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いかがわしいデザイナーに騙されるかのようにビジネスグラフィックスをやってみる気になった読者に、もっと踏み込んだお話をしたいと思う。まずは、ビジネスグラフィックスにとって最適なツールとは何かというお話。本誌はパソコン総合誌だから、ここで紹介するのはもちろんパソコン用グラフィックスソフトだ。グラフィックスソフトには、さまざまなジャンルがあるが、目的別に紹介すると、写真を処理するならフォトレタッチソフト、そしてイラストを描いたり、そのイラストや写真、そして文章をレイアウトするならドローソフトを使うとよい。この連載では、主にドローソフトを中心にして、ビジネスグラフィックスの作り方を紹介していくが、次回以降、写真を使ったビジネスグラフィックスも紹介する予定だ。 では、フォトレタッチソフトとドローソフトの代表的ソフトにはどんなものがあるだろう。まず、フォトレタッチソフトでは、アドビシステムズの「Photoshop」。プロのフォトグラファーやデザイナー御用達のアプリケーションソフトで、一般の人気も非常に高い。2001年に発売された「Photoshop Elements」は、Photoshopのエントリーバージョン(編集部注:現在はPhotoshop Elements 2.0が発売中)。価格も手ごろで初めてPhotoshopを使うユーザーは、こちらから購入するとよいだろう。操作に慣れ、もっと高度な画像処理がしたくなったら、Elementsユーザー向け優待価格でPhotoshopにアップグレードできる。Photoshopを使うと、写真の修正や、合成、ロゴの作成など、さまざまな画像処理ができる。ペイント機能もあるPhotoshopを使ってイラストを描く人もいるが、自由度が高く見た目に美しいイラストが描けるぶん、使い手に高い技術力が要求される。
Illustratorは
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画面4 Illustratorというときっちりとした線を描くイメージがあるが、こんな地図も簡単に描ける。道路の線が筆で描いたように見えるが、これは普通に描いた線を、Illustratorの「アートブラシ」機能を使って装飾したもの。 |
次にドローソフトの代表格といえば、同じアドビシステムズのIllustrator(画面1)が有名だ。ドローソフトとは、ベクタ(ベクトル)データで図形を描画するソフトのことだ。ドローソフトでいうベクタデータとは、点と点とを結ぶ線の長さと方向、座標のほかに、線分の太さ、色などの属性情報を持たせたデータのことをいう。これに対して、Photoshopのようなペイントソフトで描画するデータをラスタデータと呼んで区別する。ラスタデータは色情報を持った点(ドット)の集まりで、写真などの画像を表現するのに向いたデータ形式だが、画像を拡大縮小すると画質が変化してしまう。その点ベクタデータは、画像情報が点の座標と線の長さや方向といった数値情報で表現されるため、正確な図形が描ける上、図形を拡大縮小しても画質は変化しない。また、ファイルサイズもラスタデータに比べて非常に小さくできるメリットもある。ただし、写真のような微妙な色の変化がある画像を表現するには向いていない。
以上のことから、イラストを描くのであればドローソフトのほうが優れているといえる。特に一度描いたイラストを拡大縮小して再利用することが多いビジネスグラフィックスにおいては、ドローソフトのメリットを最大限に利用できる。画面2はIllustratorを使って描いたある製品のテクニカルイラストだ。写真のように見えるかもしれないが、基本的には線だけで描かれているのである。輪郭を描いて、内部をグラデーションで塗りつぶすことで、こうしたイラストが描ける。塗りつぶしを解除すれば、マニュアルなどでよく使われるラインアート(線画)になる。
画面5 Illustratorはレイアウトソフトとしての機能も充実している。文字組みはもちろん、イラストや写真などを効果的に配置して、美しいページデザインができるのだ。 |
Illustratorは、線によって絵を描くソフトなので、地図のようなイラストは得意中の得意といってもいいだろう。画面3はとある寿司屋の地図なのだが、線で描いた道路が魚の骨のように見えてきたので、背景に魚の輪郭を加えてみた。それじゃってことで、架空の焼き鳥屋の地図を描くとすると……画面4のような感じだろうか。この地図の線はまるでペイントソフトのブラシで描いたように見えるが、Illustratorでも簡単にこうした線が描けるのだ。
また、IllustratorはPhotoshopに比べてテキスト編集機能が充実しているので、ワープロ代わりにもなる。もちろん、レイアウトソフトとしても優秀なので、画面5のような会社案内など、画像と文章が混在するビジネスグラフィックスを作る場合に、Illustratorは最適だといえる。それでは、次ページでIllustratorの主要機能を具体的に紹介しよう。
| 仕事に役立つグラフィックス用語 ─その1─
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