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FMV-DESKPOWERのラインナップは、32インチワイド液晶ディスプレーを備える巨大な一体型パソコン“TX”シリーズを筆頭に、20インチワイド一体型の“LX”シリーズの2種類が一体型、“H”シリーズと“CE”シリーズがセパレート型となっている。ハードウェア仕様面では、夏モデルからのマイナーチェンジが多いが、全製品がTVチューナーを搭載するTVパソコンである。中でもTXシリーズは、日本で販売されるパソコンの中では、最も大きなディスプレーを一体型としたパソコンである。 他社の製品と比べた場合の特徴として、Windowsを起動せずにTVを視聴できる、いわゆるインスタント機能を搭載する製品が多い点が挙げられる。もっともTV視聴だけでなくTV録画やDVD視聴まで可能なのは、TXシリーズとLXシリーズだけ。Hシリーズの『H70M9V』、CEシリーズの『CE70M9V』は、付属液晶ディスプレーが内蔵するTVチューナー機能により、単独のTVとして使えるだけである。TX&LXシリーズでインスタント機能を提供している“インスタントMyMedia”は、他社製品のインスタント機能と比べて、機能の充実したソフトウェアである。他社製品ではインスタント機能使用時にHDDに録画できないものが少なくないが、インスタントMyMediaではHDDとDVD-RAMへの録画が可能だ。もちろんHDD内に録画したビデオは、Windows側からも視聴可能である。
デジタルTV放送への対応も積極的で、TXシリーズの『TX90M/D』とLXシリーズの『LX90M/D』が、地上/BS/110度CSデジタル放送対応チューナーと、デジタル放送処理用に独自開発した“セキュアーLSI”を搭載。デジタル放送をハイビジョン品質のまま、視聴・録画を可能としている。さらにデジタル放送とアナログ放送を同時に録画することも可能で、アナログTVチューナーを2台内蔵するTX90M/Dに至っては、アナログ2番組とデジタル1番組の同時録画も可能となっている(アナログ2番組の同時視聴も可能。デジタルとアナログの同時視聴はできない)。予想実売価格は42万円前後と、パソコンとしては高価な部類だが、32インチワイド液晶TV、デジタル放送対応のHDD/DVDレコーダー、3GHzのPentium 4を搭載するパソコンがひとつになった製品と考えれば、むしろお買い得といってもいいだろう。
直販モデルでデジタル放送対応 ソニー VAIOTV録画機能付きパソコンを世に広めたソニー(株)の“VAIOデスクトップ”シリーズは、フラグシップとなるマイクロタワー型パソコン“VAIO type R”を筆頭に、
の4シリーズがラインナップされている。この中でTVチューナーを搭載していないのは、VAIO type Mの下位機種1製品だけで、それ以外はすべてがTV録画機能を備えている。 秋冬モデルのVAIOデスクトップの傾向としては、ダブルアナログTVチューナー搭載モデルの大幅な拡充と、デジタル放送機能搭載製品の登場が挙げられる。また直販サイト“ソニースタイル”で販売されるCTOモデルが、“VAIO OWNER MADE”モデルと名前を変え、ラインナップや選択可能なパーツ類が拡充された。 まずダブルチューナーについては、type R、V、Hの店頭販売モデル全製品が、ダブルアナログTVチューナーとカナダViXS Systems社製MPEG-2エンコーダー“XCodeII-L”を搭載する新MPEG-2エンコーダーカードを内蔵することになった。シングルチューナーのみなのはtype Mだけである。また付属の統合AVソフト“Do VAIO”も、2番組同時録画に対応している。ちなみにOWNER MADEモデルなら、チューナーを1基にした構成も選択可能である。 デジタル放送対応機能には、VAIO type Vの直販モデル(スペック変更不可のソニースタイルモデル)『VGC-VA200DS』が対応している。20インチワイド液晶ディスプレー一体型のパソコンで、250GB HDDを2台内蔵するなど、type Vシリーズの最上位製品という位置づけだ。地上/BS/110度CSデジタル放送の、ハイビジョン品質での表示と録画が可能である。ダブルアナログTVチューナーも搭載しているが、デジタル放送の表示/録画にマシンパワーを取られるため、アナログ放送とデジタル放送の同時録画は行なえない。 またビデオ編集用途を重視したtype Rシリーズは、全機種がデュアルコアCPUのPentium Dを搭載するほか、2台のHDDを内蔵(160GB×2台)している。ハイビジョンハンディカム『HDR-HC1』との連携により、ハイビジョン品質で録画された映像を、内蔵MPEG-2エンコーダーチップを使ってより高速に編集処理が行なえるとしている点も特徴といえよう。
