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なおDVD+RWへの記録時にはJustLinkは機能しないが、データとデータの“つなぎ目”を限りなくゼロ(1μm以下)にする「ロスレスリンキング」技術により、バッファアンダーランにより発生するデータのつなぎ目を極小に抑えているため、バッファアンダーランによる書き込み作業の不正終了は起こらない構造となっている。詳しくは後述するが、このロスレスリンキング技術により、DVD+RWでは「書き込み済みメディアへのデータ追記」が可能になっており、4.7GBという大容量のメディアを無駄なく利用できる。 記録密度がCD-R/RWより高い記録型DVDでは、メディアのそりや偏重心が正確な再生・記録を妨げやすい。そこでMP5120Aには、DVD再生時およびDVD+RWへの記録時、メディア面に対して常に垂直にレーザーが照射されるように、メディアの“そり”をセンサーで計測し、それに合わせてピックアップモジュールの角度を調整する「ラジアルチルト補正機構」が搭載されている。これにより、メディアにそりがあった場合でも正確にレーザーを照射でき、DVD記録・再生時の安全性が高められている。
リコーによると、MP5120Aは“CD-R/RWに慣れ親しんだPCユーザーが、これまでの使用感そのままに利用できる記録型DVD”を目指したという。本機では、これまでのCD-R/RWとほぼ同様の使い勝手・操作性を継承しつつDVD+RWならではの機能をサポートするソフトウェアをバンドルすることにより、CDよりもはるかに容量の多いDVD+RWをより活用しやすいものにしている。次ページでは、ベンチマークテスト結果も交えつつ、MP5120Aの付属ソフトを紹介していく。
付属ソフト類はDVD+RWに完全対応
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「B's Recorder GOLD」。DVD+RWを使用する場合でも、基本的な操作方法はCD-R/RWに書き込む場合と共通。 |
なお、DVD-ROMやDVD-Videoの規格では「メディアには最低1GB程度のデータが記録されてなければならない」という決まりがあり、DVD-R/RWに1GB未満のデータを記録する場合には、実データ以外にダミーデータを記録して“トータル1GBのデータが書き込まれた状態”にしている。しかし、DVD+RWでは1GB以下のデータを記録する場合でもダミーデータを書き込まず、実データのみを記録する「高速DVD作成」というモードが用意されており、トータル1GB以下のデータの記録の際には、DVD-R/RWに比べると、ぐっと短時間で作業を終了できる。
この「高速DVD作成」モードで作成したメディアは、厳密にはDVD-ROM/Videoの規格に当てはまらないメディアになるのだが、リコーによると、「この方法で作ったメディアが再生できない環境は全体の10%以下程度」とのことだ。作ったメディアを再生する環境が“総容量1GB以下のメディアでも再生可能”であれば、小容量のデータを書き込む際の作業時間が大幅に短縮できるので積極的に使っていきたい機能だ。なお、MP5120Aに付属する「B's Recorder GOLD」と「MyDVD 3.0」は、いずれもこのモードをサポートしている。
DVD+RW、DVD-RとDVD-RWにそれぞれ、500MBのデータをオンザフライ、ディスクアットワンスで記録した場合(グラフ青)と、1.1GBのデータを同様に記録した場合(紫)の所要時間(単位:秒)。DVD+RWドライブは「MP5120A」を、DVD-RWドライブはパイオニアのOEM向け製品「DVR-103」を使用。 |
また、パケットライトソフト「B's CLiP」では、DVD+RWの大きな特徴のひとつである「バックグラウンドフォーマット」がフルサポートされている。DVD-RWではパケットライトのためのメディアのフォーマットに90分〜2時間も待たされてしまうのだが、DVD+RWでは待ち時間は1分程度だ。
