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Easy Share V705 デュアルレンズ デジタルカメラ さらに機能をブラッシュアップしたデュアルレンズカメラ
Easy Share V705 デュアルレンズ デジタルカメラ
コダック
オープンプライス(店頭価格:5万円前後)
http://wwwjp.kodak.com/JP/ja/index.shtml

2006年12月7日

レンズと撮像素子を2組み搭載するユニークな“デュアルレンズ”デジタルカメラの最新モデルが「Easy Share V705 デュアルレンズ デジタルカメラ」だ(関連記事)。2005年に発売した「Easy Share V570 デュアルレンズ デジタルカメラ」の上位モデルに当たり、薄型ボディーに屈曲光学系デュアルレンズ+撮像素子を2つずつ内蔵するといった基本機能はそのままに、有効500万画素から有効710万画素へと高画素化が図られたほか、各種機能の強化が行われている。

ISO 1000の高感度撮影が可能に!
撮影時設定の記録にも対応した

Kodak EasyShare V705 デュアルレンズ デジタルカメラ
2つのレンズと2つの撮像素子を持つ広角&ズーム対応コンパクト機の2代目「Kodak EasyShare V705 デュアルレンズ デジタルカメラ」。本体カラーは写真のシルバーのほかブラックもある。

 撮像素子は1/2.5インチ有効710万画素CCDを2つ搭載し、レンズは光学3倍ズーム側が39〜117mm相当(35mmフィルムカメラ換算時)、超広角側は23mm相当の固定焦点。撮像素子サイズやレンズ焦点距離、さらに背面の液晶ディスプレーのサイズ(2.5インチ)も従来機と同様だ。本体サイズはV570と同等なので、ハードウェア的には撮像素子が高画素化されたほかは同一と言っていいだろう。

カバーオープン時の前面
カバーを閉じた前面
ボディー中央にあるレンズカバーが電動でカシャッと小気味よい音とともに開き、縦に2つ並ぶレンズが現れる。

 ソフトウェア面で変わった点としては、撮影感度がISO 1000相当まで向上したことが挙げられる。従来は最高画素の場合がISO 400相当まで、記録画素数を下げてノイズを減らせばISO 800相当まで設定可能だったが、本機では最高画素数のままでISO 1000に感度を上げられるようになった。とはいえ、ISO 800やISO 1000では撮影時のノイズ除去機能が働くために画像の細部はつぶれがちで、「どうしても」というとき以外は避けるほうが賢明だ。なお、ISO感度をオートにした場合はISO 50〜200の間で自動設定される。

背面
基本操作は従来機と同様。撮影時はカーソルの上で表示モード、下でマクロ/遠景モード、左右は露出補正となっており、フラッシュやセルフタイマーはメニュー内で指定する。

 また、“手ぶれ警告表示”も新たに備わった。多くのデジタルカメラの場合、シャッター速度とズーム倍率から手ブレを起こしやすいケースで手ぶれ警告が表示されるが、本機の場合は撮影後の画像のコントラスト比(輪郭のシャープさ)などから画像が手ぶれしていたかどうかをチェックして、緑(手ぶれなし)/黄色(やや手ぶれ)/赤(手ぶれ)のアイコンで表示される。画像再生モードだけでなく、撮影直後のプレビュー“アフタービュー”でもこのアイコンが表示されるので、もし手ぶれ画像になってしまったらその場ですぐに消去したり撮り直すことができる。特にポートレートなどでは便利だ。

“設定の保持”の項目が追加されたメニュー画面
メニュー内には“設定の保持”の項目が追加され、フラッシュモードやカラー、露出などをそれぞれ個別に設定できる。
手ぶれアイコンの例
画像の再生時や撮影直後のアフタービューにおいて、手ぶれ画像には画面左上に緑/黄/赤の3種類の“手ぶれアイコン”が表示される。なお、カメラ内部に位置検知センサーを内蔵しており、写真のような縦位置で撮影した画像は自動的に縦に回転して表示される。
左右側面
屈曲光学系ならではのボディーの薄さは魅力。本体右側下部にDC入力端子、フタの内部はSDカードスロットのみだ。