異色のTVパソコンを投入する日立Priusシリーズ8月31日に発表された、(株)日立製作所のPriusシリーズデスクトップパソコンは、同社の掲げる“ハイビジョン全面展開”戦略を踏まえた、非常に特徴的なTVパソコンがラインナップされている。TV録画機能を備える製品群は、
の3シリーズが用意されている。このうちPrius Airのローエンドモデルを除いた全製品が、TVチューナーを搭載したTVパソコンとなっている。 Prius新製品の中でも注目なのは、Prius DeckとPrius Airの地上デジタル放送対応モデルである。まずPrius Deck Nシリーズは、専用の20インチワイド液晶ディスプレー側にDVDスーパーマルチドライブやメモリーカード用スロット類を搭載してしまうことで、本体側の厚さをわずか59mmまで薄型化してしまった。この薄い本体にデュアルコアCPUのPentium D 820-2.80GHzと2台のHDDを搭載可能とするなど、強力なスペックを備えている。2番組同時録画が可能なアナログTVチューナーも搭載していて、大容量HDD(DH75Nは250GB×2、DH73Nは250GB×1)にものをいわせた、大量の番組録画も可能である。また大画面TVへの接続用として、HDMI出力端子を備えているのも特徴だ。Prius Deck内に貯めた映像コンテンツを、大画面薄型TVで鑑賞するという用途が想定されている。 Prius Airの地上デジタル放送対応モデル『Prius Air AR37N』は、現時点では日本で唯一の、セパレート型デスクトップでハイビジョン品質のデジタル放送録画を実現した製品である。パソコン画面を出力するアナログRGB端子に加えて、デジタル放送出力専用のD4出力端子を備えている。そしてデジタル放送の映像はパソコン側に流さず、デジタルTVチューナーから直接、付属の17インチワイド液晶ディスプレーに表示することで、コンテンツ保護とハイビジョン品質の表示を実現している。録画時はチューナー側で暗号化処理を行なうので、ハイビジョン品質そのままでの録画が可能だ。さらにD4出力端子をほかの大画面TVにつなげれば、大画面TVでのデジタル放送鑑賞も可能となる。またアナログ放送とデジタル放送を1つのアプリケーション上で視聴できるPrius専用ソフト“Prius Navistation4”を備えていて、アナログ+デジタルの2番組同時録画も可能となっている。コストを抑えるため、BS/110度CSデジタル放送には対応しないが、実売価格23万円前後で地上デジタル放送の視聴と録画を実現しているのだから、コストパフォーマンスも高い製品と言えよう。
画質の向上を重視 NEC VALUESTAR日本電気(株)は9月6日に、VALUESTARシリーズの秋冬モデル新製品を発表した。水冷システムを装備したマイクロタワー型デスクトップ製品が、新たに“VALUESTAR X”シリーズとなって登場したほか、
の4シリーズがラインナップされている。全製品がTV録画機能を搭載し、ダブルアナログチューナー、デジタル放送チューナーを搭載する製品もある。 デジタル放送視聴/録画には、VALUESTAR Xの上位機種『VX980/DD』と、VALUESTAR Lの上位機種『VL980/DD』が対応している。ただしVALUESTARシリーズのデジタル放送視聴/録画機能はハイビジョン品質そのままではなく、アナログ地上波並みのSD品質に落としているので、あくまでも“デジタル放送も見られる”程度に考えた方がよさそうだ。 個別の機種ごとに見てみると、まず同社が“第3世代水冷システム”と呼ぶ新しい冷却機構を取り入れたVALUESTAR Xシリーズは、CPUにPentium D 820-2.8GHzを搭載し、最新のチップセットIntel 945G Expressなどを備えた高性能デスクトップとなっている。中でも目を引くのは、3台のHDDを標準搭載しているという点で、上位機種VX980/DDに至っては、200GB×3の合計600GBものHDDを搭載している。付属の液晶ディスプレーも20インチワイド(1680×1050ドット)で、大画面高解像度に加えて、高輝度高速応答速度、さらに色再現域もNTSC比約72%という特徴を備える“スーパーシャインビューEX2液晶”をパネルに使用している。