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DSC-T9 ついに光学式手ブレ補正機能を搭載したサイバーショットT
DSC-T9
ソニー/ソニーマーケティング
オープンプライス
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2005年11月25日

やや厚くなったが、収納性に優れるフラットボディー

“SONY Flash on ASCII”
「DSC-T9」はこちらから購入いただけます。画像をクリックするとアスキーとソニースタイルのコラボレーションサイト“SONY Flash on ASCII”に移動します。

 レンズが飛び出さない“折り曲げ光学系”を採用することで薄型化した“サイバーショットT”シリーズの最新モデル『DSC-T9』は、光学式手ぶれ補正機能を新搭載した強力なスナップカメラとなった。

 サイバーショットTシリーズ特有の薄型ボディと上下スライド式レンズカバーというデザインをほぼそのまま継承しているが、手ぶれ補正機構を搭載したためか、本体の厚みは16.8mmと、Tシリーズでは最薄の『DSC-T7』(厚さ14.7mm、最薄部9.8mm、3月発表)に比べて若干厚い本体となっている。色は評価機のシルバーのほか、ブラックも選べる。

 本体の厚さは均一ではなく、曲面を組み合わせた複雑な面で構成されているが、レンズカバーによって一見フラットに見えるよう工夫されている。DSC-T7のレンズカバーは前面から見て左半分しかなかったが、DSC-T9では8月に発表された『DSCーT5』と同じ左右両端まで伸びるタイプとなった。カバーの下側には金属製の別パーツとなっているが、この部分が撮影時やカバーの開閉時に適度な指掛かりとなる。ホールド性に難があるコンパクト機が多い中で、この細かな配慮はありがたい。



正面
電源連動のレンズカバーは下へスライドさせると撮影可能となる。閉じているときは一体感のあるフラットな印象となる。
背面
“MENU”ボタンを押すと液晶下部にメニューバーが表示されるサイバーショットシリーズではおなじみのGUIを採用。文字表示は大きく見やすいほか、設定変更を行なうと変更した内容が大きなアイコンで示されるのも分かりやすい。
側面
指掛かり用の突起があるにもかかわらず、レンズカバーは邪魔になりにくいデザインとなっている。右側面に電池室のフタがあるだけのシンプルなデザインだ。
上面と底面
上からみるとグリップ部が、下から見るとレンズ部が太いという独特のボディー形状が分かる。上面にあるのは左から電源ボタン、レリーズ、手ぶれ補正ボタン。下面には三脚穴が用意されている。

 このほかDSC-T7では、三脚を使用するためにアダプター(スタンド)を使う必要があったが、本機では底面に三脚穴が用意されている。スナップカメラでもセルフポートレートや風景/夜景時に三脚を利用することがあるので、この点も高く評価したい。



手ぶれ補正は3段分の効果
新開発NRでスローシャッター時も低ノイズ

 背面のレイアウトは液晶ディスプレーの右横にカーソルを含む各種操作系を配置した一般的なもの。DSC-T7では薄型化のため液晶パネルと操作部分の位置関係が反転していたが、元に戻っている。

DSC-T9(左)とT7(右)の背面の比較

 液晶ディスプレーのサイズは2.5インチ。低反射コーティングと高輝度バックライトなどを採用した新型パネル“クリアフォト液晶プラス”は、ハイブリッド(半透過型)タイプで日中の屋外でも非常に見やすい。露出確認も容易だ。液晶ディスプレー脇の操作ボタンやズームレバーは小さいながらも押し応えのあるもので、快適に操作できた。

電池収納部
右側面のフタを空けるとリチウムイオンバッテリとメモリースティックDuoスロットが現われる。
製品には充電器が付属する。本体のインターフェイスは下部のマルチコネクターのみで、付属のUSB/AV出力/DC入力変換ケーブルを使用するほか、オプションのクレードル『サイバーショットステーション CSS-TNA』も利用可能だ。

 DSC-T9の目玉機能といえば、やはり“光学式手ぶれ補正”機能の搭載だろう。コンパクト機は携帯性に優れる反面、ホールド性が乏しく本来手ぶれしやすい。また、製品の性格上、カメラの扱いに慣れていないライトユーザーも多く購入する。こういった側面を考えると、光学式手ぶれ補正はコンパクト機にぜひとも欲しい機能であり、カメラの使い勝手を高める上でもこれまで搭載が待ち望まれてきた機能のひとつだ。

 ソニーの説明では「手ぶれ補正の効果は絞り3段ぶんほど」とのことだが、実際に撮影してみたところ、シャッター速度が1/30以下となる“夕暮れ”や“室内”といった状況でもほぼぶれなく撮れた。脇を締めてカメラをしっかりとホールドできれば、1/10前後のシャッター速度でもそれほどぶれが目立たずに撮影できそうだ。また、本機ではRAWデータの段階でノイズリダクション処理を行なう“クリアRAW NR”の機能が新搭載され、画像のノイズレベルが大幅に低減されている。これによりISO感度も64〜640相当にアップしている(従来は最大400まで)。

