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ハイスペックコンパクトデジタルカメラの決定版
PowerShot S40/PowerShot S30
キヤノン販売
9万9800円/8万9800円
0570-01-9000
http://www.canon-sales.co.jp/
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2001年11月5日
PowerShot S40/S30は、同社の「IXY DIGITAL 200/IXY DIGITAL 300」を意識させるコンパクトなサイズとソリッドなデザインを採用しつつも、IXY DIGITALシリーズにはないマニュアル撮影などの豊富な機能を搭載するハイスペックなコンパクトデジタルカメラだ。S40が有効400万画素、S30が有効320万画素CCDを搭載する以外、外観やスペックはほぼ共通だ。
PowerShot G2の機能をコンパクトに凝縮
キヤノンのデジタルカメララインナップを見ると、スタイリッシュコンパクトデジタルカメラの「IXY DIGITAL 200」「同 300」と、入門機の「PowerShot A10」「同 20」があり、その上のクラスとなると機能充実の本格デジタルカメラ「PowerShot G2」になる。特に撮影機能に関しては、IXY DIGITALシリーズもPowerShot Aシリーズも露出補正以外はプログラムオートしか持っておらず、中・上級者にとっては、ポケットに入るくらいコンパクトでマニュアル撮影機能が充実したデジタルカメラが期待されるところだった。
PowerShot S40/S30は、まさにこのカテゴリに投入される高機能コンパクトデジタルカメラだ。キヤノンが「PowerShot G2と同程度の機能を盛り込んだ」と言うだけあって、S40の有効400万画素CCD、S30の有効320万画素CCDという記録画素数だけではなく、さまざまな機能がボディに詰め込まれている。 光学ズームは両機種とも3倍で、CCDサイズはS30/S40ともに同じなのでいずれも焦点距離は35mmフィルムカメラ換算で35〜105mmだ。
撮影モードはプログラムAE/シャッター速度優先/絞り優先/マニュアルモードに加え、ポートレートや風景などのシーンモードも選択可能だ。マニュアルフォーカスやAEロック、オートブラケット撮影などの機能のほか、ダークフレームを撮影するタイプのノイズリダクション(1.3秒以上のスローシャッターで作動)により最長15秒の長時間露光も行える。さらに、高速CPUと大容量バッファの搭載により、S40では約2.5枚/秒(最大5枚)、S30で約3枚/秒(最大9枚)の“高速連写”と、S40で約1.5枚/秒(最大9枚)、S30で約2枚/秒(最大12枚)の“通常連写”という2つの連写モードが利用可能だ。
なお、デジタルズームはS40が3.6倍、S30が3.2倍であるほか、感度はS40がISO50/100/200/400相当だが、S30はISO50/100/200/400/800相当に設定できる。S30のほうが感度を高くできるのは、同サイズのCCDであれば画素数が少ないほうが1画素あたりの電荷容量が大きく、ノイズが少なくなる傾向にある(=感度を上げてもノイズの影響が少ない)ためだが、ISO100〜200前後で撮影した画像を見る限りでは、画質にはほとんど差異はなかった。
大型の高機能デジタルカメラ並みの機能が盛り込まれているほか、「マイカメラコンテンツ」という面白い機能もある。S40/S30では、電源投入時に液晶画面にカラフルなPowerShotというロゴが表示され、起動音が鳴るようになっている(鳴らさない設定も可能)が、この起動画面と起動音のほか、終了時の画面と効果音、シャッター音、メニューなどの操作音、セルフタイマー音を自由にカスタマイズできるのがマイカメラコンテンツだ。
画面/音ともに3種類がカメラ内に登録されているほか、同社の専用サイト「Canon Image Gateway」(http://www.imagegateway.net)で無償提供(ユーザー登録が必要)される。画面は320×240ドットのJPEGファイル、効果音ならばサンプリング周波数11.025kHzもしくは8kHzのWAVEファイルを作り、付属ソフトでカメラに転送することもできるので、こだわりの銀塩カメラを持っているユーザーならば、フィルム巻き上げとメカニカルシャッターの音を自分で録音して登録するのも面白いだろう。なお、セルフタイマー音はシャッターが切れる2秒前から最大2秒の音が再生されるだけで、10秒間のカウントダウンを登録できないのは少々残念だ。
豊富な撮影機能を簡単に利用できる優れた操作性
本体形状は両機種とも共通で、S40が黒っぽい“グラファイトグレー”、S30は若干パープルっぽいシルバーの“ラベンダーシルバー”というボディカラーが異なるのみだ。本体の高さは58mmと、57mmのIXY DIGITAL 200とほぼ同じ高さだが、横幅は1.3倍、厚みは約2倍になっている。特に厚みの増加が顕著なのは、同社製品としては珍しい前面に設けられたレンズカバーに加え、新型リチウムイオン充電池パック「NB-2L」を採用する点が大きい。7.4V 570mAhのこのバッテリは、IXY DIGITALシリーズが採用する「NB-1L」(3.7V 680mAh)の2倍の厚みがあるものの1.6倍の容量を持つ。また、バッテリスロットと並ぶCFスロットはTypeIIとなり、microdriveにも対応する。
前面レンズカバーをスライドさせると撮影モードで電源ONし、レンズが伸張する。撮影を終えてレンズカバーを閉める動作をすると電源OFF動作となり、レンズが沈胴しきってからカバーを閉じることができる。レンズが伸張している間はロック機構が働き、強くカバーを押してもレンズ鏡胴側面に当たることがないので安心だ。再生モードでの電源ON/OFFや撮影中に再生モードにするときは、背面にあるスライドスイッチを横に押せばいい。
上面や背面にあるスイッチ類、液晶に表示されるメニューなどの操作系は、PowerShot G2を継承するもので、背面の液晶左にあるボタンでスポット測光、マニュアルフォーカス、露出補正/ホワイトバランス/調光補正/オートブラケットの機能へ簡単にアクセスできるのは同社のデジタルカメラではおなじみの操作だ。
