2005年11月8日
秋はイベントや行楽に最適なシーズン。親しい仲間とハイキングや紅葉狩りを計画している読者もいるだろうし、運動会など子供が主役のイベントで週末は大忙しの読者も少なくないだろう。そうしたイベントの記録に、デジタルカメラとともに活躍するのが“カムコーダー”(ビデオカメラ)である。
ASCII24編集部が9月に読者アンケートを実施したところ、カムコーダーを持っている読者はなんと全体の30%弱。アンケートに答えていただいた読者の実に3分の2以上は、カムコーダーを所有していないことが判明した。
言わずもがなだが、デジタルカメラが瞬間を切り取るツールなのに対し、カムコーダーは時間的に連続した映像を記録するツール。コミカルな動作やふとした瞬間に見せた自然な表情の変化など、レンズさえ向けていれば逃すことなく記録できる。さらに、これも当たり前だが、音声が映像と一緒に記録できる。映像と音声を残すことにより、例えそれが過ぎ去った出来事だとしても、大歓声の中でリレーのアンカーが競り合うシーンは手に汗握るものだし、花嫁の父親が涙でスピーチを詰まらせればつい昨日のように思い出して胸が熱くなったりもするだろう。映像は過去の思い出を辿るツールとしても最適なのだ。
そこで今回は、“この秋買うべき1台目のデジタルカムコーダー”を提案する。
映像品質や操作性など読者は“基本”を重視
まず読者アンケートの結果を見ると、カムコーダーの所有者が購入時に重視していたポイント、今後のカムコーダー購入で重視するポイントはグラフ1とグラフ2のとおり。両者には若干違いも見られるものの、共通して高い支持を集めたのは“映像・音声の品質”“本体の操作性”“バッテリー駆動時間”“本体の大きさ・重さ”と、いずれもカムコーダーの基本ともいえる項目だった。カムコーダーの目的(映像の記録)を考えれば、これは当然の結果だろう。
また、グラフ3のカムコーダー関連の注目する技術については“光学式手ぶれ補正”が飛びぬけており、“HDD録画”“HD(High-Definition:高品位)ビデオでの記録”“3板式(3CCD/3CMOS)”と続いていた。映像品質向上のための技術に加え、カセット(テープ)以外の記録メディアに対しても強い興味があるようだ。
 |
【グラフ1】現在所有しているカムコーダーを購入した際の、価格以外に重視したポイント。 |
|
 |
【グラフ2】カムコーダー所有者が、今後新たにカムコーダーを買う場合に、価格以外に重視するポイント。 |
|
所有者が重視するのは、映像・音声の品質、本体の操作性、バッテリー駆動時間、本体の大きさ・重さなど、カムコーダーの基本的な項目。 |
 |

【グラフ3】読者が注目するカムコーダーの技術。 |
“1台目”の候補はこの3機種
このアンケートの結果を踏まえ、“1台目のカムコーダー”として推薦する3モデルは以下のとおり。
これらは、実売価格が10万円台前半までで入手しやすく、初心者に理解しやすいユーザーインターフェースを備えたカムコーダーとして、独自に選択したもの。また、先にあげたカムコーダー関連の技術の中を、すべて備えた機種は今のところ存在しない。そこで、1つ共通の軸を決めるのではなく、高画質またはHDD搭載、DVD対応など、それぞれ個性を持った機種を用意した。各機種の詳細は以下で述べるが、いずれの機種も得手/不得手がある。これはなにもこの価格帯の製品に限ったことではない。すべてにおいて完全な製品は存在しない以上、やはり個人の使い方に合う製品を選ぶのが一番だ。この記事を参考に、あなたに合うカムコーダーを見つけていただきたい。
なおHDビデオの記録に対応することで市場で人気を博している、ソニーのHDVカムコーダー「HDR-HC1」は、実売が17万円台と高価で、それ以上にHDVフォーマットの情報量はフレームあたりでSDビデオの約4.5倍(HDV 1080iの場合)と明らかな差があり、あえて候補から除外している。HDR-HC1に興味のある読者はこちらのレビュー記事を参照してほしい。
【その1】3CCD&光学手ぶれ補正搭載のDVカムコーダー
映像品質重視で発色鮮やか!
