2004年3月17日
松下の“Let'snote”シリーズと言えば、初登場のころより一貫して“サブノート”“モバイルノート”路線を強調したシリーズだ。サイズ的にはB5からB5ファイルサイズの製品がほとんどで(一時期“ACE”というラインナップもあったが、長期間定着はしなかった)、液晶ディスプレーは最大でも12.1インチ、解像度は1024×768ドットまで、大半の製品が光ディスクドライブを内蔵せず、というスタイルが同シリーズの基本形となっていた。しかし、昨年久しぶりに光ディスクドライブ内蔵モデルをリリースし、この『Let'snote LIGHT W2/Let'snote W2』(前者は店頭販売モデル、後者は法人/オンライン販売モデル、以下W2)が、比較的ヘビーユーザー向けだった同シリーズには珍しく、初心者〜中級者にも人気を博したという。
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Let'snote LIGHT R2/Let'snote R2:10.4インチXGA、約990g |
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Let'snote T2/Let'snote T2:12.1インチXGA、約1070g |
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Let'snote W2/Let'snote W2:12.1インチXGA、約1290g |
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従来機種からのバージョンアップが図られた3製品。今シーズンより無線LANが全機種ともIEEE 802.11b/g対応になっている。 |
光ディスクドライブを内蔵しつつもモバイルノートとして十分な軽量さを維持したW2は、2台目のパソコンとして便利な“サブノート”としてだけではなく、1台目のパソコン、メインマシンとしても十分なスペックを装備したため、従来よりも幅広いユーザーに受け入れられたようだ。ただ、メインマシンとしてもオフィスや家で使うのであれば、もう一回り大きく、解像度の高い液晶ディスプレーを装備してほしい、という人も多かったのではないかと思う。実際、メインマシンとして利用されるデスクトップ代替ノートでは、15インチクラス、SXGA+以上の表示解像度を持つ製品が多く、メインマシンとして使うノートとしては、このクラスの液晶を望むユーザーが多い。
このような市場の声を踏まえつつ、従来のLet'snoteシリーズの路線も継承しながら作られた製品が、今回紹介する『Let'snote LIGHT Y2/Let'snote Y2』だ。この製品は、松下としては久々のA4サイズノートとなるが、メインマシンになる能力と、Let'snoteシリーズが大事にしてきた“携帯性”という特徴も備える、“モバイルもできるメインマシン”に仕上がっている。
14.1インチ/SXGA+液晶装備ながら
約1.5kgに抑える軽量設計
Y2の外観は、R2よりふた回り、T2/W2より一回りサイズ自体は大きいものの、従来のLet'snoteシリーズと大きな変更はなく、すっかりおなじみとなったLet'snoteの基本デザインを踏襲したものとなっている。本体サイズは幅309×奥行き243×高さ46mm(最薄部33mm)、重量は1499gとなっており、A4ノートとしては最軽量の部類になる。手に持った印象は“見た感じよりも遥かに軽い!”と感じるほどのもで、R2の990g、W2の1290gもいまどきのノートとしては非常に軽量なものではあるが、この外寸でこの重量はかなり衝撃的だ。
外観上の特徴でもあり、強度上も重要な天面のデザインだが、T2/W2では、天面に凹凸を付けられ、これにより強度確保を図っているが、Y2ではR2と同じように中央部が凸状で、ちょうど車のボンネットに似た頑丈な構造となっており、“モバイルノートは頑丈でなければならない”というLet'snoteシリーズの基本は本機でもしっかり継承されている。ちなみに、HDDは衝撃吸収材で保護されており、これらの工夫により、本機でも30cm落下試験(非動作時)にも耐える堅牢性を備えている。薄型のA4ノートでは、面積が広い分、キーボードやパームレスト、液晶パネル部分に剛性感がない製品もときには見受けられる。しかし、本機を手に持ったり、キーボードを打ったりしたところ、そのようなことはほとんど感じられない。カタログなどで強調されている落下、衝撃に対する強さだけではなく、実際に手で触った感触からも本機の堅牢設計は十分に体感できるはずだ。
