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FinePix A201 簡単操作で使える200万画素の入門用FinePix
FinePix A201
富士写真フイルム
3万9800円
03-3406-2982
http://www.finepix.com/


2001年9月10日

富士フイルムの「FinePix A201」は、FinePixシリーズでは入門機にあたる低価格デジタルカメラながら、有効200万画素CCDと液晶モニタを搭載するなど、本格的な撮影を気軽に楽しめる製品だ。

シンプル機能のコンパクトカメラ

正面中央
正面中央は丸いモールドがなされている。レンズ部の下にあるのはマクロ/標準の切り換えスイッチ。

 FinePix A201は“単焦点パンフォーカス”というシンプルなレンズを搭載する入門機だ。装備重量(バッテリ/メモリカード込み)でも約200gと軽量なボディは、98.5(W)×40.5(D)×64.5(H)mmと、タバコの箱よりも一回り大きい程度だ。サイズ的にはキヤノンの「IXY DIGITAL 200」よりも体積比で1.9倍大きいが、オリンパスの「CAMEDIA C-1」と比べると約90%の容積。前面や背面は中央部が膨らんだ形状となっているものの、実際に手に持つとかなりコンパクトに感じる。



上面スイッチ
上面のスイッチをONにすると、レンズカバーがスライドするとともに電源が入る。シャッターボタンのところのレバーで再生モードにした状態でも電源ONにするにはレンズカバーを開く必要がある。

 機能は非常にシンプルで、本体上面の電源レバーをスライドさせれば連動したレンズカバーが開いて電源が投入される。シャッターボタンの周囲にあるダイヤルで撮影/再生/動画撮影を切り換える。



背面スイッチ
背面のスイッチ類も少なく、操作の多くはメニューを表示させておこなう。決定/キャンセルの細長いボタンはFinePix 50iに似たデザインだ。

 背面には液晶モニタとカーソル、3つのスイッチボタン(モニタON/OFF、メニュー/OK、キャンセル)があるだけで、フラッシュのON/OFFやセルフタイマなどの機能はメニューを呼び出して設定する。デジタルズームも備えており、カーソルキーの上下ボタンにより、VGAモード(640×480ドット)では最大2.5倍、1Mモード(1280×960ドット)で最大1.25倍の拡大が可能だ。ただし、撮影時にはデジタルズーム倍率よりも設定した記録画素数が優先されるので、最高記録画素数である2Mモード(1600×1200ドット)にしているとズームボタンがまったく効かず、その旨がモニタに表示されないのは最初は少々戸惑う。初心者向けのモデルであることを考えれば、デジタルズームを押せば自動的に低記録画素モードに移行するようにしていても良かっただろう。なお、光学ファインダは倍率固定でデジタルズームとは連動しないため、液晶モニタOFFで撮影する場合にはデジタルズームはキャンセルされる仕様になっている。
 液晶モニタは5.5万画素のD-TFD(※1)なので、多くのデジタルカメラで採用されている11万画素前後のTFTに比べるとさすがに見劣りするが、低価格機ということを考えればやむを得ないだろう。

※1 D-TFD D-TFD(Digital-Thin Film Diode)液晶は、セイコーエプソンが開発した液晶デバイス。TFT液晶がトランジスタを使って各画素を制御しているのに対して、D-TFD方式はダイオードを使用する。



底面
底面のフタを開けると単3×2本のスロットとスマートメディアスロットが現れる。なお、フタに隠れているが底面には三脚孔も備わっている。

 本体前面のスライド式レバーを操作することにより、通常撮影とマクロ撮影モードを切り換える。レバー操作でレンズの焦点距離を機械的に動かすのはトイデジカメを含む入門機によくある方式だが、A201ではマクロモードにすると液晶モニタにもマーク(チューリップのアイコン)が表示されるため、マクロにしたまま遠景を撮るという撮影ミスが防げる。ただし、通常撮影(約80cm〜無限遠)とマクロ(約8〜約13cm)の中間距離ではピントが甘くなってしまい、A4の文書をメモ的に撮影する際に多用する30cm前後が撮影範囲から外れているのは気になる。