DVD+RWメディアのフォーマットを実行すると、DVD-RWのようにメディアの全面を一気にフォーマットするのではなく、書き込みの開始に最低限必要な部分だけをフォーマットし、残りの領域については、書き込みや読み出しの作業が行われていないアイドル状態の時に、ドライブ(のファームウェア)が自動的にフォーマットの“続き”を実行する。フォーマット作業の実行中に書き込みや読み出しの命令が送られてくると、ドライブは作業を自動的に中断し、安全に書き込みと読み出しが実行され、フォーマットが完全に終了していないメディアをドライブから取り出す際は、フォーマットが完了している領域の最終ポイントに「テンポラリーリードアウト」と呼ばれる“仮のリードアウト”を書き込むため、フォーマットが完全に終わっていないメディアをほかの環境に持っていっても読み出しに問題はない。
DVD+RWおよびDVD-RWメディアに大容量ファイル計500MB(45〜230MBのファイル4個)および小容量ファイル計500MB(数KB〜10MB前後で合計1428個)をB's CLiPを利用して書き込んだときの所要時間(単位:秒)。 |
実際にデータを書き始めるまでにかかる「待ち時間」が短いMP5120Aだが、実際のファイル書き込み作業自体も、2.4倍速という記録型DVD中最速の記録速度を持つDVD+RWでは、「B's CLiP」を使ったファイル書き込みでも期待どおりのパワーを発揮してくれる。記録速度が等速のDVD-RWに比べるとパケットライトソフトでの記録にかかる時間の差は歴然だ。B's Recorder GOLDでの自由な追記も合わせ、PCデータの保存という用途では、DVD+RWはDVD-RWよりも“使い勝手のいいリムーバブルメディア”といえるだろう。
DVD-Videoオーサリングソフト「MyDVD 3.0」。ビデオデッキで録画する感覚でキャプチャした映像を直接DVD+RWメディアに記録する「Direct-to-DVD」機能が注目ポイント。 |
このほか本製品には、ソフトウェアDVDプレーヤ「WinDVD」、画像管理および閲覧、編集ソフト「DIGICLIP」、音楽再生、書き込み、編集ソフト「earjam Internet Music Player」、著作権フリーの映像素材集が付属する。
「MP5120A」の価格はオープンプライスで、実売価格は6万円前後になる見込みだ。直接のライバルとなるほかの記録型DVDドライブは、現在人気となっている松下製DVD-RAM/Rドライブが4万円台後半、パイオニア製DVD-RWドライブが8万円前後となっており、本機はこれらの製品のちょうど中間にあたる。
DVD+RWドライブの登場により、記録型DVDは3種類の規格が市場に存在することとなった。記録型DVDの用途としてはPC上でのデータ保存と映像の録画があるが、各規格にはそれぞれ使用目的や得意分野にも違いがある。たとえば、先行するDVD-RAMやDVD-R/RWは、すでにPC用ドライブ、民生用ビデオレコーダが登場しているため、映像の録画/編集向けの環境が価格、機能ともに非常に進歩している。一方のDVD+RWについては今のところDVD+RWビデオレコーダが日本国内で出回っていないため、記録環境はPCがベースとなる。民生用レコーダとの連携という点ではDVD-RAMやDVD-R/RWに及ばないのだが、PC上での総合的な使い勝手(記録速度、記録後の再生互換性、追記の自由度)は非常に良い。
このように、各記録型DVDドライブは、価格も違えば得意とする用途にもそれぞれ特徴がある。製品を選ぶ際には、各規格の長所・短所や自分の使用目的、使用頻度を考慮し、それにマッチした製品を選びたい。
| DVD+RW書き換え | 2.4倍速(CLV) |
|---|---|
| DVD読み出し | 8倍速 |
| CD-R書き込み | 最大12倍速(CLV) |
| CD-RW書き換え | 10倍速(CLV) |
| CD-ROM読み出し | 32倍速(CAV) |
| CD-RW読み出し | 32倍速(CAV) |
| オーディオトラックデジタルキャプチャ | 32倍速(CAV) |
| バッファメモリ | 2MB |
| アクセスタイム | 140ms(DVD時)/120ms(CD時) |
| インターフェイス | ATAPI(UltraATA) |
| 付属ソフト | B's Recorder GOLD、B's CLiP、MyDVD 3.0、MotionDV STUDIO、ほか |
| 価格 | オープンプライス |
(内田)
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