アスキー PC Explorer 2002年1月号 2002年8月9日
8月にMaxtorから発表されたIDEインターフェイスの新規格「UltraATA/133」(通称“Fast Drives”)。転送速度は従来のUltraATA/100の100MB/秒に対し、133MB/秒と高速化されたが、ケーブルは従来のUltraATA/66からと同じ80芯40ピンタイプが利用できるなど互換性が保たれている。このUltraATA/133に対応したインターフェイスカードがPromise「Ultra133 TX2」だ。32bit/66MHzのPCIスロットに対応するなど、基本的なスペックは従来製品の「Ultra100 TX2」と同等だが、UltraATA/133とともに通称“Big Drives”と呼ばれる137GB超のIDE HDDに対応したのも大きな特徴だ。
Fast Drives&Big DrivesをWサポート
現在一般的なマザーボードのBIOSではLBAの制限により、137GB以上のIDE HDDに対応できない。このLBAを48bitに拡張したのがBigDrivesと呼ばれる技術で、UltraATA/133とともにMaxtorから発表されている。
一方、UltraATA/133に対応したHDDはというと、実はインターフェイスカードより先に、Maxtor「DiamondMaxPlus D740Xシリーズ」が市場に登場している。40GBプラッタを採用した7200rpmタイプのIDE HDDとしては、Seagate「Barracuda ATA IV」に続くモデルとなるが、もうひとつ注目のポイントはその外観。これまでのMaxtor製HDDと少し異なり、4月にMaxtorによって買収されたQuantum製HDDによく似ている。ブランド統合の過程ならではの現象と言えるが、UltraATA/66、同/100の両規格を発表したのがQuantumであることを考えると納得がいくところだ。
ただ、注意しておきたいのは、インターフェイスの速度が向上したからといって、実際の速度を決めるのはHDDの性能だという点。Barracuda ATA IVでの内部転送速度は555Mbps(69.4MB/秒)と、ようやくUltraATA/66の上限を突破したところなのである。とはいえ、HDDのキャッシュメモリに含まれたデータを転送するケースを考えれば、インターフェイスの速度に余裕が必要ということだろう。
さて、注目のベンチ結果。グラフ1は、TCD Labs(http://www.tcdlabs.com/)製の「HD Tach」というソフトで、HDDとPC間のインターフェイスの純粋な転送速度を測定した。なお、UltraATA/100環境はi815搭載マザーのオンボードIDE、同/66環境はPromise「Ultra66」、同/33環境はUltraATA/66非対応のケーブルを用いることで実現している。この結果は一目瞭然。UltraATA/133では、110MB/秒オーバーの転送速度を記録する一方、それ以下の環境では、それぞれ速度が低下しているのがよくわかる。
一方、グラフ2はHDDのピーク転送速度を測定したものだ。こちらでは、UltraATA/66以降のインターフェイスで、ほぼ同等の数値にとどまった。この結果を見るかぎり、現在大半のマザーボードでUltraATA/100に対応していることを考えると、速度面のみではUltra133 TX2のメリットはあまり大きくないと言える(もちろんUltraATA/33までしか対応していない440BXマザーなどでは、大きな効果が見込める)。
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グラフ1 HD Tach 2.61によるバーストリードの結果 |
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グラフ2 ASCII Lab.ディスクベンチマークテストによるシーケンシャルアクセスの結果 |
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各種ベンチマークテストの結果 |
店頭での実売価格は7000円前後。単体でUltraATA/133の実力が発揮できる、より高速HDDの登場はもう少し待たなければならないとはいえ、137GBオーバーのHDDの登場は近々に予定されている(Maxtor「D540Xシリーズ」で160GB版が発表済み)。こちらの要素のほうが本製品を購入を検討する際の大きなポイントになるだろう。
| Ultra133 TX2の主なスペック |
| 製品名 |
Ultra133 TX2 |
| IDEコントローラチップ |
PDC20269(Promise) |
| IDEインターフェイス |
2ch(最大4デバイス接続可能) |
| 対応OS |
Windows 95/98/Me/NT 4.0/2000/XP、Netware 3.12/4.1x/5.x、Linux |
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(那須 涼介)
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