2002年1月10日
ペイントツールの代名詞とも言える「Painter」がおよそ2年ぶりにバージョンアップ、Corelの新ブランド「procreate」から登場した。正式名称は「procreate Painter 7 日本語版」。ブラシの拡張をはじめ、数多くのポイントが強化されている。
機能強化に併せて
インターフェイスに一部変更あり
「procreate Painter 7 日本語版」(以下、Painter 7)はおよそ2年ぶりのメジャーバージョンアップということもあり、ユーザーインターフェイスの改良からブラシツールの拡張による表現力の向上、さらにはAdobe Photoshopとの連携強化など、多くの部分で機能強化がなされている。中でも注目のポイントは、「水彩機能の拡張」「リキッドブラシの追加」「メディアレイヤーのサポート」「テキスト機能の強化」だ。
水彩機能では、「絵の具の滴り」や「色のにじみ」「複数の色の混濁」といった要素に対応し、よりリアルな表現を可能にしている。滴る方向や粘性などのパラメータも調整でき、本物の水彩(を忠実にシミュレートする)ツールを欲しているユーザーにとっては、非常にうれしい拡張と言えよう。
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新しい水彩ツールで色を重ねてみたサンプル。このサンプルでは絵の具の乾燥度を低く(乾燥しにくく)しているため、あとから着色したストロークが事前に着色した部分を押しのけている。 |
リキッドブラシは水彩にやや似ているが、ペンキやインクの特性をリアルに表現するために追加された新しいブラシツールだ。具体的にはインクの“かすれ”を表現できるツールで、ブラシの種類としてはカリグラフィ、毛筆、エアブラシなどが用意され、インパクトのあるストロークの描画などに重宝する。
メディアレイヤーとは、(Painter 7では)水彩ブラシとリキッドブラシそれぞれに対応する専用レイヤーのことで、これらのブラシ機能によるストロークを管理、保存するものだ。一般のオブジェクトを管理するレイヤーと同様に、1つのイラストに複数(無制限)のレイヤーを配置できる(実際はメモリ容量に依存する)。従来はキャンバスに対して水彩用レイヤーが1枚しか設定できなかったため、書き直したり後から書き加える場合も慎重を期す必要があったのだが、Painter 7からはこうした“細かいやり繰り”から開放されて、イラストの作成に専念できる。これはPainterユーザーにとって、大変大きな進歩と言える。
なお、前述した水彩機能の拡張と水彩レイヤーのサポートにより、水彩機能のユーザーインターフェイスは従来のバージョンから変更されているので注意が必要だ。新機能に直接関係する部分はもちろん、水彩ブラシで描いたストロークを乾燥させるコマンドをはじめとして、細かい部分がかなり変わっている。Painterを6以前から使い込んで操作に慣れている人ほど、こうしたインターフェイスの違いに戸惑いがちなのでご注意いただきたい。
最後のテキスト機能の強化は、従来のテキストツールとダイナミックテキストの2つのツールを1つにまとめたもの。ダイナミックテキストとは、テキストに影付けやワープ効果を付加する機能で、これらが統合されたことにより、テキストがより扱いやすくなった。とはいえ、テキストの大きさや色を1文字単位で変更することはできず(テキストレイヤー単位で設定する)、まだ使い勝手の面で改良を加える余地はあるように感じた。
Painter 7では、このほかにも1%単位でイメージを拡大/縮小できる「ズームスライダー」や、不必要なパレットを非表示にできるUIカスタマイズ機能、ICCプロファイルによりモニタやプリンタ、イメージスキャナの間でカラーマッチングを行える色管理機能など、多くの新機能を搭載している。
価格は従来バージョンと同じ6万8000円。アップグレード版の価格は、Painter 4以降の登録ユーザーは2万6000円、Painter 3以前/Painter Classicの登録ユーザーなら4万8000円となっている。Painter 7では、表現力の強化とメディアレイヤーによる使い勝手の向上を併せて行ったため、新規ユーザーはもちろん、従来バージョンを持つユーザーにとっても魅力あるものとなっている。PCのモニタをキャンバスにイラストを描いてみたいすべての人に、ぜひともオススメしたいソフトだ。
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Painter 7を使って描いてみたサンプル。鉛筆ツールで輪郭をさらっと書き、そのあと水彩ブラシによりこちょこちょ着色したもの。 |
| procreate Painter 7 日本語版の主なスペック |
| 製品名 |
procreate Painter 7 日本語版
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| 対応OS |
Windows 98/Me/NT4.0+SP6以降/2000/XP
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(伊藤 裕也)
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