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■製品レビュー
(PC本体)
ミニノート


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PCG-U1 手に持ったまま使うためのノートPC
PCG-U1
ソニー
オープンプライス
03-5454-0700
http://vaio.sony.co.jp/


Printable Version アスキー PC Explorerアスキー PC Explorer 2002年6月号
2002年4月23日


世界最小/最軽量のWindows XPマシンとして3月11日に開発予告が行われ、話題を集めていたVAIOノートの新機種が「PCG-U1」として正式に発表された。毎日持ち歩いて、いつでもどこでも操作できる真のモバイルPCというコンセプトを持つモデルだ。

立ったままでも操作できる
モバイルグリップ・スタイル

写真1 「モバイルグリップ・スタイル」の採用により、置き場所がなくても立ったままで安定して操作できる。ただし、重量が820gあるため、このまま長時間使い続けるには相当の腕力が必要だ。
 ソニーでは2002年を潜在需要掘り起こしの年として、VAIOノートのラインナップの積極的な拡充を図っており、従来のノートPCの枠にとらわれない製品展開を計画している。ソニーの考える潜在的な需要としては、映像や音楽などのエンタテインメントを楽しみたいというものと、持ち運びたいという2種類を挙げており、後者を対象に、VAIOノートの市場を拡大すべく登場したのがPCG-U1である。

 モバイル情報端末としては、小さいものでは携帯電話をはじめとして、PDAやハンドヘルドPC、そしてミニノートやサブノートといったカテゴリが存在している。PCG-U1はハンドヘルドPC以上、ミニノートPC未満というマーケットを開拓することを目的に開発された、VAIOノートのラインナップで最もコンパクトなモデルである。

 PDAやハンドヘルドPCは毎日持ち歩いても負担にならないもののPCに比べるとCPUが非力だったり、利用できるアプリケーションが限られているなどして、PCのような汎用性を持っていない。ミニノートはパワフルで活用できる幅も広い反面、毎日持ち歩くにはもっとコンパクトで軽量なほうがいい。しかもノートPCは基本的に手に持ったまま使うことを想定していないので、場所を選ばずに使うというには無理がある。こうした両者の苦手とする部分にノートPC側からアプローチしたのがPCG-U1である。ボディサイズは184.5(W)×139(D)×30.6〜46.1(H)mm、重量は820gと、これまでのPCにないコンパクトさと軽さを追求することで持ち運ぶ際の負担を減らし、さらに「モバイルグリップ・スタイル」という新しい操作スタイルを採り入れることで、場所を選ばず、立ったままちょっとした合間にも使えるようになっている。



写真2 オレンジのプリントのあるキーがThumbPhraseに対応する。機能のオン/オフはキーボード上部のボタンで行う。また、入力モードの切り替えは「半角/全角」、入力中文字列表示部でのカーソル移動は「Tab」キーで行うなど、必要な操作は周辺のキーで一通り行える。
 これまでのノートPCを手に持ったまま使う場合、片手を底面に当てて本体を支え、もう一方の手で操作するという不安定なスタイルを取らざるを得なかった。これではポインティングデバイスを利用した簡単な操作なら行えても、外出中にメールを書くといった文字入力が主体の作業にはあまり適していない。PCG-U1では、本体を左右から両手でしっかりホールドしつつ、右手でスティックタイプのポインティングデバイスを操作し、左手親指でマウスの左右ボタンに相当する2つのボタンを押すことが可能だ。しかも右手側には、ダイヤルを回して項目を選択し、ダイヤルを押し込むことで決定できるジョグダイヤルを備えているので、アプリケーションの階層メニューなども素早く操作できる。

 さらに文字入力に関しても、携帯電話のように親指だけで文字入力が行える「ThumbPhrase」という新しい機能を搭載している。ThumbPhraseは、同社の携帯電話に搭載されている、入力したい文章の最初の数文字を入力するだけで変換候補を予測してリストに表示する予測変換機能「POBox(Predictive Operation Based On eXample)」を、Windows用にカスタマイズしたものだ。キーボードの上部にある「ThumbPhraseボタン」を押すと、ソフトウェアが起動するとともに、キーボード右端の12個のキーが親指入力対応になる。



図1 ThumbPhraseは文字入力のフロントエンドとして機能し、インライン入力には対応していないため専用のインターフェイスが表示される。予測変換機能の搭載で、操作に慣れればかなり効率よく日本語入力が行える。
 文字の入力は携帯電話とまったく同様で、1つのキーに五十音の各行(あ、か、さ、……)や、アルファベットの3〜4文字および数字と記号が割り当てられており、複数回押すことで入力文字を選択する仕組みになっている。漢字変換は予測変換によって、文字を入力するごとにリアルタイムに変換候補がリストアップされ、ジョグダイヤルを利用して変換候補から選択、決定する。予測変換機能により、たとえば「お」と1文字入力しただけで、「おはようございます」「思います」「お願い」のように入力文字から予想される変換候補が表示される。さらに、辞書学習により変換候補は入力頻度順にリスト表示されるので、使い込んでいくほどにより少ないキーストロークでスムーズに文字入力(正しい変換)が可能になる。ちなみに単語やフレーズのすべての文字を入力しても予測変換候補に目的の候補が表示されない場合は、キーボードのスペースキーや変換キーを押すことで、Windows XPに付属のIME 2002による変換候補がリスト表示される。これで通常の日本語入力の場合と同様の日本語変換が行える。IME 2002を使って入力した単語でも、次回からThumbPhraseの予測変換候補としてリスト表示されるようになるので、漢字変換の能力についてはIME 2002と同等以上の機能が利用できる。



写真3 ThumbPhraseによる日本語入力はボディを両手で支えたまま親指だけを使って行える。携帯電話を使いこなしているユーザーならキーを覚える必要もなく、スムーズな文字入力が可能だ。
 30.6〜46.1mmと厚みこそあるもののフットプリントがコンパクトにまとまっているPCG-U1のキーボードは、キーピッチが14mm、ストロークが1.5mmしか確保されていない。キーボードには剛性感があり、クリック感もはっきりしているので、単独でキーを押したときのタッチは悪くないが、特徴的な7段のキー配列を採用していることもあり、よほど小さなマシンを使い慣れたユーザーであっても、すぐにタッチタイプを行うのは難しい。その点、ThumbPhraseを利用すれば、携帯電話での文字入力に慣れているユーザーならすぐに使いこなせるだろうし、ポインティングデバイスの操作と同様に本体を両手でしっかり持って立ったままでも容易に文字入力が行える。PCのキーボードには抵抗があるけれど、携帯電話には慣れているという若いユーザーには非常に使いやすい文字入力方法だろう。



写真4 スティックタイプのポインティングデバイスは、操作部がキーボード上部の左右に振り分けられている。キーピッチ14mm、ストローク1.5mmのキーボードは、ボディの横幅を抑えるために特徴的な7段配列を採用。
写真5 モデルは比較的手が小さいためやや余裕があるように見えるが、それでもホームポジションに指を並べるのは窮屈そうだ。ただしキーのタッチは悪くないので、タッチタイプでバリバリ使ってみるのもいいだろう。

 このほかにも、キーボード上部に目立つように搭載したスタンバイボタンでPDAのように簡単にサスペンド/レジュームが行え、ファイル共有の設定など行わなくてもネットワーク経由で別のVAIOと簡単にファイルの交換が行えるソフト「FlyingPointer」が用意される(接続するVAIOにはPCG-U1に付属のCD-ROMからインストールする必要がある)など、必要なデータを持ち出してちょっとした空き時間に作業できる、モバイルPCらしい工夫が盛り込まれている。


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