T2/W2より本体サイズが大きくなったことにより、液晶ディスプレーもぐっとサイズアップし、Let'snoteシリーズ史上最大の14.1インチ液晶を装備してきた。表示解像度は1400×1050ドット(SXGA+)で、こちらもシリーズ中最高解像度となる。前述したとおり、デスクトップ代替としてノートを利用する場合には、SXGA以上の高解像度の液晶ディスプレーができればほしい。軽量性を追及しつつこのサイズの液晶を採用してきたあたりは、ノートを持ち歩く機会が多く、かつ使うときはオフィスや家庭で“半据え置き”というユーザーには嬉しいところだ。
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Y2の天面(写真はASCII24&パナセンスのコラボカラー“ギャラクシーブラック”)。車のボンネットと同様の構造を取ることで、耐衝撃に優れた堅牢なものとなっている。 |
Let'snoteとしては初めて低電圧版Pentium Mを採用も
ファンレス設計は継承、バッテリー7.5時間駆動を実現
続いて基本スペックを見ていこう。CPUには低電圧版Pentium M-1.2GHz、チップセットはIntel 855GMEを採用。メモリーはDDR SDRAMを256MB(最大512MB)、HDDは40GB(UltraATA/100)で、『Let'snote LIGHT W2/Let'snote W2』と同様にパームレスト部分にCD-RW&DVD-ROMコンボドライブを内蔵する。他のLet'snoteでは、CPUに超低電圧版Pentium Mを採用しているが、本機では同シリーズとしては初めて低電圧版Pentium Mを搭載してきた。しかし、シリーズの他機種と同じくファンレス設計を貫いており、同社によると、これによって静音性や軽量化、省電力化駆動パーツを減らすことによる長期信頼性の確保を実現しているとのことだ。
内蔵のコンボドライブはパームレストがフタ状に開くトップローディング式で、読み出し/書き込み速度は、CD読み出しが24倍速、DVD-ROM読み出し8倍速、DVD-RAM読み出し2倍速(2.6GBメディアは等倍速)、DVD-R読み出し4倍速、DVD-RW読み出し4倍速、、CD-R書き込みが24倍速、CD-RW書き換えが16倍速。重量級のA4ノートでは、DVD Multiドライブなどを搭載する例も増えてきているが、ドライブモジュールのサイズ、省電力性など、Y2が求めるところの“モバイルに必要な条件”を考慮すれば、コンボドライブ搭載となったのは納得すべきだろう。また、コンボドライブユニットへの電源供給は、Windows上の電源管理ユーティリティーにより自動的に一定時間で切れるようにできるほか、本体前面のドライブ側に設けられた通電スイッチにより、手動で切ることも可能。モバイルノートとして使う場合には光ディスクドライブは不要という使い方の人も多数いると思われるので、この細かい工夫は見逃せない。
通信機能としては、IEEE 802.11b/g両対応の無線LAN、10/100BASE-TXの有線LAN、V.90対応の56kモデムを搭載し、外部インターフェース類は、USB 2.0ポート×2、外部ディスプレー端子、PCカードスロット(TypeII×1)、SDメモリーカードスロットを装備する。キーボードのキーピッチは19mm、キーストロークは2mmで、ポインティングデバイスは従来シリーズと同じ円形トラックパッド“ホイールパッド”を採用する。これは本機に限らずA4ノート全般に広く言えることでもあるが、それぞれのキーが大きい分、キーボード全体おの見た目がのっぺりした印象を受けてしまう感もある。他のシリーズのようにキーの縁のカラーを変えるなどのアクセントをつけると、こののっぺりとした印象もずいぶん変わるとは思うが、このあたりは個人の好みにもよるところなのでなんとも言いにくい。キーのタッチ自体は良好で、大型ノートにありがちなキーボード部分の“たわみ感”もなく、しっかりしたキータッチが好感触だ。
“大画面モバイル”をうたう本機では特に気になるバッテリー駆動時間だが、JEITA測定法1.0によるカタログスペックは約7.5時間となっている。これは、バリバリのサブノートであるR2/T2の約5時間を上回り、一回り小さく超低電圧版Pentium Mを装備するW2と同等の数値だ。1499gという本体重量とあわせると、大画面ノートながらもモバイルノートとして“ぜひとも実現して欲しい”携帯性を見事に達成していると見ていいだろう。
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本体前面および左右側面。各種ポート類とSDカードスロットは本体左側に、PCカードスロットは右側に配置。なお、背面はバッテリーが取り付けられており、ポート類などは特にない。※写真の天面カラーは試作のものであり、実際にこのカラーの販売は行なわれておりません。あらかじめご了承ください。 |
HDD 60GB、カラー天板へのカスタマイズも可能
オンライン販売モデルで一味違うスペックを選ぼう!!
