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今回ピックアップした製品は、ともにジャストB5サイズのカテゴリに分類してよいコンパクトな製品だ。ドライブ内蔵の有無という違いはあるが、スペックに共通点があり、長時間のバッテリ駆動をウリにしている。 縦横の寸法に関しては、1スピンドルノートということもあり、パナソニックのLet'snote R3がもっとも小さく229×183.5mm。重量も1kgを切る990g。日本ビクターのInterLink MP-XV831は本体部分のみで比較すると235×177mmとLet'snoteより小さいが、標準添付のバッテリは背後に4cmほど張り出す。別売の小型バッテリパック(BN-LS13、1万5750円)を導入することもできるが、バッテリ寿命が半減するため、B5サイズと考えたほうがいい。2スピンドルノートということもあり、重量も1.47kgと重い。富士通のLOOX T70Hは3機種の中ではもっとも大型で261×199mm。厳密なB5サイズより若干大きく(一般的なB5ファイルノートよりは小さい)、重量もドライブ内蔵時で1.49kgある。手に取るとかなりずっしりとくる。
ノートPCの携帯性は、フォームファクタや重量で比較されがちだが、本体の形状(特に厚み)も重要だ。理想は本体の厚みが均一で、突起がすくないこと。不用意な突起はカバンに出し入れする際に邪魔になる。 LOOXは、本体の厚さが32〜35mm前後とほぼ均一でカバンへの収まりがいい。Let'snoteは最薄部こそ24.2mmだが、高容量のバッテリを積んだ関係で最厚部は41.6mmとかなり厚い。ただし緩やかな曲線を描いているため、カバンへの出し入れは簡単そうだ。InterLinkはバッテリが特殊な形状で邪魔になりそうだ。このデザインが好きという意見もあるだろうが、携帯性の観点ではあまりいい選択ではないと感じた。 キーボードで選ぶならLOOXB5以下のノートで問題になりやすいのは、キーボードのサイズだろう。省サイズにすればそのぶんだけキーサイズが小さくなるので、使いにくくなる。 キーボードの打ちやすさの点ではLOOXが一歩抜けている。18mmと十分なピッチを確保し、サイズもほぼ均等(右端の1段分だけやや狭いが、それほど気にならない)。Let'snoteも17mmピッチを確保しているが、縦方向のサイズが14mmしかない点が意外にストレスになる。InterLinkに関しては実測で16.5mmとさらに小さい。タッチは、底板の安定したLet'snoteが良好。キーによりフワフワとした感じになるが、LOOXも安定している。安定感という面でもInterLinkは一歩劣る。 ポインティングデバイスはLet'snoteとLOOXがタッチパッド、InterLinkがスティック型。どうしてもスティック型が欲しい場合はInterLinkがオススメだ。Let'snoteのパッドはやや小さめで円形。位置もかなり左寄りに配置されている。操作中にホームポジションがズレてしまうことがあり、慣れが必要。LOOXは場所配置ともに不満がなく、パームレストがマット調で好感触だが、左右ボタンの中央に置かれた指紋認証ユニットを必要とする人はどのくらいいるのだろうか? 別の場所に移動して、スクロールボタンなどを置いたほうがいいようにも感じる。 作業効率を考えるとXGAは譲れないもうひとつ作業効率に影響しそうなのが画面解像度だ。LOOXは1280×768ドット、Let'snoteは1024×768ドット、InterLinkは1024×600ドットとなる。Webブラウジングなどを行うと縦方向の解像度が重要になるのでXGA以上は欲しいところだろう。ドライブ内蔵タイプということもありLOOXとInterLinkはワイド液晶/光沢フィルム貼付となっている。特にInterLinkはドルビーバーチャルステレオをワンタッチで切り替えるボタンを持つなど音響に配慮した構成となっている。 スペックは各機種とも1GHz以上の超低電圧版Pentium Mを装備しており、チップセットにはIntel 855GME(統合ビデオ)を採用。IEEE802.11g対応の無線LAN機能を搭載するなど共通点が多い。内蔵ドライブはLOOX、InterLinkともにDVDマルチドライブだ。差が出るのは最大メモリ搭載量とHDD容量(LOOXのみ1GB /80GB、ほかは768MB/40GB)。ただし価格差もあるため、優劣は付けにくい。 実売価格ではLOOXが26万円前後ともっとも高価だが、Web直販モデルでは、BTOで不要なスペックを落せる。ドライブをCD-RW&DVD-ROMのコンボドライブ、HDD容量を60GBにした場合21万8000円。予算を少しでも抑えたいユーザーのほか、白の筐体色も選べるので注目したい。 バッテリの持ちで選ぶならLet'snote R3モバイルノートでもっとも気になるバッテリ寿命に関しては、Let'snote R3が飛びぬけている。これは小型軽量なボディにも関わらず、6セル7.2Ahとこのクラスでは群を抜いて高容量なバッテリを搭載したため。編集部で実施したランダウンテストの結果は5時間32分(グラフ1)。液晶輝度とCPUクロックを最大にした状態で、2分おきに無線LANでWebサイトにアクセスする条件だ。Webブラウズを行いながら文章作成など軽負荷な作業を行う状況を想定している。 他の2機種に関しても決してバッテリ寿命が少ないわけではないがLet'snote R3の前ではかすんでしまうのも確かだ。目安としては、Let'snoteは、充電なしで1日持ち運べるレベル。それ以外の2機種はやや長めの会議やセミナーでも問題ないレベルか。なお、LOOXはドライブをバッテリに交換することでバッテリ容量が標準の1.5倍となる。今回の計測結果では2時間58分だったため、4時間30分程度の駆動が期待できそうだ。 今回紹介した3機種はいずれも個性的な特徴があり、優劣を付けることは難しい。選択の基準としては記録型のDVDドライブを必要とするかどうか、外出先のバッテリ寿命をどの程度重視するかが一番のポイントだ。 1スピンドルのノートでも大抵の仕事はこなせるが、ネットワーク経由でドライブを共有するにしろ、外付けのドライブを利用するにしろ内蔵型に比べて利便性は落ちる。バッテリと携帯性を重視するならLet'snote。逆に1台で完結させたいのなら、ドライブ内蔵で操作性も優れたLOOXだろう。InterLinkに関しては仕様面でやや見劣りするが、必要に応じてマシンをA5サイズで持ち運べるドライブ内蔵ノートである点やスティック型のポインティングデバイスが選べる点など、オンリーワン的な部分も多い。利用スタイルに合わせてベストな選択をしてほしい。
(月刊アスキー編集部・小林Q)
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