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【絵でわかるキーワード】無線タグ(むせんたぐ) 将来はバラ色の無線タグ、でもまだ問題点も
【絵でわかるキーワード】無線タグ(むせんたぐ)

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2003年9月8日


関連キーワード
RFID、バーコード、無線通信

将来はバラ色の無線タグ、でもまだ問題点も

無線タグの仕組み
●【無線タグの仕組み】 無線通信可能な超小型ID識別用半導体チップ。RFIDとも呼ぶ。

 無線タグとは無線でデータのやり取りができる半導体チップを使った「電子荷札」のこと。仕組み的には非接触のICカードと同じで、ICチップとアンテナをペアにした無線タグを読み取り機(リーダー)に近づけると、リーダーからの電波によって無線タグ側に起電力が発生(電磁誘導の原理)、この電力によって回路が働き、リーダー側と制御データを交換、その後であらかじめ記憶してあるデータ(ID)をリーダーに送信する仕組みだ。無線タグ側には電源が不要なので半永久的に使えるし、ごく小さいチップと薄くコンパクトなアンテナも開発されているので紙や布に入れ込むこともできる。

 有名なのは日立の「ミューチップ」。現行は0.4mm角のチップだが、最近0.3mm角の試作品が完成している。ミューチップはアンテナが外付けだが、日立マクセルの「コイルオンチップ」は、2.5mm角のチップ上にアンテナも作り込んだもの。中央にコントローラとメモリ回路があり、その周辺をコイル状のアンテナが囲んでいる。コイル幅は14ミクロンという微少加工製品だ。

日立の「ミューチップ」
日立の「ミューチップ」。

 タグとしての使われ方でよく比較されるのはバーコードだが、データ量はバーコード(2次元バーコードも含む)の最大数KBに比べ数十KBバイト程度も可能(データ量を小さくすればサイズも小さくできる)、汚れや印刷の精度に左右されないし、リーダーで順次読んでいくバーコードに比べ、無線タグは同時に大量にアクセスできるメリットがある。印刷すればいいバーコードとは違い、偽造も難しくセキュリティも高い。もっともコストは現在100〜200円と印刷するだけのバーコードに比べ圧倒的に高く、普及に向けての大きな課題と言われている。

 もうひとつのネックは標準規格が存在しないこと。データフォーマット、アクセス手順、使用電波帯域などメーカーごとにまちまちで、現時点では米国主導の「オートIDセンター」と日本発の「ユビキタスIDセンター」という2つの規格団体がそれぞれに活動中だ。先行した前者は96ビットのIDを持たせXMLをベースにした記述言語と組み合わせてネットとの親和性を狙っているのが特徴。すでに導入例もある。後者はこの1月に立ち上がったばかり。128ビットのIDを振って管理する計画だ。128ビットと言えば無限大に近い空間であり、分子レベルまでカウントできるサイズ。これにTRONチップを組み合わせ、読み出しだけでなく書き込みができ、演算もできるインテリジェンスな無線タグの開発も狙っている(同センターはTRONの業界団体T-Engineフォーラム内に置かれている)。


 応用としては、電車・高速道路・駐車場の料金回収システム、流通や図書館などでのアイテム管理、電子マネーカードなど多岐に渡る。回転寿司でお皿に無線タグを埋め込み会計するシステムなども登場している。大きな可能性を秘めた技術には間違いないが、まずはコストだろう。安くなれば月刊アスキーのような雑誌にも入り、流通時や販売時の管理に使われるようになるだろう。

(浅野 純也)



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