-
製品名
-
“デジカム”「NV-GS250」
-
メーカー
-
松下電器産業(株)
-
価格
-
オープンプライス(11月初旬の実売価格は8万5000円程度)
“デジカム”「NV-GS250」は、記録メディアにmini DVカセットを採用したDVフォーマットのカムコーダー。イメージセンサーは鮮やかな発色を期待できる3CCD(1/6インチCCD×3)、手ぶれ補正機能はCCDのスペックをフルに活かせる光学式と、高い映像品質の実現を強く意識している。また、マニュアルでのフォーカスコントロールやホワイトバランス変更などの操作を手動で行ないやすいよう各所に工夫がなされており、意識して絵作りをするような本格的な撮影にも無理なく対応可能だ。端的にいえば映像品質が高く凝った撮影に向くカムコーダーで、とにかく綺麗な映像を残したい人にはこのモデルがオススメである。ただし、一般にmini DVカセットに記録した映像を再生するプレーヤが普及していないため、記録した映像をほかの人に見せる際には見せたい相手に対してカムコーダーを本体ごと貸すか、パソコンを用いてカセットに記録した映像を別のフォーマットに変換する作業が必要。ソフトが付属するため労力としてはそれほどでもないが、カムコーダーとパソコン間のデータコピーには思いのほか時間を要する。詳しくは後述するが、これが理由で結局フォーマットの変換を諦めてしまう人も少なくない。また、撮影した映像の確認にはテープを巻き戻さなければならないなど、やや不便な面もある。
 |
正面 |
|
 |
背面 |
|
 |
天面 |
|
レンズの周辺にあるリングはマニュアルフォーカスリングで、ここを直接手で回すことによりフォーカス操作を実行できる。このクラスのカムコーダーとしてはボタンも多く、手に持ったままさまざまな操作に対応できるよう工夫されている。 |
|
【その2】約7時間もの連続撮影が可能なHDD搭載モデル
メディアの入れ替え必要なし!
-
製品名
-
“Everio(エブリオ)”「GZ-MG70」
-
メーカー
-
日本ビクター(株)
-
価格
-
オープンプライス(11月初旬の実売価格は13万8000円程度)
ビクターの“Everio”「GZ-MG70」は、フレームサイズ720×480ドットの映像をMPEG-2フォーマットで記録できるデジタルカムコーダー。ポイントは、何といっても映像の記録に1.8インチの内蔵HDD(30GB)を用いること。これにより、ビットレートが“ウルトラファイン(約9Mbps)”の設定でも約7時間10分、“エコノミー(約1.7Mbps)”の設定では約37時間30分と、長時間の撮影に対応する。また、記録メディアにHDDを採用しているので、撮影した内容の確認はもちろん、撮影に失敗したシーンの消去などもその場で素早く行なえる。予備のメディアの準備などに気を使う必要はなく、ユーザーインターフェースもシンプルなので、カムコーダーをコンパクトなデジタルカメラと同じ感覚で気軽に使いたい人におすすめのモデルといえる。もっとも、HDDは交換できないのでディスクフルになった時点で撮影はできなくなる。従って、何泊もするような旅の記録などには向かない。仮にそういった状況で用いたいなら、USB OTG対応のポータブルストレージなどデータの移動先をあらかじめ用意する必要がある。
 |
正面 |
|
 |
背面 |
|
 |
天面 |
|
今回取り上げたモデルの中では最小最軽量。カムコーダーとしては珍しく、ビューファインダー(被写体を確認する窓)とアクセサリーシュー(ライトやマイクなど周辺機器を接続するための端子)を搭載していない。このあたりの割り切りの良さがポイントといえるかもしれない。 |
|
【その3】 DVDメディアに記録するDVDドライブ搭載モデル
撮影から再生までコレひとつにお任せ!
