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“VAIO type A” VGN-AR90PS・AR90S(後編) Blu-rayディスクと地デジチューナーの組み合わせを試す!
“VAIO type A” VGN-AR90PS・AR90S(後編)
ソニー/ソニーマーケティング
約27万5000円〜
http://www.vaio.sony.co.jp/
http://www.jp.sonystyle.com/
http://www.ascii.co.jp/sonyflash/


2006年6月9日

SONY Flash on ASCII
“type A”をはじめとしたソニー製品はこちらから購入いただけます。画像をクリックするとアスキーとソニースタイルのコラボレーションサイト “SONY Flash on ASCII”に移動します。

6月下旬より先行予約が始まるソニー“VAIO type A”は、高級感をセールスポイントにするハイスペックノートパソコンだ。5月16日に掲載したレビュー記事では、“VAIO・OWNER・MADEモデル(以下VOM)”の上位機種である「VGN-AR90PS・AR90S」について、デザインや質感を中心にお伝えした。今回は前回の予告どおり、VGN-AR90PS・AR90S最大の特徴といえるブルーレイディスク(以下BD)や地上デジタル放送(以下地デジ)の視聴・録画機能を中心に紹介する。



ハイビジョン映像をそのまま保存できるBDドライブ搭載

「VGN-AR90PS・AR90S」。

 VGN-AR90PS・AR90Sの最大のポイントはBDドライブを選択できることである。BDの記録型メディアとしては、追記型(書き足せるが消去はできない)の“BD-Rディスク”と書き換え型の“BD-REディスク”の2種類があり、12cmのディスク上に、1層メディアで25GB、2層メディアでは50GBもの情報を記録できる。片面1層で4.7GB、2層でも8.5GBのDVDメディアとは比較にならない容量で、ハイビジョン映像をそのままの画質で約4時間分(2層メディア)保存できる。VGN-AR90PS・AR90Sにとって、このドライブの搭載には非常に大きな意味があるのだが、その前にまずはドライブのスペックから確認していこう。


Blu-rayディスクドライブ

 ドライブの形状はトレイ式のスリムタイプで、書き込み/書き換え/読み込みの速度は以下の通り。BDはもちろん、すべてのDVDやCDのメディアの読み書きが行なえる。ただしBD-RE 1.0のメディア(カートリッジつき)には非対応となっている。

BDドライブのスペック

書き込み(速度)(※1)
BD-R(※2)(1層、2層とも約1倍速)
BD-RE(※3)(※4)(1層、2層とも約1倍速)
DVD+R(1層約8倍速、2層約2.4倍速)
DVD-R(1層約8倍速、2層約2倍速)
DVD+RW(約4倍速)
DVD-RW(約4倍速)
DVD-RAM(約5倍速)
CD-R(約8倍速)
CD-RW(約8倍速)
読み出し(速度)
BD(1.6倍速、BD-ROM(※5)の場合)
DVD(約8倍速、DVD-ROMの場合)
CD(約24倍速、CD-ROMの場合)
※1 使用するディスクによっては一部の書き込み/読み出し速度に対応していない場合がある

※2 Blu-ray Disc Recordable Format ver.1.1

※3 Blu-ray Disc Rewritable Format ver.2.1

※4 BD-RE 1.0、カートリッジタイプのディスクは使用できない

※5 Blu-ray Disc Read only Format ver.1.0


BD関連のバンドルソフト

DVD-Videoタイトルなどの作成に対応する“Click to DVD”。
HDVの映像をBDAVフォーマットでBDに出力できる“Ulead BD DiscRecorder for VAIO”。ディスクに対するダイレクトレコーディング機能も搭載している。

BDAVの再生に対応するプレーヤーソフト“WinDVD BD for VAIO”。本機ではムーブした映像の再生はこのソフトでのみ可能。なお、BDの再生など、CPUに高い負荷のかかる動作を実行する場合は、必ずACアダプターにつなぐ必要がある。

 BDに対応するソフトは、DVD/CDライティングソフトの「Roxio DigitalMedia SE 7」をはじめ、DVD-Video/DVD-VRフォーマットでの出力に対応するDVD作成ソフト「Click to DVD」、HDVの映像などをBDのビデオフォーマットである“BDAV”フォーマットで出力可能な「Ulead BD DiscRecorder for VAIO」、BDAVのプレーヤーソフト「WinDVD BD for VAIO」などがバンドルされる。

