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徹底解析 厳選定番英日/日英翻訳ソフト10本+α これを使って世界中を飛びまわれ!
徹底解析 厳選定番英日/日英翻訳ソフト10本+α

2001年1月12日

インターネットの爆発的な普及に伴って、英日/日英翻訳ソフトのタイトルもぐんと揃ってきた。特に1万円程度までの入門者向けタイトルがショップを飾り、どれを選んだらいいのか、悩んでいる姿もよく見かける。そこでここでは、各翻訳ソフトを実際にテストし、機能や使い勝手を比較してみた。あなたのインターネットライフをより充実させるベストパートナーを見つけ出してほしい。

 インターネットに接続すれば世界中の情報をタイムリーに知ることができる。これはインターネットの便利な特徴のひとつである。しかし、日本のインターネットユーザーでこの「世界中の」という恩恵に浴している人はどれくらいいるのだろうか? 大半の日本人は日本語で書かれた日本人によるWebサイトを見るためだけにインターネットを使っていることが多いのではないだろうか。もちろん日本語Webサイトも内容は充実しているし、そこで幅広い情報を得ることもできよう。
 でも、やっぱり海外旅行や出張先の現地情報は当地のWebサイトのほうがより詳しいし、外国製の品物をWeb通販で買うのでも国内よりもっと安くなるかもしれない。あるいは他国のオークションに参加してみればもっとおもしろいものや自分の欲しかったものが出品されているかもしれない。はたまた、メジャーリーガーとなったイチローの情報もアメリカのスポーツサイトならひいき目なしに伝えてくれるだろう。こういった世界中の情報を瞬時に自宅や会社にいながらにして知ることができるのが、インターネットの本当の力ではないだろうか?

 なによりもインターネットの世界においては日本語は単なる地方の方言(極端に言えば)に過ぎないということを忘れてはならない。
 とはいっても大多数の日本人にとっては、そんなインターネットの広い世界の前に立ちはだかる壁がある。言葉の壁だ。インターネットの標準言語は事実上英語であるが、その英語の壁は日本人にはなかなか越えられない障害となって立ちはだかっているのだ

翻訳ソフトで言葉の壁を乗り越えろ!

 そんな英語の苦手な大多数の日本人におすすめなのが今回紹介する翻訳ソフトだ。インターネットが普及する以前には一般の消費者にはあまり縁のないジャンルのソフトであったが、現在ではメーカー製パソコンにプリインストールされることも多くなっており、インターネット時代の必需品となってきている。
 まだ完全な翻訳を期待することはできないが、インターネットが立ち上がり始めた5年ぐらい前に比べると格段の進歩を遂げているし、現在もなお進化し続けている分野のソフトである。これらを使えば言葉の壁がなくなるとまでは言わないが言葉の壁を乗り越えるための道具としてみなさんのお役に立ってくれることであろう。
 また、翻訳ソフトといってもWebページ全体を翻訳するだけでなく、ある程度の英語力を持っているユーザー向けに、単語だけさっと翻訳してくれるなどいろいろな機能が付加されたソフトが増えてきている。

 今回は、主にインターネットとの連携をメインにした個人向けの翻訳ソフトを取り上げてみた。価格帯は売れ筋であり、最も商品が充実している1万円近辺から選択している。翻訳ソフトを使えばあなたのインターネットの世界はさらに広がり、より豊かなものにしてくれるに違いない。さあ、翻訳ソフトを使って世界中を飛びまわってみよう!

