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液晶マルチメディアモニター Crisia LL-M17W1/LL-M15X1 部屋にゆとりを、PCにTV画面を――私室にピタリの多機能液晶モニタ
液晶マルチメディアモニター Crisia LL-M17W1/LL-M15X1
シャープ
オープンプライス(実売9万5000円前後)
043-299-8021(東日本相談室)
06-6794-8021(西日本相談室)
http://www.sharp.co.jp/


2003年7月31日

TVとPCの
微妙な関係

“Crisia”「LL-M17W1」
写真1 本体正面はスピーカとインジケータのみで、すっきりとしたデザインになっている。液晶には艶のある保護パネルが貼り付けられ、高級感を演出するとともに傷つきにくいよう配慮されている。
Sharp Online on ASCII
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 ここ数年のブロードバンド・インターネット接続環境とPCの低価格化により、家庭内LANの普及が急速に進んで、PCの利用スタイルは「家族で1台を共有」から「1人1台」へと大きく変わりつつある。こうした家庭では、家族それぞれが自室のスペースを割いてPCを設置し、家具やほかの家電との置き場所争いに頭を悩ませているはずだ。しかし、そもそもPCはこの5〜6年で家庭に入り始めたばかりの新参者であり、和室洋室が入り乱れた典型的な日本の家屋には、定位置と呼べるほどの居場所がないと言ってもいい。

 一方、PC以上にスペースを要する存在でありながら、部屋の中でも絶好のポジションを獲得しているのがTVだろう。居間のどこに座っても目の届く位置、私室ならベッドや椅子に腰掛けた状態で最も見やすい場所にTVは鎮座している。部屋の中で好位置を獲得できるのは“TVは離れて見るもの”だからにほかならないが、ゲーム機やDVDプレーヤ、ビデオデッキなどをそばに置くための“ゆとり”が必要だからという理由もある。

 ということは、PCにTVと同等の機能が備わっていれば、部屋の中で好位置を獲得できる上に、TVを追い出して部屋を広くすることもできるわけだ。PCのモニタではTVとしては画面が小さいと思うかもしれないが、実際には私室に大型TVを置いているユーザーのほうが稀だろう。



高輝度高視野角のパネルに
高画質化回路を搭載

本体左側面
本体左側面。
本体右側面
本体右側面。
写真2、3 本体に向かって右側面にはPC用の入力端子と操作ボタンが並び、左側面には外部入力とアンテナ入力が用意されている。

 シャープから発売されるPC向け液晶モニタの新シリーズ“Crisia”は、ワイド17インチ「LL-M17W1」(8月11日発売)と15インチ「LL-M15X1」(9月29日発売)の2モデルで展開し、どちらもTVチューナを内蔵している。TVチューナを内蔵したPCは数え切れないほどあるが、TV並みの簡便な接続性を持った製品は数少ない。Crisiaのポイントは、まさにモニタ側でTV表示機能を持っているという点にこそある。

 テープに代わる録画装置としてDVDレコーダやHDDレコーダが注目を集めている昨今、家庭用ゲーム機やDVDプレーヤもつなぎたいとなると、TVの外部映像入力端子は最低でも2系統は必要だ。ところがTV表示機能を持つPCの場合、外部入力はあっても1系統だけで、しかも映像をキャプチャするためのもの。TVのリプレイスを目的としたものではないので、D端子や色差端子など画質重視のコンポーネント入力も装備していない。その点、ワイド17インチのLL-M17W1には2系統の外部入力(コンポジット入力端子)が用意され、そのほかにS-VIDEO(ビデオ入力1)とD1端子(ビデオ入力2)が装備されている。

OSDメニュー
写真4 輝度や色味を調整するメニューはOSD(オンスクリーンディスプレイ)で、アナログ接続ながら自動調整機能を使えば、たいていのPCでピッタリ調整される。

 さらにLL-M17W1は、外部入力だけでなくTV表示についても高画質化のための機能を盛り込んでいる。インターレースのNTSC放送を液晶モニタ上できれいに映し出すにはプログレッシブ化(ノンインターレース化、IP変換とも言う)処理が必要になるが、表示エンジンにIP変換時のコーミングノイズを低減する回路が内蔵されているため、エッジのジャギーを抑えて滑らかな映像が得られる。また、映像のアナログ伝送時に起こる波形歪みを補正して鮮明な画作りをする「CTI(Color Transient Improvement)画質補正機能」や、映像ソースからノイズを取り除いてザワつきを少なくする「DNR(Digital Noise Reduction)機能」も内蔵するなど、高画質のための機能が搭載されている。液晶パネル自体も、このサイズではトップクラスの600:1のハイコントラストで上下左右170度の広い視野角を持ち、ソースを選ばず鮮やかな映像を味わわせてくれる。

