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全24製品完全ベンチマークテスト 現行ルータの実効通信速度を完全検証
全24製品完全ベンチマークテスト

アスキー PC Explorerアスキー PC Explorer 2003年3月号
2003年8月1日


90Mbps、70Mbps、50MbpsとメーカーのWebサイトに行くと景気のいい数字が並ぶルータのスループット(実効通信速度)性能。でも、実際には条件の違いもあって、正しい比較になりにくい部分が多々ある。そこで、このページでは24製品ものルータのスループット性能をまとめて測定した。

やっぱり気になる
スループット

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 ルータの評価ポイントは通信速度に限らず、セキュリティ関連機能や安定性など、複数の要素にまたがる。しかし、多くのPCユーザーが、どうせ買うならより高速でより高性能なものと考えるのも確かだ。ここでは今回メーカーから借用できた24製品のルータについてそのスループット(実効通信速度)を編集部で測定した。回線の違いや業者によって異なる設定などにより、必ずしもユーザーの環境と一致するとは限らないが、ひとつの参考になるはずだ。

 さて、スループットというと、メーカー側でもパッケージやWebサイトに数字を掲載し、製品の宣伝に用いている。しかし、これらの数字には「SmartBitsによる測定」とか「FTPによる実測値」といった注釈が付けられている。このうちSmartBitsとはネットワーク機器のパフォーマンスを測定する専用の機械で、一定サイズのパケットを送受信しつづけ、その速度を計測するというものである。もちろん、これもひとつの目安にはなるが、現実の環境とは少々異なる部分がある。



●“SmartBits”測定値には注意
ネットワークのパフォーマンスを測定する専用機であるSmartBitsでのスループットは実際にユーザーが利用する場合の速度との関連性が低いことがあるので注意したい。

スループット表記
SmartBitsでのスループットは速度との関連性が低いことがある。



PC2台を
ルータを挟んで接続

 そこで今回のテストでは実際に2台の自作PCを組み立て、ルータのWAN側ポートに繋いだPCをFTPサーバとし、WAN→LAN間で100MBのファイルを転送するのにかかった時間の平均スループットを測定した(グラフ1)。また、HDDの速度による影響を防ぐため、両マシンにメインメモリを用いたRAMディスクを用意し、データのやりとりにはこの部分を用いた。なお、ルータの各種設定はデフォルト状態。ただし、パケットフィルタリングの機能だけはオンにして、ポート137-139を遮断するような設定でなるべく統一を図れるようにした。

ftpによるスループット結果 お買い得モデル
ftpによるスループットテスト。お買い得モデル5製品の結果。
ftpによるスループット結果 高性能高機能モデル
ftpによるスループットテスト。高性能高機能モデル10製品の結果。
ftpによるスループット結果 無線LAN機能付きモデル
ftpによるスループットテスト。無線LAN機能付き9製品の結果。

 では、結果を見ていこう。グラフ1の「公称」という数字はメーカーが発表しているスループットのうち、NAPT機能がオンでFTPによる転送速度を測定したものがある場合に掲載した。テスト結果を見ると90Mbpsオーバーの高速なルータが多数存在する。これはクロスケーブルで実験用の2台のPCを直結した場合とほぼ同じ。もはやスループット競争のゴールに達した製品といえる。そのほか、FTTH対応を謳う高速タイプのルータは大半が50Mbpsを突破。100MbpsのFTTHユーザーにとっては、このあたりが大体の目安になるだろう。また、ADSLユーザーなら8Mbpsもあれば十分なはずだ。この数値はさすがに大半のルータがクリアしている。

●今回のベンチマークテスト環境はこちら!
サーバ側PCクライアント側PC
CPUPentium 4-2.53GHzPentium 4-2.4BGHz
マザーボードD850EMVRL(i850E)GA-8PE667 Ultra2(i845PE)
メモリ512MB(PC1066 RIMM)512MB(PC2700 DDR DIMM)
LANカードIntel PRO/1000 MT Desktop Adapterオンボード(Intel 82540OEM)
OSWindows 2000 Professional+SP3/IIS5.0Windows 2000 Professional+SP3



ApacheBenchでHTTPの
パフォーマンスを計測

 グラフ2はHTTPを用いるApacheBenchというツールで、同時に10のコネクションを張り、20KBのHTMLファイルを10秒間ひたすらダウンロードするというもの(KeepAliveオプションはオン)。HTTPはFTPよりもオーバーヘッドが大きいぶん、全体に数字は下がっているが、その下がり具合にも違いがある。

ApacheBenchによるスループット結果 お買い得モデル
ApacheBenchによるスループットテスト。お買い得モデル5製品の結果。
ApacheBenchによるスループット結果 高性能高機能モデル
ApacheBenchによるスループットテスト。高性能高機能モデル10製品の結果。
ApacheBenchによるスループット結果 無線LAN機能付きモデル
ApacheBenchによるスループットテスト。無線LAN機能付き9製品の結果。


PPPoEを用いて
フレッツ・スクウェアでの実効速度を計測

 最後にグラフ3は編集部に敷設したBフレッツ回線を用い、PPPoEでフレッツユーザー向けに用意されている情報サイト「フレッツ・スクウェア」にアクセスし、そこの速度測定機能を利用したものだ。フレッツ・スクウェアへのアクセスには地域IP網を経由するため、若干の数値のブレが考えられる。そのため、これは参考としてみてほしい。グラフ2同様、それぞれにグラフ1から数値は低下している。以前、数十Mbpsといった高スループットを謳う製品でありながら、PPPoE利用時は10Mbps程度まで極端に性能が落ちてしまうといった類の製品の存在も聞かれたが、今回のテストではそのような製品は含まれていなかった。

PPPoEを用いた実効スループットの参考値 お買い得モデル
ApacheBenchによるスループットテスト。お買い得モデル5製品の結果。
PPPoEを用いた実効スループットの参考値 高性能高機能モデル
ApacheBenchによるスループットテスト。高性能高機能モデル10製品の結果。
PPPoEを用いた実効スループットの参考値 無線LAN機能付きモデル
ApacheBenchによるスループットテスト。無線LAN機能付き9製品の結果。
●PPPoEで実スループットは低下
Windows 2000にフレッツ接続ツールの最新版を用いたときの速度が76Mbps強。ちなみに、XP標準のPPPoEクライアントは性能が低く、これを用いた際は50Mbps前後になってしまった。つまり、高速ルータを間に挟んだほうが速くなるのだ。
PPPoE経由の実スループットを計測
PPPoE経由の実スループットを計測。ただし、他サーバを経由するため、時間帯などトラフィックの変化によって数値は変わってくるので、ブロードバンドルータの厳密な性能比較は難しい。グラフ3の結果も参考値として見てほしい。

(沢渡 円)




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