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(情報家電&AV機器)
デジタルカメラ


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デジタルカメラ撮影の“基本のキ” ホワイトバランスと色の話 デジタルカメラユーザーのための撮影基礎講座 第6回
デジタルカメラ撮影の“基本のキ” ホワイトバランスと色の話

Printable Version アスキー PC Explorerアスキー PC Explorer 2002年4月号
2002年7月6日


色を合わせて撮れば元の色が正しく出る

作例3 一般に「裸電球」と呼ばれる「タングステンライト」はショーウインドウによく使われる。ホワイトバランスを晴天にして撮影してみると、実はかなり黄色っぽい発色であることが分かる。
作例4 作例3と同じ被写体を「室内」モードにして撮影した結果。被写体の色相はかなり本来のものに近くなり、“記録”という意味ではいい仕上がりだが、半面その場の“雰囲気”は無くなってしまう。
作例5 作例3/4と同じ状況をオートホワイトバランスで撮影。ただし、今回のロケーションでは補正が中途半端にかかり、色味が正確でもなく、元の雰囲気もあまりない。3つの作例を比較した場合、雰囲気を残したいなら晴天モードにして撮ったほうがいい。
 多くのデジタルカメラには「AWB」のほかに、マニュアルで太陽光/白熱灯/蛍光灯を選択する機能が用意されている。なかには「曇り」や「日陰」「ストロボ」といったモードが用意されている機種もある。例えば、富士写真フイルムの「FinePixシリーズ」には、蛍光灯用だけでも3種類の設定があるが、ソニーの「Cyber-shotシリーズ」は2002年モデルになるまでは「屋外」「室内」という選択しかできず、室内は白熱電灯のみで蛍光灯用のモードは持たなかった(2002年モデルである「Cyber-shot DSC-P9」「Cyber-shot P71/P31」以降から追加された)。また、プロユースも意識したオリンパスの「CAMEDIA E-10CAMEDIA E-20」では色温度の指定も可能だ。もちろん、AWBが細かな調整を自動的に(正しく)やってくれればそれに越したことはないが、さらにマニュアルで細かな設定ができれば用途に合わせた(絵作りに凝った)撮影が可能となる(作例3/作例4/作例5)。

 ちなみに、おおよその目安だが、各設定値は「晴天」5500K、「曇り」6000K、「日陰」7000K、「白熱灯」3200K、「ストロボ」5600K前後に合わせてある機種が多い。蛍光灯の設定を1つしか持たない機種は大体「昼白色」に合わせてあるようだ。

 ホワイトバランスを撮影者がセットできる機能を持つ機種も多い。これは任意に白を決めることができる機能で、撮影時の光源下で白い物を撮影し、それが正しく白く再現されるようにホワイトバランスを調整する機能だ。もともとはカムコーダで一般的な機能なので、使ったことのある人ならば分かりやすいだろう。これならば蛍光灯や自然光、タングステンなどの単一で無い光源下(ミックス光源)でも正確な白を再現させることができる。これらの設定項目は撮影する状況の光源に合わせて適切な設定を選べば良いわけだ。きちんとしたホワイトバランスで正確な色で撮りたい場合のことを考えて、白い紙(ハガキなど)をカメラと一緒に持ち歩いておくと役に立つ。



本記事公開当初ではCyber-shotシリーズのホワイトバランスは屋内/屋外のみという表現がありましたが、2002年モデルから蛍光灯用モードを持つようになりました。読者の方からのご指摘により、訂正させていただきました。

ホワイトバランスを知れば好きな色を出せる

 普通の撮影ならば、ホワイトバランスをオートに設定しておけばカメラ側で適切なバランスにしてくれるので問題ないが、時にはそんなカメラの機能が邪魔になる場合がある。例えば夕日や室内といった光源の状況を表現したい場合、AWBで勝手に色が補正されてしまい、夕方の赤みのある風景や電球による間接照明といった雰囲気のある状況が、ただの日中の風景や蛍光灯に照らされた部屋のように写ってしまう。

作例6 オートホワイトバランスで撮った夕焼け。かなり補正されており、「夕焼けは赤い」という共通認識からすればかなり物足りない。
作例7 ホワイトバランスを晴天にした夕焼け。特に、夕焼けの雲の調子は意外に写真に出にくいものだが、設定を「晴天」や「曇り」にすれば見た目の調子に近づく。
 FinePixシリーズのAWBには「シーン自動認識AWB」と呼ばれる機能があり、撮影時の雰囲気を若干残す補正を施すようになっている。また、ミノルタの「DiMAGE 7」「同 5」はホワイトバランスをブラケッティングする機能が搭載しているなど、各社各様の試みがなされている。AWBだけに頼らず、ホワイトバランスの設定をわざと本来のモードではないところで撮ってみて、好みの色に近づくようにトライしてみよう。プログラムオートが搭載されているカメラで、わざわざシャッター優先や絞り優先、マニュアルで露出を決めるように、ホワイトバランスも自分で操作するわけだ。

 例えば、夕焼けの雰囲気を出したいならホワイトバランスは「晴天」にセットしてみる。AWBでは赤みを帯びた光を補正して(色温度を下げて)しまうが、夕焼けをそれらしく撮りたいのに赤い雲や光の感じが補正されると、単に普通の晴天時のように写ってしまう。しかし、ホワイトバランスを晴天にすれば赤みが維持される。さらに、「曇り」や「日陰」に設定すると、基準となる色温度が上がるので赤みが強調されやすい(作例6/作例7)。もちろん夕焼けだけでなく、作例1〜5のシーンに関しても、元の雰囲気を出したいのか被写体の正確な色を残したいのかを撮影時に選ぶことができるわけだ。また、夕日や電灯だけでなく、ホワイトバランスを変えて風景のイメージをがらりと変えることもできる(作例8/作例9/作例10)。

作例8 木陰をオートホワイトバランスで撮影したもの。木の緑がちゃんと緑色に補正されているが、少々寂しい印象を受ける。
作例9 作例8と同じ状況だが、ホワイトバランスを晴天にしたもの。少々下がっている色温度のため赤っぽく写り、暖かみを感じる色合いとなった。
作例10 今度はホワイトバランスを「室内」に設定。全体的に青みがかった冷たい感じの写真となり、冬の寒々とした風景を演出できる。

 こういったカラーバランスはカメラによってどれくらい補正するのか異なるし、撮影時の状況によって大きく変わる。このシーンはこう撮れ、という決まったノウハウがあるわけでもない。ただし、AWBばかりではなくホワイトバランスをいろいろと操作しつつ撮影してみて、ホワイトバランスがどう働くかを理解しておけば、写真の雰囲気を自在に演出できるわけだ。

(周防 克弥)


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