぎるとのことで、ご本人の好みとして、最終的にはウォークマンを買うとおまけでついてくる、名もないちっちゃなイヤフォンに収まりました。
 世の中やってみないとわからないことってたくさんあるんですねぇ。いや〜今回本当に勉強になりましたあ。
最終決定 ざ配線図
 さて血と涙の結晶配線図です。ううう。
 ドンカマはACIDデータの2小節前から最後までべったり貼り付けます。
 ACIDのトラックリストでドンカマはヘッドフォンから、そのほかの音はWaMi Boxから出るように設定し、ヘッドフォンの音は一端ミキサを通して手元で調節できるようにしてから、イヤフォンでモニタします。 こうやって見てみると単純なものですねぇ。これぐらいの技ではマシンへの負担もたいしたことはないようです。
 さてさて、ACIDでバンドいかがでしたか? メンバーが足りないときはもちろん頼りになりますが、たとえちゃんとメンバーが揃っていても、ACIDでひと工夫すれば音の幅がぐっと広がります。ゼヒ挑戦してみてくださいね。
 次回は新発売のSoundForge5.0の研究と、ACIDで本格的なレコーディングその1を予定しております。お楽しみに! ほいでは感想、ご質問お待ちしてます〜お便りはこちら〜(石嶋)
     




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