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■製品レビュー
(PC本体)
液晶一体型


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VAIO type V (VGC-V201) (ソニー) (2004年11月4日)
VAIO パーソナルコンピューター type M (ソニー) (2004年9月29日)
VALUESTAR G タイプS (2004年6月10日)
バイオP PCV-P101 (ソニー) (2004年5月13日)
バイオV PCV-V10/W (ソニー) (2004年4月21日)
PCV-V10/W (ソニーマーケティング) (2004年3月24日)
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FMV-BIBLO RS18D/T (富士通) (2003年8月4日)
VALUESTAR FS VS700/4DA (NEC) (2003年4月30日)
VALUESTAR FS VS700/4DB (NEC) (2003年4月22日)
FMV-DESKPOWER L18B/F (富士通) (2003年2月17日)
Endeavor PT4000 (エプソンダイレクト) (2002年8月6日)
Endeavor PT4000 (エプソンダイレクト) (2002年6月11日)

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VALUESTAR FS VS700/4DB 固定観念を打ち破る自然な響き
VALUESTAR FS VS700/4DB
NEC
オープンプライス(実売23万円前後)
0120-977-121(NEC121コンタクトセンター)
http://121ware.com/


Printable Version 月刊アスキー月刊アスキー 2003年1月号
2003年4月22日


画面全体から音が聴こえる「SoundVu」

VALUESTAR FS VS700/4DB
写真1 スロットインドライブとSDメモリカードスロット、5つのボタン、インジケータだけのシンプルなフロントパネルを持ち、液晶パネル前面には映り込みが少なく透過率の高いアクリルが貼られている。

 Windowsにログインした瞬間、アコースティックギターの暖かくウェットな響きが目の前に広がり、指が弦と指板を滑る「キュッ」と小気味よい音が耳に残る。スピーカは見当たらない。しかし、確かにその音は目の前のマシンが奏でている。

 この不思議なサウンドシステムを持つのは、NECが冬商戦に投入した新モデル「VALUESTAR FS」だ。ワイド17型液晶一体型、ワイヤレスキーボード、スロットインドライブ装備。あまりにもシンプルなデザインゆえに一目見ただけでは気づかず、音が鳴ってから初めて、スピーカが見当たらないことに驚かされる。不思議に思って液晶パネルに手を触れてみると、画面全体が音に合わせて細かく、思いのほか激しく振動していることが分かる。見当たらないどころか、眼前の液晶パネルそのものがスピーカだったのだ。

 厳密には、液晶パネルユニット自体が振動しているわけではなく、液晶の前に位置するアクリル板がその役を担っている。画面表示を損なうことなく、それでいて映像と完全にシンクロして鳴らされる音。英NXT社が開発したフラットパネルスピーカ技術「SoundVu」が、この不思議な仕組みの正体だ。

浮かされた振動板
貼り付けられたエキサイター

フロントパネルの構造
図1 アクリル板の振動を殺さないために、基部への取り付けはクッション材で四辺だけが止められている。クッションの硬さが上下左右で異なるのは、フラットパネルスピーカの音響特性を生かすためだ。なお、1枚の板に2つのエキサイターが取り付けられているものの、左右のチャンネル間の干渉は測定上ほぼ無視できるレベルだという。
エキサイター
写真2 左は10W出力のエキサイターで、右がSoundVuに使われている3Wのエキサイター。低域がサブウーファに任せられているのは、指向特性にゆがみがあるからだけではなく、低域の振動は動きが大きく、アクリル板の震えが目に見えてしまうからという理由もある。

 誰でも一度くらい、スピーカのドライバユニットの裏側を見たことがあるだろう。すり鉢状のコーン紙の中央にセンターキャップがあり、その背後にエキサイター(磁石とボイスコイル)が隠れている。

 このときの振動板はコーンだが、コーンを取り除いてエキサイターをじかに平らな板に押し当てると、今度は板全体が振動板となって音を鳴らし始める。コーンと違うのは、ピストン運動ではなく、水面に広がる波紋のように、板の表面を波が走ることで音が生まれるということだ。NXTは、水面のどこに石を落とすときれいな波紋が広がるか――振動板のどの位置にエキサイターを取り付けると有効な周波数特性が得られるか――を解析し、特許を取得した。簡単にいえば、これがフラットパネルスピーカの原理だ。

 左右に2つのエキサイターを貼り付けた2mm厚のアクリル板は、四辺のふちを硬さの異なるクッションで支えられ、基部となる液晶パネルユニットから浮かされた格好になっている。エキサイターが生み出す振動はアクリル板へすべて直接伝わり、その表面の音波を殺す要素はない。フラットパネルスピーカにとって理想的な状態というわけだ。