松下ネットワークマーケティングが運営するオンラインショッピングサイト、パナセンス内の“マイレッツ倶楽部”で販売されるウェブ専用モデルでは、以下のオリジナルのプラスαが施される。
- HDDを40GBから60GBに変更可能(有償)
- 天板のカラーを標準のシルバー以外のカラーに変更可能(有償)
- Microsoft Office Personal Edition 2003プリインストールが選択可能(有償)
- 本体底面にネームプレートを取付(無償)
中でも、店頭モデルでは用意されていないHDD 60GB搭載へのパワーアップは、本機をメインマシンとして利用する人にはうれしい選択肢。さらに、この春もASCII24とパナセンスのコラボレーションによりお届けする“ギャラクシーブラック”を含むカラー天板も、ウェブ専用モデルだけの特典だ。また、この春のLet'snote各シリーズ店頭モデルにはOfficeプリインストールが用意されていないので、初めてパソコンを買うにあたってぜひオフィスアプリもほしい、という人はウェブ専用モデルがいいだろう。なお、Officeプリインストールを選択する場合は、60GB HDDが選択できないので、この点には気をつけたい。
シリーズ最大のSXGA+表示液晶を装備したことにより、本機で画面に表示される情報量の多さはLet'snoteシリーズのどの製品よりも多く、デスクノートやデスクトップパソコンと遜色のない表示能力を持った。しかもそのうえで、重量1.5kg、バッテリー駆動時間7時間超というモバイルノートとしても優秀な携帯性を備えており、サブノート的スタイルとデスクノート的スタイルの両方をブレンドした、見所の豊富なモバイルノートとなっている。フットプリントがA4サイズと大型なので“いつでもどこでも使える”とまではいかないものの、“気軽に持ち運べる”ノートとして存分に活躍でき、ノートを持ち歩くことは多いけど、使う場所はオフィスや自宅の机の上、という人には文句なしでオススメの1台だ。
| Let'snote LIGHT Y2/Let'snote Y2の基本スペック |
| 製品名 |
Let'snote LIGHT Y2(店頭販売個人向けモデル)/Let'snote Y2(オンライン販売および法人向けモデル) |
| CPU |
低電圧版Pentium M-1.2GHz |
| メモリー |
256MB(最大512MB) |
| チップセット |
855GME |
| 液晶 |
14.1インチ、1400×1050ドット |
| HDD |
40GB/60GB |
| ドライブ |
DVD-ROM&CD-RWコンボドライブ |
| 通信機能 |
無線LAN(IEEE 802.11b/g)、有線LAN(10/100BASE-TX)、56kbpsモデム(V.90対応) |
| サイズ |
幅309×奥行き243×高さ46mm(最薄部33mm) |
| 重量 |
約1.499kg |
| バッテリー駆動時間 |
約7.5時間(JEITA測定法1.0) |
| OS |
Windows XP Professional SP1a |
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