撮影サンプル1
撮影サンプル1。撮影は1600×1200ドットだが、掲載用に640×480ドットにリサイズしている。

 背面のメニューボタンを押せば液晶モニタにメニューが表示されて各種設定が行える。撮影時は「オート」と「マニュアル」の2つのモードがあり、オートではセルフタイマとフラッシュモード(自動発光/発光禁止/強制発光/赤目防止発光)程度しか設定できないが、マニュアルでは、露出補正(−1.5EV〜+1.5EV、約0.3EVステップ)やホワイトバランス(オート/晴天/曇天/蛍光灯×3種類/白熱灯)が変更できるなど、細かな設定が可能だ。また、液晶モニタ上にメッシュ(3×3分割)を表示させる機能があり、風景を撮るときに水平を出しやすいので重宝する。ただし、夜景モードやスローシャッターといった凝った撮影機能は装備しておらず、シャッター速度(自動のみ)も最大1/2秒であることを考えれば暗いところでのスナップには向いていない。



撮影サンプル1
撮影サンプル1の中央部を640×480ドットにトリミングしたもの。


お手軽感覚の操作性と良好な画質

撮影サンプル2
撮影サンプル2。撮影は1600×1200ドットだが、掲載用に640×480ドットにリサイズしている。オートモード、F4.6、1/69秒。

 レンズ沈胴動作などがないこともあって、電源を入れてから2秒程度で記録可能となるほか、メニュー操作などの全体的な操作もクイックなレスポンスなので、使っていて気持ちよい。シャッターボタンのすぐ横にあるレンズカバー兼用電源スイッチにより、ポケットから取り出して電源を入れて撮影するといった一連の動作が片手でスムーズにできるのも手軽だ。



撮影サンプル2
撮影サンプル2の中央部を640×480ドットにトリミングしたもの。
撮影サンプル3
撮影サンプル3。撮影は1600×1200ドットだが、掲載用に640×480ドットにリサイズしている。オートモード、F4.6、1/69秒。

 撮影結果に関しては、同社のFinePixシリーズでお馴染みの“記憶色を強調しつつ鮮やかに表現する”という発色の傾向で、エッジの立ったシャープな画質となっている。むろんパンフォーカスである以上、絞りを開けて背景をぼかすといった絵作りをすることはできないが、普段から持ち歩いてスナップ用途に使ったり、Web掲載用の撮影には十分だろう。



撮影サンプル3
撮影サンプル3の中央部を640×480ドットにトリミングしたもの。パンフォーカスなので前景と背景のどちらもくっきりと写っている。
撮影サンプル4
撮影サンプル4。撮影は1600×1200ドットだが、掲載用に640×480ドットにリサイズしている。マクロモードでの撮影。F4.6、1/119秒。

 単焦点レンズの入門機としてはオリンパスの「CAMEDIA C-1」が、単焦点パンフォーカスの入門機としてはオリンパスの「CAMEDIA C-100」やソニー「Cyber-shot DSC-P20」があり、いずれも機能はシンプルながら4万円を切る実売価格が魅力だ。A201は標準価格が3万9800円で、実売価格は3万円台前半になることが予想される。FinePixならではの発色と画質、クイックな操作性など、デジタルカメラ入門機としての完成度は非常に高いと言えるだろう。



撮影サンプル4
撮影サンプル4の中央部を640×480ドットにトリミングしたもの。若干ノイズは気になるものの、全体的に見るとシャープな絵作りだ。
撮影サンプル5
撮影サンプル5。撮影は1200×1600ドットだが、掲載用に480×640ドットにリサイズしている。F4.6、1/37秒。露出は全体的に多少暗く写りがちで、なるべく白とびを抑えるように露出制御されているようだ。
撮影サンプル6
撮影サンプル6。撮影は960×1280ドットだが、掲載用に480×640ドットにリサイズ。F4.6、1/147秒。マクロ撮影モード。
撮影サンプル6アップ
撮影サンプル6の中央部を640×480ドットにトリミングしたもの。肝心のハチが少々ボケてしまっているが、花(の向こう側)は綺麗にエッジが立っている。マクロ撮影範囲が約8〜約13cmと狭いため、奥行きのある小物を撮るのは難しい。
FinePix A201の主な仕様
撮像素子 有効200万画素1/2.7インチCCD
レンズ 単焦点パンフォーカス、f=5.5mm(35mmカメラ換算:36mm相当)、F4.8/F9.5
記録媒体 スマートメディア(16MB標準付属)
記録画素数 1600×1200/1280×960/640×480ドット
液晶モニタ 1.6インチD-TFD(Digital-Thin Film Diode)、5.5万画素
動画記録 320×240ドット、10フレーム/秒、最長約20秒
インターフェイス USB、DC入力(ACアダプタオプション)
電源 単3×2本(アルカリ乾電池/ニッケル水素充電池)
本体サイズ 98.5(W)×40.5(D)×64.5(H)mm
重量 約145g(本体のみ)/200g(装備重量)

(行正)




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