VX980/DDは3波対応デジタル放送チューナーとアナログTVチューナーを搭載、『VX700/DD』はダブルアナログTVチューナーを搭載し、アナログ放送の2番組同時録画を可能としている。 また大画面液晶ディスプレー一体型のVALUESTAR Wは、26インチワイド液晶ディスプレー搭載の『VW900/DD』と、20インチワイド液晶ディスプレー搭載の『VW700/DD』の2モデルが用意されている。どちらもスーパーシャインビューEX2液晶を採用し、液晶表示の美しさを売りにした製品だ。両機種とも2つのアナログTVチューナーを内蔵するが、1つは視聴専用なので、2番組同時録画はできない。 SXGA解像度(1280×1024ドット)の液晶ディスプレーを一体型筐体に搭載するVALUESTAR SRシリーズは、全4機種中3機種がダブルアナログTVチューナーを搭載し、2番組同時録画が可能という特徴を備えた製品だ。売れ筋の一体型デスクトップで2番組同時録画が可能な製品は珍しいので、他社の同級に対するアドバンテージと言えるだろう。 セパレート型デスクトップのVALUESTAR Lは、先にも述べたように最上位のVL980/DDが3波デジタル放送の視聴/録画(画質はSD品質)に対応しているほか、『VL770/DD』はダブルアナログTVチューナーを搭載し、2番組同時録画も可能である。 各社のTVパソコンの仕様を横並びチェック!それではここまでで取り上げた各社のTVパソコンについて、項目ごとにどんな特徴があるがをチェックしてみよう。まずはデジタル放送対応だ。 4社ともデジタル放送の視聴/録画機能を備えたデスクトップを製品化しているが、その中身についてはずいぶんと異なる。富士通、ソニー、日立の製品は、デジタル放送をハイビジョン品質そのまま(MPEG-2 TS)で視聴/録画が可能だが、NECについては画質をSD相当に落としての視聴/録画のみとなっている。ただしソニーの製品でデジタル放送録画に対応するのは直販モデルのVGC-VA200DSのみで、店頭販売モデルは対応する製品がない。富士通、ソニー、NECの製品は、地上/BS/110度CSデジタル放送のすべてを視聴/録画できるが、日立のPrius Air AR37Hは地上デジタル放送のみの対応となっている(その分比較的安価)。一方で日立のAR37Hは、ひとつの視聴ソフトでアナログ放送とデジタル放送のどちらも視聴できるという特徴を持っている。いちいちソフトを切り替えることなく、同じソフト上でどちらも見られるというのは、使い勝手の良さを評価できる。さらに富士通と日立の製品は、デジタル放送とアナログ放送の同時録画も可能だ。 こうしてデジタル放送に関する機能を見比べてみると、多機能な富士通と日立の製品に軍配を上げたい。特に富士通のTX90M/Dは、32インチワイドの大画面液晶ディスプレーもあって、高画質のデジタル放送を大画面で楽しめる。地上デジタル放送のみ対応だが、日立のAR37Hも優れている。ひとつのソフトでデジタル/アナログの両放送を見られるのは使いやすく、D4端子経由で大画面TVにつながるというのもポイントだろう。 液晶ディスプレーのサイズは?大画面液晶TVやプラズマTVの普及もあり、パソコンに付属または一体化される液晶ディスプレーも、最近は大型化が著しい。その筆頭が富士通のTX90M/Dで、なんと32インチワイドサイズの巨大な液晶ディスプレーを一体化したパソコンとなっている。デジタル放送視聴/録画にも対応しているので、デジタルTVとして楽しむのも十分な製品だ。それに続くのはNECのVW900/DDの26インチワイド液晶ディスプレーだろう。ソニーのVAIOシリーズでは、20インチワイド液晶ディスプレー一体型のtype V VGC-VA200RBが最大画面サイズの製品であるが、リビングの中心に大画面一体型パソコンを置くという両社のコンセプトと違い、“高性能・多機能を省スペースに”をコンセプトとしているため、極端な大画面には走らないとのことだ。