Ulead BD DiscRecorder for VAIOのファイル変換プロパティ画面。BDAVフォーマットへの変換が可能

 DigitalMedia SE 7を使えば、パソコンのデータのバックアップなどがDVDメディアに書き込むのとほぼ同じような操作でBDにも行なえる。また、DVカムなどの映像の取り込みからBDへの書き込みまでを簡単に行ないたい場合は、Click to DVDを使うと便利だ。ビデオ編集やBDのオーサリング作業など、ちょっと凝ったBDタイトルを作成したい時はUlead BD DiscRecorder for VAIOが使える。このように用途に合わせてソフトを使い分けることになる。



地デジの視聴・録画に完全対応!
新型のデジタルテレビチューナーを選択できる

 BDの容量を持ってすれば、同社のデジタルハイビジョン“ハンディカム”のビデオフォーマットである“HDV”の映像も、1440×1080ドットの高精細な映像品質・解像度を落とすことなく、直接BDに記録できる。最近ではHDVカムコーダの人気が高まっているだけにこうした機能の搭載は嬉しいところだ。もっとも、VGN-AR90PS・AR90SのBDドライブで真に注目していただきたいポイントはもっと別のところにある。それはテレビの視聴・録画機能との連携だ。

デジタルテレビ放送の視聴・録画を行なうソフトは「StationTV Digital for VAIO」。今回のバージョンでは録画した番組のムーブ機能が新たに追加され、HDDに蓄積した映像をHDD以外のメディアに移動できるようになった。
画面はハメコミ合成です。また著作権の関係上、画面の一部にモザイク処理を施しています。

 VGN-AR90PS・AR90Sでは、地上アナログチューナー、もしくはソニーが開発した地デジ対応デジタルチューナーを選択できるようになっている。デジタルチューナーで受信可能な放送は地デジのみで、BS・CSデジタルや地上アナログのテレビ放送の受信はサポートしていない。テレビ番組の視聴・録画を行なうソフトウェアには、従来からVAIOシリーズで採用されている“StationTV Digital for VAIO”(以下StationTV)の最新版が搭載される。

EPG(電子番組表)や録画予約機能といった基本機能は従来どおりで、リモコン・マウスのどちらでもカンタンに操作できるようになっている。文字も大きく読みやすい
著作権の関係上、画面の一部にモザイク処理を施しています

 VGN-AR90PS・AR90Sでは前回お伝えしたように1920×1200ドット対応の17インチワイド液晶パネルを搭載しているので、チューナーで受信したハイビジョン番組もフルHD品質(1920×1080ドット)で表示できる。17インチワイドながら高密度な映像を実現しており、ひとりで楽しむには最適なバランスといえよう。またHDMI端子も搭載しており、大画面液晶テレビなどに映像をデジタル出力することも可能だ。もちろん映像はフルHD品質のまま録画可能で、録画できる時間については(VOMなので選択するHDDの構成次第となるが)、240GBを選択した場合、DV映像で最大約14.5時間の録画が可能となる。ちなみに地デジのビットレートは最大で17Mbps――つまり1時間の録画で6.7GB程度のディスクスペースを消費する。

 地デジ録画対応のデスクトップ機やHDDレコーダーなどと比べ、HDD容量は少なめであり、録画できる時間に物足りなさを感じる人もいるかもしれない。そこでポイントとなってくるのが、冒頭で大きな意味を持つと記したBDドライブである。地デジ録画機能とBDの組み合わせにより、HDDに録画できる限界を超えることができるのである。



録画した番組は劣化なしでそのままムーブできる!
BDとの強力な連携機能

 今回のStationTVでは録画した番組の“ムーブ”が新たにサポートされたのだが(ムーブに対応する番組のみ)、このムーブではDVDメディアはもちろん、BD-REメディアに対しても行なえる。ほかの多くの機器でも採用されているDVDメディアに対するムーブでは、記録できる容量の関係から映像をダウンコンバートする必要があり、せっかくのHD映像もムーブ時にはSD映像品質に落とさざるをえない。その点VGN-AR90PS・AR90Sが今回サポートするBD-REに対するムーブでは、HDコンテンツであってもオリジナルの品質を一切損なうことなく移動できる。これはBDドライブを搭載するtype Aならではの大きなアドバンテージだ。なお、現状はBD-Rメディアへのムーブには対応していない。