VGAに縮小
VGAに縮小
中央部をVGAサイズでトリミング
中央部をVGAサイズでトリミング
スローシャッターでもノイズはほとんど目立たない。夜景モード、ISO80、F3.5、1/4秒。三脚使用。

 高感度の設定を選択すれば、同じ明るさではより速いシャッター速度で撮影できるので、手ぶれによる失敗の可能性はさらに減らせる。また、撮影する人物や動物などが動くことによって生じるぶれ(被写体ぶれ)も防げる。とはいえ、ISO640での高感度撮影時やスローシャッター時では、ノイズというほどではないが、画像のざらつきを多少感じることがあったので、使い勝手よりも画質を重視する人や明るい場所での撮影ではISO感度をなるべく低く設定したほうがいいだろう。クリアRAW NRの搭載は、スローシャッターになる低感度撮影でのノイズ低減にも一役買っている。



手ぶれ補正の追加で、死角のないスナップカメラに

 撮影機能に関しては従来製品と大きな違いはなく、メニューシステムも共通だ。最短1cmの撮影が可能な拡大鏡モードや、撮影画像の整理に便利な“アルバム”モード、画像にBGMを付けての再生する“音声付きスライドショー”機能も継承しており、単に“撮る”だけでなく“見せる”楽しみも演出してくれる。記録メディアはメモリースティックDuoだが、内蔵フラッシュメモリーも58MBと大容量になっており、最高画素数/最高画質で撮った場合でも19枚の写真を記録しておける。カードの入れ忘れや緊急時に重宝するほか、人に見せるための画像は内蔵メモリーにいれて常に持ち運ぶといった使い方ができて便利だ。

VGAに縮小
VGAに縮小
中央部をVGAサイズでトリミング
中央部をVGAサイズでトリミング
逆光だとレンズに光が入射しやすく、このサンプルでもフレアが発生しているものの、光かぶりも少なく画質がそれほど低下していないのは優れた画像処理のおかげだろう。猫のふわふわとした質感とシャープな周囲の風景の対比がきれいに出ている。プログラムAE、ISO80、F6.3、1/125秒。

 画質面では、サイバーショットシリーズならではのすっきりした色味はそのまま。レンズの影響か若干の甘さはあるようだ。これは屈曲系レンズの特性に加えて、手ぶれ補正に使用するシフトレンズを介しているためかもしれない。とはいえ、この種の薄型コンパクト機としては良好な画質と言えるだろう。

 サイバーショットTシリーズは、大画面液晶パネルと携帯性に優れた薄型/高質感なデザインの採用などにより、高い人気を博していたが、手ぶれ対策では遅れを取ってた。松下電器産業(株)の『DMC-FX』シリーズやコニカミノルタフォトイメージング(株)の『ディマージュ X1』などではすでに光学式手ぶれ補正が搭載されており、富士写真フイルム(株)やオリンパスイメージング(株)などはISO800以上の高感度撮影機能を装備した製品を投入している。手ぶれ補正と撮影感度の向上でこのマイナスポイントがなくなったのは大きい。

VGAに縮小
VGAに縮小
中央部をVGAサイズでトリミング
中央部をVGAサイズでトリミング
撮影サンプル。とっさの撮影でもポケットから取り出してすぐに撮影できるのも魅力だ。プログラムオート、ISO80、F4.0、1/200。

 DSC-T9には、オプションでウィンタースポーツや雨天時での使用も可能な『スポーツバッグ SPK-THC』(価格1万1550円、水深3mまでの防水性能)も用意される。普段からポケットに入れておいて気軽に撮るというスナップ用途のほかにも、水辺や雪山などのアウトドア、三脚を利用した夜景撮影、拡大鏡モードによる1cmマクロ撮影など、DSC-T9は小さいながらも汎用性の高いカメラに仕上がっている。

筆者注:サンプル写真はいずれも、2816×2112ドットで撮影。Photoshopにてリサイズまたは切り抜き処理を行っているが、それ以外の処理は行なっていない。

サイバーショット「DSC-T9」の主なスペック
製品名 サイバーショット DSC-T9
撮像素子 有効600万(総618万)画素1/2.5インチSuper HAD CCD
レンズ 光学3倍ズーム対応、f=6.33〜19mm(35mmフィルムカメラ換算時で38〜114mm相当)、F3.5-4.3
静止画の出力サイズと形式 最大2592×1944ドット、JPEG形式
動画の出力サイズ/フレームレートと形式 最大640×480ドット/30fps、MPEGムービーVX(MPEG-1形式)
液晶ディスプレー 2.5インチ“クリアフォト液晶プラス”(半透過型TFT方式、23万ドット)
記録メディア メモリースティック デュオ/メモリースティック PRO デュオ、内蔵58MBメモリー
電源 専用リチウムイオン充電池(NP-FT1)
インターフェース
(付属アダプター側)
USB(USB2.0 Hi-speed対応)、AV出力(モノラル音声)
本体サイズ 幅89.7mm×高さ54.9×奥行き16.8〜20.6mm
重さ 約134g(撮影時は159g)

(行正 和義)




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