これらの大画面液晶ディスプレーは、サイズこそ大きいものの、解像度は1366×768ドット程度と、実は最新のノートパソコンの液晶ディスプレーよりも低いものが多い。これはTV用の液晶パネルをベースにしているため、解像度自体はあまり高くないという理由もある。しかしこの秋冬モデルの新製品では、20インチワイドサイズで1680×1080ドット(WXGA+と称する場合もある)という、大画面と高解像度を兼ね備えた液晶ディスプレーを採用する製品も登場してきた。たとえばNECのVX980/DD、VL980/DDやVL770/DDなどの付属液晶ディスプレーがそうだし、ソニーのtype H VGC-H71B2Rの付属ディスプレーや、type RのOWNER MADEモデルで選択できるTVチューナー内蔵ワイド液晶ディスプレーにも、20インチワイド液晶ディスプレー(WXGA+表示)がラインナップされている。富士通と日立の製品には、この種のディスプレーは採用されていない。20インチワイド&WXGA+クラスの液晶ディスプレーは、大画面ワイドの迫力と、パソコン用ディスプレーとしての高解像度を兼ね備えながら、単体でも販売価格も10万円未満(たとえば(株)ナナオの『FlexScan S2210W』は21.1インチワイドだが直販価格で9万9750円)と、比較的低価格になっている。今後はTVパソコン上位機種のプレミアム感を高める付属ディスプレーとして、採用も増えていくのではなかろうか。 ダブルチューナー&2番組同時録画は当たり前に?秋冬モデル新製品を並べて眺めると目立つのは、ダブルアナログTVチューナーを内蔵し、2番組同時録画を可能にした製品の増加だ。特に積極的なのがソニーで、type V、type R、type Hの全機種が、ダブルチューナー搭載で2番組同時録画を可能としているほどの力の入れようだ。NECも多く、VALUESTAR Xで2機種中1機種、VALUESTAR SRで4機種中3機種、VALUESTAR Lでは5機種中2機種が2番組同時録画に対応している。富士通ではTXシリーズの2機種のみ、日立ではPrius Deck Nシリーズの2機種が対応している。 またデジタル放送録画に対応する製品では、デジタル+アナログの同時録画が可能なものも多い。さらに録画をしつつ裏番組を視聴というものなら、NECのVALUESTAR Wシリーズや富士通のHシリーズ、CEシリーズのTVチューナー内蔵液晶ディスプレー付属モデルが可能である。TVパソコンのほとんどが、今や1録画+1視聴は当たり前。2番組同時録画も珍しくない機能になっている、と言っても過言ではないだろう。このトレンドはこれからますます進んでいくと思われる。 インスタント機能はどこが使いやすい?昨年あたりから採用され始めた、Windowsを起動せずにTVやDVDを楽しめる“インスタント機能”だが、秋冬モデルでは富士通、ソニー、NECの3社が採用した製品を投入している。ノートパソコンでの採用も多く、今後はより一般的な機能になると思われる。 デスクトップパソコンの場合、特に熱心なのが富士通だ。同社は早くからインスタント機能に注目していて、TX、LX、CEシリーズの対応機種が採用しているインスタント機能用ソフト“インスタントMyMedia”は、かなり使い勝手の良いものとなっている。ライブのTV放送(アナログのみ)の視聴やDVD、CDの視聴はもちろん、TV放送の録画も、HDDとDVD-RAMへの録画をサポートしている。インスタントMyMediaで録画したビデオをWindows XP上のアプリケーションから見たり、Windows XP上で録画した番組をインスタントMyMediaから見ることも可能だ。ただし録画時間は最大6時間までと制限されている。 ソニーの製品では、type Vだけがインスタント機能を備えている。TVとDVD、CDの視聴が可能なほか、DVD-RWやDVD-RAMへの番組録画が可能であるが、HDDへの録画はできない。これはインスタント機能時に動作するOSが、Windows XPのHDDパーティション内にアクセスできない制限のためだ。一方NECの製品では、Lシリーズ全機種とSRシリーズの3機種にインスタント機能が搭載されている。こちらはTV、DVD、CDの視聴に加えて、見ている番組HDDへの録画が可能である。逆にDVDメディアへの記録はできない。 機能面での使いやすさを見ると、やはり早くから採用を行なった富士通に、一日の長があると言えよう。Windows並みとは言えないが、機能制限を意識せずに利用できる幅が広い。もっとも最近のパソコンはWindows XPの“スタンバイ”や“休止状態”を使えば、数秒〜30秒程度で使用可能な状態に復帰できるので、これらを利用して電源を完全には切らない状態で使えば、インスタント機能なみの短時間起動が可能である。その点ではインスタント機能がなくても、あまり重大な欠点とは言えないだろう。
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