 実機を使ってみて何より便利に感じた変更点は、フラッシュのON/OFFなどの撮影時設定が保持できるようになった点だ。従来機では電源を切るたびにフラッシュやISO感度、ホワイトバランスなどの設定がすべて初期値に戻ってしまい“歯がゆい思い”をしたものだが、本機ではメニューに“設定の保持”が追加され、フラッシュ/ホワイトバランス/ISO感度/カラーモード/シャープネス/測光方式/オートフォーカスの各設定値を記憶するかどうか、それぞれ個別にON/OFFできるようになった。

 また、カメラ単体でワイドパノラマを合成する機能や、超広角時の歪みを補正する機能などは従来機から変わらず搭載している。



付属品一覧
ケーブル類とACアダプター、ポーチなどが付属する。手前の透明な樹脂はクレードル的な存在で、EasyShareシリーズ共通の機能である“フォトプリンターの上にセットするだけで印刷が行える”ようにするもの(カメラ形状の差異を吸収するトレイ)。透明樹脂の左にあるのはカメラ下部の端子をUSB端子に変換するアダプターで、右側のトレイの下に置けば簡易クレードルとなる。


小気味いい操作感覚

上部
本体上面。右から、シャッターボタン、電源ON/OFFボタン、シーンモード、動画撮影、お気に入りモード(指定画像の再生モード)のボタンが並ぶ。

 操作性も従来機と基本的に変わっていないのだが、上面の電源ボタンを押せば“カシュ!”という小気味いい音とともに、前面のレンズカバーがスライドして撮影可能となる。なお、電源ボタンに限らず上面にある“シーンモード”ボタンでも“動画モード”ボタンでも“お気に入りモード”ボタンでも、つまりはシャッターボタン以外ならば何を押しても電源が投入される。屈曲式光学ズームなので、カバンの中で万一押し間違えてもレンズが出っぱることはない。



サンプルその1
サンプル1 超広角レンズでの撮影結果。パンフォーカスレンズならではの「近くから遠くまでピントがあったように見える」描写となっている。プログラムAE、1/60秒、F2.8、ISO 50。元画像は3072×2304ドットで、640×480ドットにリサイズおよびトリミングしたほかの補正はかけていない。
サンプルその1のアップ
サンプルその1のアップ
サンプルその1の右下のアップ
サンプルその1の右下のアップ
サンプルその2
サンプル2 サンプル1と同じアングルからズームレンズの広角側で撮影。コンパクトデジタルカメラなので「ボケ味を云々」というほどのことではないが、背景はそれなりにボケて前景が際立つ。プログラムAE、1/30秒、ISO 50。ただし屈曲光学系にありがちなのだが周辺部の画像が流れてしまい、パンフォーカスである超広角レンズよりも画質は良くない。
サンプルその2のアップ
サンプルその2の右下のアップ

 ズームレンズと超広角レンズの切り替えは背面のズームボタンで行なう。具体的には、ズームレンズ側を使って最広角まで引くといったん停止し、さらに広角を押し続ければ超広角レンズへと切り替わる。デジタルズームをONにしていると、超広角レンズからデジタルズームとズームレンズでの光学ズーム、さらにズームレンズのデジタルズームがシームレスに切り替わるようになる。といっても光学ズームとデジタルズームの間では“一時停止”があるので、デジタルズームに入ったかどうかは、すぐ分かる。なお、電源投入直後は常に超広角レンズを使用するようになっている。