-
製品名
-
“ハンディカム”「DCR-DVD403」
-
メーカー
-
ソニー(株)
-
価格
-
オープンプライス(11月初旬の実売価格は11万円程度)
“ハンディカム”「DCR-DVD403」は、映像を8cmのDVDメディアにDVD-Video/DVD-VRフォーマットで記録するデジタルカムコーダー。記録メディアがDVDなので、mini DVカセットのように記録した映像を誤って消す心配がなく、撮影した映像の確認も素早く行なえる(8cmのDVD-R、DVD-RW、DVD+RWに対応)。DVD-VRで記録した場合には、不必要なシーンの削除など簡単な編集処理も本体だけで可能だ。映像を記録したメディアの再生は、「PS2」「PSX」などのDVDプレーヤーにメディアをセットするだけでOK。難しいこと抜きで記録した映像を楽しみたいという人にピタリのモデルといえる。また、音声の記録が5.1ch対応なので、ショーやアミューズメントパークなど、前後左右あらゆるところから音が飛び込んでくるような場所での撮影にも適している。ただ、メディアに記録できる時間が思いのほか短い点には要注意。具体的には、最高の映像品質であるビットレートが約9Mbps(VBR)の“HQ”モードでは片面にたった20分、ビットレートが約3Mbps(同)の“LP”モードでも片面に60分ほどしか記録できない。結婚式(セレモニー)や学芸会の舞台など、ひとつのシーンが長くなる状況での撮影には不向きだ。
 |
正面 |
|
 |
背面 |
|
 |
天面 |
|
液晶パネルは12.3万画素の2.7インチワイド液晶で、今回紹介した3モデルの中で唯一のワイド液晶搭載モデル。ボディ上面には4chのステレオマイクを搭載し、5.1chの音声記録に対応するのも大きなポイント。 |
|
3機種の個性(サイズ/操作性など)
ここからは、各機種のサイズや重量、操作性、バッテリー持続時間などについて順に見ていこう。
ボディーのサイズ
今回紹介したモデルの中で最も小さいカムコーダーは、ズバリGZ-MG70。サイズは幅67×奥行き109×高さ70mmで、撮影時の重量は約450gと唯一500gを切る。次点がDCR-DVD403で、最も場所をとるのはNV-GS250だ(表参照)。実際手にしたところではNV-GS250とDCR-DVD403はそれほど変わらないのだが、GZ-MG70はほかの2モデルとは明らかにサイズと重量の違いを実感する。また、通常カムコーダーを持ち運ぶ際には予備メディアも同時に持ち運ぶ必要があるが、GZ-MG70はHDD内蔵なのでそれを考慮する必要がないところも大きなポイント。つまり、バッグの中にGZ-MG70の入るスペースさえ確保できればそれだけでいいので、おしゃれに気を使う女性も扱いやすいだろう。もっとも、いちばん大きなNV-GS250にしてもカムコーダーとしては比較的軽量コンパクトな部類で、トートバッグなら楽々入る大きさではある。
 |
【NV-GS250】 |
|
 |
【GZ-MG70】 |
|
 |
【DCR-DVD403】 |
|
横並びで比較するとGZ-MG70はその小ささが際立つ。気軽に外出する際のお供にぴったりだ。 |
|
NV-GS250 |
GZ-MG70 |
DCR-DVD403 |
| サイズ |
幅81×奥行き144×高さ73mm |
幅71×奥行き109×高さ70mm |
幅62×奥行き133×高さ93mm |
| 撮影時の重量 |
約600g(VW-VBD120-H使用) |
約450g(BN-VF707使用) |
約620g(NP-FP70使用) |
| 3段階評価(★が多いほどよい) |
★★ |
★★★ |
★★ |
|
撮影時の操作性
いずれも横型スタイルのカムコーダーで、オートでの撮影においてはどのモデルも操作性に大差はなく、快適に撮影できる。だが、それはオートでの話。フォーカスのマニュアル操作やホワイトバランスなどの調整などを考えたときに、それぞれのモデルの違いが明らかになってくる。
