DIGITAL BUYER

PETIT SHOT 超コンパクトサイズがキュートなトイデジカメ
PETIT SHOT
タカラ
1万2800円
03-3602-3030/06-6339-6673
http://www.takaratoys.co.jp/
http://www.stickshot.com/


2001年7月25日

2001年3月に発売されたタカラの「PETIT SHOT(プチショット)」は、35万画素CMOSを撮像素子に搭載する低価格デジタルカメラだ。いわゆる“トイデジカメ”の中でも傑出したコンパクトな本体サイズは普段の携帯に便利なので、オモチャと割り切って使うのもおもしろいだろう。

タバコの箱よりも一回り小さい

縦型の本体にはレンズと光学ファインダが装備されている。レンズ周囲の銀色のリング部が通常/マクロ切り換えレバーとなっている。

 PETIT SHOTは、640×480ドットもしくは320×240ドットの静止画や動画(連写)を、内蔵の8MBメモリに高解像度で最大26枚、低解像度で最大107枚の記録が可能だ。このクラスの低価格デジタルカメラとしては明るいF2.6の固定焦点ガラスレンズ(4群4枚)を搭載する。レンズ周囲の銀色の部分がツマミになっており、マクロ撮影(10〜15cm)と通常撮影(50cm〜)を切り換えるようになっている。



背面には7セグメント液晶を装備。上面のシャッターボタン以外はMODEボタンしかないというシンプル構造だ。

 背面中央部のモードボタンを押せば電源ON、モードボタンを押すごとにモノクロ液晶に7セグメント表示でHr(高解像度)/Lr(低解像度)/St(セルフタイマ)/Ct(動画)/CL(メモリクリア)の5つ(実際にはすでにHr/Lrのどちらかのモードになっているので4つ)のメニューが順次表示され、シャッターボタンを押すことでモード/機能を決定する。電源OFFボタンはなく、無操作30秒で電源が切れる。なお、モードを選択しない状態では撮影可能枚数が表示されるが、液晶表示は2桁しかないため低解像度モード(最大107枚)で99枚以上撮影可能な場合は「99」と表示される。



電池は単4×2本は側面から水平方向に挿入される。電池ボックスの上(写真では右)にあるのはUSBコネクタ。

 動画撮影は静止画(640×480/320×240ドット)を連続して撮影するもので、シャッターを押している間はメモリ残量がなくなるまで撮影し続ける。内蔵メモリをフルに使うと640×480ドットであれば最大4秒(6.5コマ/秒)、320×240ドットならば最大14秒(7.5コマ/秒)の連写が可能になっており、PCに転送した後に付属ソフトを用いて動画ファイル(AVI形式)に変換する。




コンパクトな本体は手の平に隠れるくらい小さい(だからといって不埒な用途には使わないように)。なお、シャッターを切る際にはピッという音がして、無音で操作することはできないようになっている。


マニュアルフォーカスっぽい使い勝手とまずまずの画質

日中の屋外で撮影(640×480ドットの撮影データをそのまま掲載した)。発色そのものは良好だが、直射日光下での撮影なので空との境界や白い部分がとび気味だ。

 パンフォーカスレンズや記録媒体が内蔵メモリのみである点など、トイデジカメらしい仕様であり、フラッシュを内蔵していない点もコンパクトな本体からすればやむを得ないだろう。撮影画像を見ても、100万画素以上のCCDデジタルカメラに慣れた目で見ればがっかりするかも知れない。低照度ではノイズが多く、エッジの偽色も目立つが、画像は周辺部でも歪みが少なく、日中の太陽光では発色も正常であり、上手く使えばWeb用の画像などには十分使えそうだ。



日中の屋外で撮影(480×640ドットの撮影データをそのまま掲載)。直射日光の当たっている部分よりも、影となっている部分のほうが色あいが正常なものとなっている。

 なお、この種のトイデジカメはCMOSセンサを利用し、センサの受光量で自動的にシャッター速度が決まる(一定の光を受けると読み出す)という単純な構造を採用しているが、CMOSセンサはCCDに比べてラチチュード(階調表現の幅)が狭いという欠点があり、直射日光下では白とびしやすい。光量不足のときはノイズの多いざらついた画像となるため、より明るい風景のほうが発色はよいが、直射日光に照らされた被写体を避けるのが良いだろう。つまり、薄曇の天気がこの種のトイデジカメにとって一番の好天と言える。



屋外で撮影(480×640ドットの撮影データをそのまま掲載)。薄暗いとノイズが目立ってくるが、夕焼けの色具合などはそれらしく発色している。

 少々気になった点としては、レンズ周囲のレバーでマクロ(10〜15cm)と通常撮影(50cm〜∞)を切り換える。15〜50cmの間はどちらのポジションでもピントのボケた画像となってしまうのだが、通常撮影のポジションであっても50〜60cm程度の距離もピントの甘さを感じる。小物を撮るときは30cm前後という撮影距離も意外と使うので、マクロと通常の中間が欲しくなる。

 マクロ切り換えレバーはレンズ間の距離を物理的に移動しているため、裏技的ではあるが、レバーを中間の位置で止めれば15〜30cmの距離でもピントを合わせることができる。また、50cm程度の距離でも、レバーをマクロ側にほんの少し移動させれば通常ポジション以上にくっきりとした画像を得られる。



屋内でマクロ撮影(480×640ドットの撮影データをそのまま掲載)。被写体との距離に合わせてマクロ切り換えレバーを中間にして撮影すれば、ピントはしっかりと合う。

 PETIT SHOTを使いこなすならば、マクロレバーの位置に撮影距離を書き込んでおくと良いだろう(付属ソフトを使えば、USB接続したPETIT SHOTの画像をPC側でリアルタイムに確認できるので撮影範囲がわかりやすい)。もちろん、あらかじめ目盛りをふってくれていたほうがマニュアルフォーカスっぽく使えてよかっただろう。

 PETIT SHOTの価格は、トイデジカメとしては高めの1万2800円となっているが、タバコの箱よりも小さなサイズながら画像はまずまずだ。画質的には日立マクセルの「WS30 SLIM」(オープンプライス)のほうが若干良いようにも思える(なお、WS30 SLIMはフラッシュを内蔵し、実売価格1万円前後で販売されている)。PETIT SHOT、WS30 SLIMなどはサブカメラとして持ち歩くには少々力不足かも知れないが、デジタルカメラユーザーがオモチャとして楽しむ分にはおもしろいだろう(逆にこれ以下の製品だと不満を感じそうだ)。



PETIT SHOTの主な仕様
撮像素子 35万画素CMOSセンサ
レンズ 固定焦点、F2.6
記録媒体 内蔵8MBメモリ
記録枚数 640×480ドット:約26枚/320×240ドット:約107枚
液晶表示 モノクロ液晶(7セグメント×2桁)
記録画素数 640×480/320×240ドット
動画記録 640×480ドット:4秒/320×240ドット:14秒
インターフェイス USB
電源 単4アルカリ乾電池×2本(連続2時間動作)
本体サイズ 55(W)×71(H)×25(D)mm
重量 約70g

(行正)




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