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2002年2月18日


無線LANの設定はムズかしい?
いいえ、簡単です!

 ここからは実際に無線LANをセットアップして使い始めるまでの手順を紹介したい。無線LANの設定は難しいという声をよく聞くが、順を追って設定していけば案外すんなり使い始められる。なお、下の設定の流れの具体例(設定画面)には、メルコの「WLI-PCM-L11GP」と「WLA-S11G」を利用している。一般的な無線LANアダプタ&アクセスポイントでも、手順は同様なので、コレを読みつつ実践すればすんなり無線LAN環境を手に入れられるはずだ。

無線LANアダプタ
設定の勘所

 最初にも書いたように、無線LANの設定は決して難しいモノではないが、有線LANにはない特有の設定項目がいくつかある。これらは複雑なものではないので、無線LANのセットアップを始める前にざっと覚えてしまおう。

 ケーブルという媒体によって通信先が特定できる有線LANとは異なり、電波を利用する無線LANは今どの相手と通信するべきかを特定するための何か(識別子)が必要になる。そこで利用されるのが「SSID」というものだ。アクセスポイントと無線LANアダプタで同じSSIDを指定して、初めて通信可能な状態となる。なおSSIDは大文字と小文字を区別するため、「Ascii」と「ASCII」と「ascii」ではそれぞれ異なるSSIDと解釈されてしまうので注意しよう。

 続いて重要なのが、チャンネルの設定である。IEEE802.11bでは周波数2.4GHz帯の無線を利用して通信を行うのだが、実際にはその周波数帯をいくつかのチャンネルに分割している。国内で販売されている機器の多くは14のチャンネルに分けており、ユーザーは1から14のいずれかのチャンネルを選択し、その番号を無線LANアダプタとアクセスポイントの双方に設定する。ただし、近接するチャンネル同士は信号の干渉が起こるので注意したい。例えば2つのアクセスポイントを同時に利用している環境で、一方は1チャンネル、もう一方は2チャンネルというように設定すると、利用する周波数があまりに近いために電波の干渉が起こり、通信速度が低く抑えられる場合がある。1/6/11/14など5チャンネル程度の間隔を置いて設定することで、干渉による速度低下は防げる。

 セキュリティ面で重要なのが「WEP」と呼ばれる暗号化設定である。無線によるデータ通信では、途中で傍受されると通信内容が漏洩してしまう可能性がある。WEPは無線で流すデータを暗号化しておくことで、通信の秘匿性を高めるテクノロジーだ。WEPによる暗号化は、64bitと128bitの2種類の鍵の長さが用意されており、数字が大きいほど解読される可能性は低くなる。暗号化はユーザーが指定したパスフレーズを基に行われ、64bitなら5文字以内、128bitでは13文字以内の半角英数字を指定する。

 SSIDとチャンネル番号、WEPの各設定をアクセスポイントとすべての無線LANアダプタで同一になるように設定して初めて、無線による通信が可能になる。これらは有線LANにはまったく登場しない用語なので最初は戸惑うかもしれないが、無線LANの設定では必須事項だ。必ず覚えておこう。

無線LANカードと
アクセスポイントのセットアップ

 PCカードタイプの無線LANアダプタのセットアップはごく簡単で、PCの電源を入れた状態で無線LANカードをPCカードスロットに挿入すると、「新しいハードウェアが見つかりました」と出て、デバイスドライバウィザードが表示される。あとはウィザードの表示に従い、製品に添付されているCD-ROM内のドライバを指定、セットアップすればいい。モノによっては、その後で専用ユーティリティをインストールする場合もある(図1)。ユーティリティソフトで設定するのは、チャンネル番号やSSID、WEPのパスフレーズなどだ。

図1 メルコのPCカードタイプ無線LANアダプタ「WLI-PCM-L11GP」の場合、Windows XPの「ワイヤレスネットワーク管理機能」は使用できないため、付属のユーティリティソフト「クライアントマネージャ」から手動設定でカードを設定(SSID)する必要がある。なお、クライアントマネージャを起動する前に、XPのワイヤレスネットワーク管理を使用しない設定に変更しておくこと。

図2 無線LANを内蔵する東芝のノートPC「DynaBook SSS4/275PNHW」などでは、SSIDやチャンネル番号、WEPのパスフレーズ(合言葉)などの設定を、Windows XP上で行う。自動的に利用できるアクセスポイントを探して接続するなど、便利な機能を豊富に揃えている。
 ちなみに、無線LANアダプタを内蔵し、無線LANを標準サポートするWindows XPプリインストールの「DynaBook SSS4/275PNHW」や「DynaBook V4 493PMHW」では、最初からタスクトレイに無線LANアイコンが表示されており、クリックすると設定ダイアログが表示される(図2)。

 無線LANアダプタがセットアップできたら、続けてアクセスポイントの設定に進む。まず必要になるのは、ネットワークにアクセスポイントを組み込むこと。アクセスポイントの中には、IPC5037Aのように単体のアクセスポイントとして動作する「ブリッジモード」のほか、ブロードバンドルータとして利用できる「ルーターモード」を持つものがあり、こうした製品はすでにあるブロードバンドルータにつなぐほか、自身をブロードバンドルータとして使うこともできる。ルータとして利用するには、ネットワークケーブルでモデムとアクセスポイント本体のネットワークコネクタを接続。単体のアクセスポイントとして利用する場合は、アクセスポイント本体のEthernetポートとブロードバンドルータのLAN側のポートを接続すればいい。

 アクセスポイントを設置し終わったら、次は細かな設定を行っていく。設定方法は製品によってさまざまだが、アクセスポイント設定用の専用ユーティリティを使うものと、Webブラウザ経由でアクセスするものに大別できるが、設定内容はさほど変わらない(図3、4)。Webブラウザからアクセスポイント本体のIPアドレスにアクセスすると設定画面が表示される。



図3 メルコのアクセスポイント「WLA-S11G」の設定ユーティリティ「クライアントマネージャ」。最初は何も表示されないので、虫眼鏡アイコンで接続しているアクセスポイントを探す。
図4 アクセスポイントを選択して、エアステーション設定を選択すると、自動的にWebブラウザが起動してアクセスポイントの設定画面が表示される。WLA-S11Gでは、「簡単設定」、「詳細設定」、そしてアクセスポイントの設定内容を確認する「機器診断」の3つのメニューが用意されている。

 ただ、その前にひとつ注意点がある。無線LANアダプタをインストールしたPC上でIPアドレスとサブネットマスクを変更しなければならないのだ。ここでは詳しい説明を避けるが、IPアドレスはネットワーク部とホスト部に分けられ、ネットワーク部が異なるPCとは直接通信することはできない。

 例えば、無線LANアダプタをインストールしたマシンのIPアドレスが「192.168.1.2」で、サブネットマスクが「255.255.255.0」となっている場合、工場出荷時のWLA-S11GのIPアドレスである「192.168.100.200」(サブネットマスクは255.255.255.0)をWebブラウザに入力しても設定画面は現れないのだ。そこで設定を行うマシンのIPアドレスを手動設定にして、IPアドレスを「192.168.100.201」に一時的に変更する。これでアクセスポイントとPCのIPアドレス内のネットワーク部が同一になり、直接通信することが可能になる。


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