本体上部にあるモードダイヤルは、プログラム/絞り優先/シャッター速度優先/フルマニュアルのほか、ポートレートや風景といった5種類のシーンモードのポジションを持つ。
IXY DIGITAL/PowerShotシリーズの中でも目新しいのは背面右上にあるカーソルキーで、横長の円筒形をしたボタンは上下左右のカーソルのほか、押し込むことで決定となる。この種の5WAYボタンの常として、最初はカーソルの決定を押すつもりで下を入力してしまいがちだが、慣れればメニュー項目の選択や決定がスムーズに行える。
実際に利用していても、メニュー操作や画像の再生といった操作に待たされる感じはほとんどない。起動からファーストショットまで3秒強という速度は沈胴レンズ搭載のコンパクトデジタルカメラとしては速く、普段から持ち歩いてシャッターチャンスを逃がしたくない人には最適だ。唯一気になったのは、オートブラケットや連写を行った場合はさすがにCFへの書き込み待ちで10秒近くかかる点だ。このCF書き込み中にレンズを閉める動作をしても沈胴動作が始まらず、カメラをカバンやポケットに戻すことができない。わずかな時間とはいえ、先にレンズを沈胴させてCF記録が終了してから電源が切れるようになっていてもよかっただろう。
クリアで解像感のある画質
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【撮影サンプル1】S40で撮影。元画像は1704×2272ドットだが、掲載用に480×640ドットにリサイズしている。マニュアル撮影、F3.5、1/160秒。 |
撮影結果を見ると、IXY DIGITALシリーズやPowerShot G2のように、ノイズが少なくクリアな画質となった。IXY DIGITAL/PowerShot G2では青空やフラットな部分のノイズを減らすために平坦にしすぎた感があり、若干人工的な印象を受けた。PowerShot S40/S30でもその傾向はあるものの、輪郭強調やノイズ除去は若干控えめになっており、絵作りのわざとらしさは減少して自然な感じになっている。
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【撮影サンプル2】S40で撮影。1704×2272ドットを480×640ドットにリサイズ。マニュアル撮影、F3.5、1/160秒。プログラムAE、F4.9、1/200秒。露出を+1ステップ明るくしている。 |
色合いに関しては、記憶色強化がなされているのは確かで、実際以上に鮮やかな発色となる。しかし、鮮やかすぎるわけではなく、偏った発色もそれほど見られないなど、それほど嫌味な感じは受けない。
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【撮影サンプル3】S40で撮影。1704×2272ドットを480×640ドットにリサイズ。プログラムAE、F5.0、1/50秒。 |
マニュアル撮影が可能な400万画素クラスの高機能コンパクトデジタルカメラとしては、オリンパスの「CAMEDIA C-40ZOOM」やペンタックスの「オプティオ 430」、京セラ「Finecam S3」などがある。コンパクトさに関してはIXY DIGITALサイズのオプティオ 430やFinecam S3にはかなわないが、これらの機種は絞りが2段階のみであるなど、あくまでコンパクトカメラに若干のマニュアル機能を追加したという程度だ。それに対してS40/S30やC-40ZOOMは、中級機をそのままスケールダウンしたと言ってもいい機能を持っている。絞り値も、C-40ZOOMの6段階に対し、S40/S30は10段階を持ち、作画の際に威力を発揮する。
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【撮影サンプル4】S40で撮影。2272×1704ドットだが、掲載用に640×480ドットにリサイズ。マニュアル撮影、F5.0、3.2秒。 |
S40/S30ともにコンパクトデジタルカメラとしての完成度は非常に高い。シーンモードを備えるなど入門者にとっても使いやすいほか、中・上級者にとっては機能的な不満も少ないなど、さまざまなレベルのユーザーを満足させられる1台だ。
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【撮影サンプル5】S30で撮影。元画像は1536×2048ドットだが、掲載用に480×640ドットにリサイズ。プログラムAE、F4.0、1/800秒。 |
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【撮影サンプル6】S30で撮影。2048×1536ドットを640×480ドットにリサイズ。マクロモード、F2.8、1/80秒。 |
PowerShot S40/S30の主な仕様
| 製品名 |
PowerShot S40 |
PowerShot S30 |
| 撮像素子 |
1/1.8インチ有効400万(総410万)画素CCD |
1/1.8インチ有効320万(総330万)画素CCD |
| レンズ |
光学3倍ズームレンズ、f=7.1〜21.3mm(35mmフィルムカメラ換算35〜105mm)、F2.8〜4.9 |
| 記録画素数 |
2272×1704/1600×1200/1024×768/640×480ドット |
2048×1536/1600×1200/1024×768/640×480ドット |
| 記録メディア |
CF TypeII(microdrive対応、16MB付属) |
| 液晶モニタ |
1.8インチ低温ポリシリコンTFT |
| 動画記録 |
320×240ドット、約30秒/160×120ドット、約120秒(いずれも15フレーム/秒) |
| インターフェイス |
USB、ビデオ出力、DC入力(ACアダプタオプション) |
| 電源 |
専用リチウムイオン充電池 |
| 本体サイズ |
112(W)×42(D)×58(H)mm |
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(アスキーPC Explorer編集部・行正 和義)
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