録画した番組の詳細情報画面。下に“DVD作成”“BD作成”というボタンがある。これをクリックすることで、それぞれのメディアに映像を移動するムーブ処理が実行される
BD作成ボタンを押すとムーブ処理に関するウィンドウが出現するので(左)、情報を確認したうえで開始ボタンを押す(右)
著作権の関係上、画面の一部にモザイク処理を施しています

 BD-REに対するムーブはDVDに対するムーブと同様に、StationTVの“録画番組詳細”から、“BD作成”ボタンを押して指示に従うだけなので、操作は極めて簡単だ。試しに30分の映像(ファイルサイズ3.35GB)をBD-REメディアにムーブを試みたところ、映像の再生時間の半分である14分30秒ほどで処理が完了した。DVDにムーブする場合は、映像のデコード→再エンコードといった処理を必要とし、ムーブにはその映像を再生する時間と同程度の時間を要する。しかしBDの場合は元の映像をそのまま書き込むため、DVDよりもムーブの処理時間は短縮される。

映像をムーブしたメディアをエクスプローラーで開くとこのように見える

 このようにしてムーブした映像は、先に紹介したWinDVD BD for VAIOでのみ再生可能だ。ちなみに一旦ムーブしてしまうとStationTVでは再生できないし、(現時点では)BD-REに出力した映像を再びStaionTV(つまりHDD上)に書き戻すこともできない。

 BD-REは25GBのメディアが2500円前後、50GBのメディアは約6000円と正直まだまだ高い。50GBのBD-REメディアであれば地デジのHDコンテンツをメディア1枚に対して7時間弱ほど記録できる計算になるのだが、7時間で6000円というのは悩ましいところである。高価ではあるが、手が出せない金額でもない。このあたりは録画した番組への“愛情”が試されるところかもしれない。

 パソコンの価格としては大変高価ではあるが(下のスペックの構成で49万2800円)、録画したHDコンテンツの品質を落とすことなくBDに記録できるのは大きな魅力だ。さらに今年の11月11日にはBDの再生が可能な「プレイステーション 3」も登場予定であることから、たとえば自分で撮影したハイビジョンハンディカム(HDV)の映像を編集してオリジナルのBDタイトルを作成し、周囲の人に配る、といった楽しみ方もできるようになるかもしれない。ハイビジョンの世界を徹底的に楽しみたい人には要注目のモデルである。

VGN-AR90PSの主なスペック
製品名 VGN-AR90PS
CPU Intel Core Duo T2600(2.16GHz)
チップセット Intel 945PM Express
メモリー DDR2 SDRAM 1GB(最大2GB)
HDD 200GB(最大240GB)
液晶パネル 17型ワイドTFTカラー液晶[クリアブラック液晶](ピュアカラー)、多層ARコート)
画面解像度 1920×1200ドット
グラフィックチップ
(ビデオメモリー)
NVIDIA GeForce Go 7600GT(DDR3 256MB)
光学ドライブ Blu-rayディスクドライブ
インターフェース USB×3、i.LINK(IEEE 1394)×1、外部ディスプレー出力、HDMI出力、S映像入出力、TVアンテナ端子(地上アナログ)、メモリースティックスロット、SDメモリーカード/MMCスロット、FeliCaリーダー/ライター、有線LAN(10/100BASE-TX)、モデム(V.92)、拡張コネクター
通信機能 IEEE 802.11a/b/g、Bluetooth 2.0
テレビチューナー 地上デジタル
電源 ACアダプターまたはリチウムイオンバッテリー
連続駆動時間 約2時間(付属バッテリーパック)
サイズ(W×D×H) 幅約416×奥行約299.5×高さ約33.5(最厚部41.5)mm
重量 約3.8kg(バッテリーパック装着時)

(伊藤 裕也)




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