 あいにく15インチのLL-M15X1はこれらの高画質化回路を非搭載だが、輝度信号と色信号の混入によって虹色のようなノイズとして現れるクロスカラーを低減する「4ラインY/C分離機能」はどちらのモデルにも搭載されているので、基本的な出画能力は十分高い。



デスクトップにTVを表示する
ピクチャー・イン・ピクチャー

背面のキャリングハンドル
写真5 本体上部にはキャリングハンドルが用意され、気分次第で設置場所を変えることもできる。

 PC用モニタとしては、LL-M17W1が最大1280×768ドット、LL-M15X1が最大1024×768ドットの表示解像度で、最近の液晶モニタのトレンドでもある光沢のある保護パネルが貼り付けられている。デスクトップ表示とTV表示ではそれぞれで独立した明るさ/色補正が可能で、デジタルカメラやスキャナ、プリンタなどの入出力デバイス使用時に重宝する「sRGB」と「ICCプロファイル」の2種類のカラーマネジメントに対応する。

ACアダプタ&リモコン
写真5 電源は外付けACアダプタを使用。リモコンは本体と同色でまとめられている。「ピクチャー・イン・ピクチャー」や「静止」は重宝するだろう。

 特に便利なのはLL-M17W1のみが搭載している「ピクチャー・イン・ピクチャー(PIP)機能」で、デスクトップを表示しつつTVの画面を小さく映し出すことができる。Webを見ながら、あるいはゲームをしながらでもTV観賞が可能で、気になる番組やシーンが始まったらリモコンでTV全画面表示に切り替えればいい。PCとTVが別々に設置されている部屋では、TVに目を移すたびに首や体をひねらなければならないが、PIP機能がある本機ならそんなストレスとは無縁だ。しかも、この子画面はPCでの作業の邪魔にならないように位置を動かしたり、サイズを3段階(80×60/160×120/320×240ドット)に変えることもできる。

 もう1つユニークな機能として、LL-M17W1のリモコンの「静止」ボタンについても触れておきたい。TV観賞中にこのボタンを押すと、音声はリアルタイムで流れ続けるが、映像は押した瞬間のままで静止する。静止画をPCに取り込んだり、停止後の映像を蓄積して、後から再生して見直す機能はないが、このボタンを上手く使えば番組観覧やプレゼント懸賞への応募、料理番組のレシピなどを書き留める際に絶大な威力を発揮するだろう。


 市場が拡大し、ユーザーの嗜好が細分化されている現在、記録型DVDドライブとMPEG-2エンコーダ搭載によるオリジナルDVDの作成や静音化など、PC本体が単なるマシンスペックの競争から付加価値での勝負に場を移したように、PC用モニタにもプラスアルファが求められる時期に差し掛かりつつある。シャープのCrisiaシリーズは、そんな時代を先取りした液晶モニタのひとつだ。



LL-M17W1/LL-M15X1の主なスペック
製品名 LL-M17W1 LL-M15X1
解像度 ワイド17インチ(最大1280×768ドット/1619万色) 15インチ(最大1024×768ドット/1619万色)
コントラスト比 600:1 350:1
視野角 水平170度/垂直170度 水平160度/垂直135度
応答速度 25ms 25ms
チルト 上20度/下5度 上20度/下5度
高画質化回路 4ラインY/C分離、高画質IP変換、CTI画質補正、DNR 4ラインY/C分離
インターフェイス アナログRGB入力、ライン入力、ビデオ入力1(コンポジット、S-Video、ステレオ)、ビデオ入力2(コンポジット、D1、ステレオ)、アンテナ入力 アナログRGB入力、ライン入力、ビデオ入力(コンポジット、S-Video、ステレオ)、アンテナ入力
マウント VESA規格準拠フリーマウント対応(100mmピッチ) VESA規格準拠フリーマウント対応(75mmピッチ)
サイズ 432(W)×184(D)×373(H)mm 359(W)×184(D)×373(H)mm
重量 約5.9kg(本体)/約5kg(液晶モニタ部のみ) 約4.4kg(本体)/約3.4kg(液晶モニタ部のみ)

(松本 俊哉)




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