メリットばかりのフラットパネル

指向特性
図2 フラットパネルスピーカの指向特性を真上から見た図。振動板の前後に対称の広がりを持ち、低域がひょうたん型にややゆがんでいることが分かる。後ろへの音は極力デッドニングされているが、それでもマシンの背後に回ると音が鳴っていることを確認できる。

 ところで、原理はともかく、「果たしてただのアクリル板が鑑賞に堪える音を再生できるのか?」と疑問に思ったかもしれない。こればかりは実際に聴いてもらうほかないが、構造の単純さとは裏腹に、なんと実に自然な響きと拡がり感のある音を鳴らすのだ。

 その理由は、フラットパネルスピーカの音響特性にある。ひとつは指向性の弱さだ。一般的にスピーカの音は、高域が鋭角に、低域が鈍角に広がる傾向にあるが、フラットパネルは全域にわたって鈍角、つまり指向性が弱いという特性を持っている。そのため、ボリュームを上げても圧迫感のない自然な響きが得られるのだ。唯一、低域の指向特性にはややゆがみがあるものの、VALUESTAR FSは300Hz以下の低音をサブウーファが受け持つことで、その欠点をフォローしている。

 2つ目の特徴は、距離が離れても音が減衰しにくいという点だ。通常のスピーカでは距離の二乗に反比例して音が小さくなってしまうが、フラットパネルは距離による減衰が非常に緩やかになっている。そのため、指向性の弱さとあいまって、比較的広いスイートスポットを実現している。

西川彰氏
写真3 VALUESTAR FSへのSoundVu搭載を手がけた(株)オーセンティック(http://www.authentic.co.jp/)の西川彰氏。アクリル板と聞くと低コストな部材と思いがちだが、高い透過率(94%以上)でぎらつきや映り込みを抑えた均質なアクリルは高価なのだそうだ。

 また、振動板の素材の良さも音質に貢献している。液晶パネルの前面にアクリル板を貼るのはPC業界のトレンドでもあるが、アクリルは軽量で剛性があり、かつ適度な内部損失があって、振動板に最適な性質を持っているという。ほんの数年前まで、液晶の前面に貼れるほど透過率が高く、映り込みの少ないアクリル板を作るのは困難だったが、ここ最近でその障害も解決している。つまり、業界のトレンドと量産技術の確立という条件が重なって、SoundVuは生まれたのだ。

映像を引き立てるための音

背面
写真4 TVのアンテナや外部入力、Ethernetポートなどが並ぶ背面。どの側面から見てもシンプルに作られているのがよく分かる。
側面
写真5 PCカードスロットやUSB、IEEE1394などのインターフェイスは側面にまとめられている。

 VALUESTAR FSの音へのこだわりは、映像をより引き立てるためのものでもある。DVDで映画を観る場合でも、SoundVuなら臨場感とリップシンク(セリフ音声と画面の同調)がいとも簡単に実現する。

 「SmartVision HG」相当のTV録画機能や、トラックボールと一体になったワイヤレスキーボード、充電器を兼ねるキーボードスタンド、機能性とデザイン性に多くのフィーチャーを見出せるマシンであるものの、SoundVuの存在感はそれらを圧倒してしまう。ボディデザインとサウンドクオリティを両立するこの画期的なアイデアは、間違いなく今後のVALUESTARの強力な武器になっていくだろう。

無線式キーボード
写真6 無線式キーボードは充電タイプ。右上端に光学式トラックボールを装備し、離れた位置からでもキーボードだけですべてを操れる。
VALUESTAR FS VS700/4DBの主なスペック
製品名 VALUESTAR FS VS700/4DB
CPU Celeron-1.7GHz
チップセット SiS651
メモリ PC2100対応DDR SDRAM256MB
HDD 80GB
光メディアドライブ CD-RW&DVD-ROMコンボ(スロットインタイプ)
スロット PCカードTypeII×2、SDメモリカード
液晶 ワイド17型TFT液晶
画面表示 チップセット内蔵/1280×768ドット/1619万色
インターフェイス USB 2.0×4、IEEE1394(4ピン)、ヘッドフォン出力、ライン入力、ライン出力、マイク入力、光角型デジタル出力、TVアンテナ入力、S-Video入力、コンポジットビデオ入力、ライン入力、10/100BASE-TX、モデム
OS Windows XP Home Edition
サイズ(W×D×H) 516×193×382mm
重量 約12kg(本体のみ)

(松本 俊哉)



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