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第二十二回 物欲たちのいるところ
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不景気とはいえボーナスが出て,買い物計画に夢がふくらんでる人もいるでしょう。あるいはイヴメシのあてもなかった自分自身に,半ばやけくそで何かプレゼントを贈ってやりたくなった人もいるでしょう。そんな人の心には,えてしてスキがあるのでして,それを狙ってひそかに忍び寄る黒い影,それが”物欲くん”です。物欲くんは物欲ランドの王子さまで,ひとが何かをほしいと思ったとき,うしろから背中をひと押ししてくれます。つまり,ええい買っちゃえ,というふんぎりをつけてくれるんですね。”ブイミ星人”と並んで,その”しわざ”の結果には,おそろしいものがある場合もあるようです。ふふふふ。
とでも思わないとどーにも言い訳がたたないよなコレ,っていう状況がね,ダメな人の人生には,ままあるわけですよ。キャラクターグッズとしては論外クラスに単価の高いブツ(しかもプレミア価格とかじゃなくて)に出会っちゃって,でもすんごくほしときとか,明日の始発で出かければ限定版とか先行発売とかのナニモノかが入手できる,てな情報をうっかり知っちゃって,行きたくはあるんだけどソレやるとなんだか人間としてのステージ(笑)を1段踏み外すような気がして悩んじゃったときとかは,物欲くんの出番ですね。心の中の物欲くんの声に耳を傾けて,よーく聞こえちゃったら買うと(笑)。
一見ヒキョーなようですが,これは物欲者にとっては,じつに重要な防衛機構なんですね。だって,まるっきり自分自身の決断で大規模なムダ使い行為(笑)をしちゃうと,その価格/行為は,すなわち”上限/前例”になっちゃうわけだから。あの時アレ買っちゃったんだから/あの時アレに行っちゃったんだから,っていうほうが,”物欲くんのしわざ”より,言い訳として遙かに説得力あるもんね。これはたいへん危険なことです。「あっ,しまったコレほしい」とか思うたびに,いちいち物欲くんにおうかがいを立てるほうが,ときにはアキラメがついたりする(ほんとだよ)分だけ安全と言えましょう。お試しあれ。
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