絵作りを重視するNV-GS250は、レンズのある部分にマニュアルフォーカスリングを、ボディ背面にはスティック状のコントローラーを設けるなどして本格的な撮影を行なう際の操作性まで考慮されている。これに対し、GZ-MG70とDCR-DVD403は基本的にオートで使うカムコーダーで、AEの設定などはもちろんマニュアルでのフォーカス操作についてもカムコーダーのメニュー画面から行なう仕様になっている。凝った撮影をしたいなら、カムコーダーを構えたまま素早く設定を変更できるNV-GS250が断然有利だ。なお、メニュー操作はNV-GS250がスティックから行なうのに対し、GZ-MG70はボディ側面に搭載されたカーソルボタンから、DCR-DVD403はタッチパネルからと、三者三様である。
なお、DCR-DVD403とGZ-MG70の星の差は、メニューの使いやすさを考慮してのこと。両者とも液晶パネルに表示されたメニューをコントローラまたはタッチパネルで操作するかたちになるわけだが、DCR-DVD403がタッチパネルに触れるだけのカンタンかつわかりやすい仕組みになっているのに対し、GZ-MG70のコントローラーはボディー側面でボタンも小さく、やや扱いにくいように感じられた。そこでGZ-MG70を減点1としている。
 |
【NV-GS250】設定の変更はスティックコントローラから |
|
 |
【GZ-MG70】設定の変更はカーソルボタンから |
|
 |
【DCR-DVD403】設定の変更はタッチパネルから |
|
メニューのコントロールを行なうコントローラー。スティック/ボタン/タッチスクリーンとまったく異なる。 |
|
NV-GS250 |
GZ-MG70 |
DCR-DVD403 |
| 3段階評価 |
★★★ |
★ |
★★ |
|
バッテリーの駆動時間
カムコーダー付属のバッテリーパックに長時間タイプを採用するモデルは少なく、カムコーダーに標準で付属するバッテリーの駆動時間は思いのほか短い。試しにカムコーダーで撮影し続けたところ、最も長時間撮影できたのはNV-GS250とDCR-DVD403の約2時間で、GZ-MG70は約50分といったところだった(いずれも液晶モニター使用)。実際の撮影では電源のオン/オフやスタンバイ、ズーム操作などを頻繁に繰り返すことから、録画できるのはそれぞれ先に挙げた時間の半分程度と考えるのがよいだろう。GZ-MG70などはHDD搭載でウルトラファインで約7時間10分もの記録に対応するのが最大のセールスポイントだが、いくらメディアが大容量でもバッテリーが早々に尽きてしまっては意味がない。バッテリーの容量についても十分に注意したい。
|
NV-GS250 |
GZ-MG70 |
DCR-DVD403 |
| 3段階評価 |
★★ |
★ |
★★ |
|
3機種の個性(映像品質など)
映像品質
気になる映像品質だが、GS250のイメージセンサは有効64万画素(映像撮影時)の1/6インチCCDとスペックとしてはそれほど高いものではない。だが、そのCCDを3枚搭載して色別に信号を取得(3CCD)、さらにはCCDを有効に活用できる光学式手ぶれ補正などの効果もあって、映像品質、特に色の鮮やかさには目を見張るものがある。ただ、陰になる(暗い)部分の表現などは潰れがちで苦手であるように思える。キメの細かさでは、DVD403・MG70も健闘している。ただ、MG70は最低被写体照度が22ルクスで、日陰や薄暗いところでの撮影は苦手である。
|
NV-GS250 |
GZ-MG70 |
DCR-DVD403 |
| 撮影素子 |
1/6インチCCD×3 |
1/3.6インチCCD |
1/3インチCCD |
| 有効画素数 |
64万画素(映像撮影時) |