サンプルその3
サンプルその4
サンプル3、4 コダックならではの深い色合いも魅力のひとつ。サンプル3(左)はカラーモードを“ナチュラル”で、これでもかなり鮮やかな発色だが、“ビビッド”にするとサンプル4(右)のような非常に深い色味となる。いずれもズームレンズの広角側で撮影。プログラムAE、ISO 50。サンプル3は1/400秒、F3.9。サンプル4は1/500秒、F3.9で、露出自体はサンプル4のほうがやや暗いのは当然だが、色味自体もかなり濃くなった。

 超広角レンズはパンフォーカスを採用するためピント合わせの時間も必要なく、速写性は非常によい。パンフォーカスは絞り込んで被写界深度を極端に深くしたレンズであるため、本来のピント位置以外は描写が甘いものだが、撮影結果を見てもズームレンズを使ったものと比べてきっちりとしたシャープな画像になっており、心地いい。逆に、ズームレンズを用いた撮影結果では広角時の周辺部がかなりボケ気味になるのが気になった。同種の描写力低下は屈曲光学系ズームレンズを搭載するコンパクト機で比較的よく見られる傾向で、小型ズームレンズとプリズムによる光路の折り曲げの組み合わせは画質に対してあまり良くないようなのだが、特に本機のズームレンズでは広角時の周辺部分がひどくぼやける傾向にある。その結果周辺描写に関しては、フォーカス付きズームレンズよりもパンフォーカスながらも単焦点レンズの超広角レンズのほうが明らかにシャープな描写となっている。

サンプルその5
アップ
サンプルその6
アップ
サンプルその7
アップ
サンプル5、6、7 ISO感度による画質比較。いずれもズームレンズ広角側で撮影した。ノイズリダクション処理は強力で、感度をあげてもざらついた印象は少ないが、周辺の画素によってノイズを均してしてしまう処理のため、高感度になればなるほどディテールが失われてぼやけた印象となる。サンプル5(上の2枚)はISO 100、1/25秒、F3.9。サンプル6(中央の2枚)はISO 400、1/100秒、F3.9。サンプル7(下の2枚)はISO 1000、プログラムAE。1/250、F3.9。いずれもプログラムAE。

 最近はコンパクトデジタルカメラにも広角ズームレンズをウリにする機種が増えてきており、広角レンズの利点や楽しさはいまさら書くまでもないことだが、それを気軽に持ち歩けるV705の魅力はやはり非常に大きいと感じる。しかもズームレンズを併せ持つことで人物スナップなどで“普通のデジタルカメラ”としても利用できるメリットは大きい。奇麗に撮れる広角とズームを両立させているのは貴重であり、デュアルレンズというユニークな構造上の特徴からあたかも“イロモノ”に見られそうな本機であるが、気軽に超広角撮影を楽しめる優れた製品のひとつに数えられるだろう。

Kodak EasyShare V705 デュアルレンズ デジタルカメラの主なスペック
製品名 Kodak EasyShare V705 デュアルレンズ デジタルカメラ
撮像素子 有効710万(総738万)画素1/2.5インチCCD×2
レンズ ウルトラワイド:固定焦点、f=2.8mm(35mmフィルムカメラ換算時:23mm)、F2.8
ズーム:光学3倍ズーム、f=6.4〜19.2mm(35mmフィルムカメラ換算時:39〜117mm)、F3.9〜4.4
静止画撮影 最大3072×2304ドット
ISO感度 オート、ISO 50/100/200/400/800/1000相当
動画撮影 640×480ドット/30fps(QuickTime形式MPEG-4圧縮)
液晶ディスプレー 2.5インチハイブリッド液晶(23万画素)
記録メディア 内蔵32MBフラッシュメモリー、SDカードスロット
インターフェース USB、AV出力、DC入力(ACアダプター付属)
電源 専用リチウムイオン充電池(KLIC-7001)
撮影可能枚数 約150枚(CIPA準拠)
本体サイズ 約101(W)×20.4(D)×49.8(H)mm
重さ 125g(本体のみ)

(行正 和義)




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