123万画素(映像撮影時) |
205万画素(映像撮影時) |
| 開放F値 |
F1.6 |
F1.8〜2.2 |
F1.8〜2.9 |
| 焦点距離(35mm換算) |
43.3〜433mm |
48.7〜487mm |
42.8〜495mm(16:9)/45〜450mm(4:3) |
| 最低被写体照度 |
12ルクス(ナイトビュー時1ルクス) |
22ルクス |
11ルクス(ナイトショット時0ルクス) |
| 評価 |
★★★ |
★ |
★★ |
|
各モデルで撮影した作例を以下に掲載する。秋の行楽ということで、山梨県・勝沼の栽培農家“Vineyarad1040”にお邪魔させていただいた。作例は初心者がはじめて使用するという点を意識し、カムコーダーにすべておまかせのオート設定で撮影している。また、撮影条件は極力合わせているが、日光の加減などにより完全に同一ではないので、その点は考慮してほしい。
 |
【NV-GS250】 |
|
 |
【GZ-MG70】 |
|
 |
【DCR-DVD403】 |
|
空は明るく、ぶどうの棚の下は日陰で暗い、カムコーダーやカメラには厳しい映像。NV-GS250では空が完全に白く飛んでしまっているが、画面中央の葉やぶどうはしっかりと表現されている。DCR-DVD403も良好。一方、GZ-MG70は暗くなってしまった。GZ-MG70は薄暗い場所での撮影は不得意であるようだ。 |
 |
【NV-GS250】 |
|
 |
【GZ-MG70】 |
|
 |
【DCR-DVD403】 |
|
ぶどうまで約20cmほどのところから撮影。なお、GZ-MG70は20cmの場所からではフォーカスが合わなかったため、30cmほど離れた場所から撮影している。 |
 |
【NV-GS250】 |
|
 |
【GZ-MG70】 |
|
 |
【DCR-DVD403】 |
|
これは役得とぶどうを食している編集者。肌色の表現などを見ていただきたい。なお、撮影時には日が傾いており、撮影に厳しい状況であったことをフォローしておく。 |
 |
【NV-GS250】 |
|
 |
【GZ-MG70】 |
|
 |
【DCR-DVD403】 |
|
ズームのワイド端とテレ端(望遠端)のサンプルも参考までここに掲載する。ロケ地は東京・御茶ノ水で、こちらはテレ端。GZ-MG70とDCR-DVD403では建物の窓がある部分に紫色のノイズが発生しているのをおわかりいただけるだろうか。これは単版式のカムコーダーに特有のノイズである。 |
 |
【NV-GS250】 |
|
 |
【GZ-MG70】 |
|
 |
【DCR-DVD403】 |
|
こちらはワイド端。オートで撮影しているため曇り空に影響されて建物が暗くなっているが、GZ-MG70は健闘している。 |
記録メディア
記録メディアは、NV-GS250がmini DVカセット、GZ-MG70は内蔵のHDD、DCR-DVD403は8cmのDVD-R/RW、DVD+RWと、それぞれまったく異なる。mini DVカセットは60分(LPモードで80分)までの映像を記録できるが、シーケンシャルアクセスするメディアなので映像を確認する際にはテープを巻き戻す必要があり、使いやすいメディアとは言えない。また、テープを巻き戻した際に誤って撮影ボタンを押す(記録した映像を消す)危険も高い。一方HDDとDVDはランダムアクセスが可能なメディアなので映像の確認は一瞬で実行でき、不必要なシーンも狙った部分だけをスマートに消去できる。ただ、GZ-MG70はHDDが交換ができないためそれを超える長時間の撮影には使用できず、DCR-DVD403はメディア1枚に記録できる時間が少ないため交換用のメディアを常に確保しておく必要がある。記録メディアは目的によって最適なものが異なるため一概にどれがベストとは言えないが、撮影時の使いやすさでいえばHDDとDVDが、記録できる時間ではHDDとmini DVカセットが秀でている。
|
|
GZ-MG70はHDDにデータを記録しているので、撮影した映像の確認・整理はカムコーダーから素早く実行可能だ。 |
|
|
DCR-DVD403における映像の確認・編集は、ポータブルビデオプレーヤーを扱うようなスタイルで行なえる。撮影した映像を再生するプレーヤーとしても使えるので、話のネタにも持ってこいだ。 |
|
NV-GS250 |
GZ-MG70 |
DCR-DVD403 |
| メディア |
mini DVカセット |
HDD(30GBドライブ:交換不可) |
DVD-R/-RW/+RW(8cmメディア) |
| 記録時間(※1) |
60分(SP)/80分(LP) |
約7時間10分(ウルトラファイン)/約10時間40分(ファイン)/約14時間10分(ノーマル)/約37時間30分(エコノミー) |
約20分(HQ)/約30分(SP)/約60分(LP) |
| 評価(撮影時の扱いやすさ) |
★ |
★★★ |
★★★ |
| 評価(メディアに記録できる時間) |
★★ |
★★ |
★ |
|
※1 いずれも片面メディアの場合
撮影した映像の活用
撮影した映像を活用しやすいのはメディアにDVDやHDDを採用するDCR-DVD403とGZ-MG70。特にDCR-DVD403はDVDメディアにDVD-Video/DVD-VRで記録するので、撮影したメディアをそのまま家庭用のAV機器で再生できる。厳密にはDVD-Videoで記録した映像をAV機器で再生する場合にはファイナライズという処理が必要だが、これは数分ですむためそれほど気にすることもないだろう。DVD-VRで記録すればシーンの消去など簡単な編集もカムコーダーで実行できるだけに「パソコンでの編集作業は面倒」という方にはこれがベストだ。
一方GZ-MG70はメディアが内蔵タイプのHDD、NV-GS250はカムコーダを持つ人以外は再生環境を持たないmini DVカセットで、撮影した映像を配布する場合には映像をビデオ信号でほかのAV機器に出力するか、パソコンにデータをコピーする必要がある。GZ-MG70にはUSBポートが付属しておりパソコンと接続するとポータブルHDDとして認識されるため、パソコンと接続するのがおすすめだ。記録した映像はMPEGフォーマットのファイルなので、付属のソフトウェアを用いることでDVD-Videoを素早く作成できるようになっている。
その点NV-GS250はパソコンにデータをコピーする際に撮影した映像と同じ時間を必要とし、また、映像のフォーマットがDVなのでDVD-Videoを作成する際にはエンコード処理も必要になる。パソコンとの接続はIEEE 1394のほかUSBにも対応し、編集に対応するソフトも付属するが、ほかのモデルと比較して手間と時間がかかる。たとえば60分の映像をDVD化する場合には、まずmivi DVカセットからパソコンへのコピーだけで実に60分も待つことになってしまうのだ。miniDVカセット2本で120分だったらまるまる2時間である。しかもその時間は、DVD-Video作成のための準備でしかない。あらかじめコピーするシーンを選択することでコピー作業を自動化するバッチキャプチャや、DVカセット内のデータをすべて自動的にコピーする支援機能もあるのでパソコンの前に張りついて頑張ることはないが、DVD-Videoの作成にはある程度まとまった時間が必要なのは間違いのないところだ。また、このようにDVD-Videoの作成(データのコピー)にとにかく時間がかかるため、結局面倒になって、最終的には未編集のカセットが溜まって収集がつかなくなることもある。
|
NV-GS250 |
GZ-MG70 |
DCR-DVD403 |
| 3段階評価 |
★ |
★★ |
★★★ |
|
(伊藤 裕也)
|