Windows版
Macintosh版

翻訳ソフト一覧

Windows版




ソフト名:ポケットトランサー Ver.2.0 for Windows 翻訳ピカイチ バイリンガル プラス辞書 価格:9800円 問い合わせ先:(株)アスキー TEL:03-5351-8652



ソフト名:訳せ!!ゴマ バイリンガル Ver.6 価格:9800円 問い合わせ先:エー・アイ・ソフト(株) TEL:03-3376-7122



ソフト名:PowerE/J 翻訳プラス辞書これ一本!バイリンガル Ver.5.5 ボーナスパック 価格:9800円 問い合わせ先:シャープ(株) TEL:043-299-8021/06-6794-8021



ソフト名:本格翻訳 価格:9800円 問い合わせ先:(株)ソースネクスト TEL:03-5436-7850



ソフト名:おまかせ翻訳 V1.0 価格:9800円 問い合わせ先:(株)東芝 TEL:0120-1048-37/03-5465-7290



ソフト名:インターネット翻訳の王様 POWER+王様の辞書 Ver.3.5 価格:9800円 問い合わせ先:日本アイ・ビー・エム(株) TEL:0120-04-1992/044-200-8620



ソフト名:翻訳ブラザーズ 価格:6800円 問い合わせ先:ブラザー販売(株) TEL:052-824-3420



ソフト名:コリャ英和!一発翻訳バイリンガルVer.2.0+OCRソフト 価格:1万4800円 問い合わせ先:ロゴヴィスタ(株) TEL:03-5690-9167

Macintosh版




ソフト名:ポケットトランサー Ver.2.0 for Macintosh 翻訳ピカイチ バイリンガル 価格:8800円 問い合わせ先:(株)アスキー TEL:03-5351-8652



ソフト名:ロゴヴィスタ インターネット翻訳バイリンガル辞典付 価格:9800円 問い合わせ先:ロゴヴィスタ(株) TEL:03-5690-9167



翻訳ソフト実力診断

 ここでは、各翻訳ソフトの実力をならべく客観的に測るため、さまざまな翻訳に関するテストを試みた。翻訳テストはすべてインストール後のデフォルト設定(※1)のままで行った。

※1 デフォルト設定

  • PowerE/Jは5.51のパッチデータを使用
  • 翻訳ピカイチバイリンガル+辞書は専門辞書を選択していない状態

テスト環境
Windows版

  • CPU Celeron-366MHz
  • メモリ 96MB
  • OS Windows 98 Second Edition

Macintosh版

  • CPU PowerPC 705-350MHz
  • メモリ 64MB
  • OS Mac OS 9.0

英日翻訳テスト

速度比較テストの内容と結果

  • 単語数は3990個、文字数ではスペースを含めずに20099(スペースを含めると24075)の英文をサンプルとして使用。
  • 各ソフトで3回ずつ、英文を翻訳させてそれにかかる時間の平均値を記録した。

OS 翻訳ソフト 翻訳精度 翻訳タイム
Win 翻訳ピカイチ for Win 55秒
訳せゴマ 1分45秒
おまかせ翻訳 1分09秒
本格翻訳 2分07秒
コリャ英和 正確 13分52秒
標準 7分11秒
速い 5分21秒
翻訳の王様 正確 1分08秒
標準 1分02秒
速い 4秒
PowerE/J 1分55秒
翻訳ブラザーズ 15分53秒
Mac 翻訳ピカイチ for Mac 48秒
インターネット翻訳 正確 4分4秒
標準 2分18秒
速い 45秒

 結果は翻訳ピカイチバイリンガルの速さが光る。Win版、Mac版ともに唯一1分を切る成績を残し、デフォルト状態では1位を記録した。謳い文句にもあるように、速度に関しては翻訳ピカイチは強かった。
 それに続くのが1分02秒の翻訳の王様だ。翻訳の王様は速度と精度のバランスを5段階に調整できる。実際、計測した最も速い状態では4秒という信じられないような結果も出たが、これは例えば「I believe him.」を「私信じます彼。」のように、前から順に単語単位で訳しただけであり、実用的とは言いがたい。ただ文章中の単語の意味さえわかればいいという場面もあるので、ユーザーのスキル(文法解釈など)によっては、便利に使えるかもしれない。
 3位のおまかせ翻訳は1分09秒。4位以下とはタイム差が開いているので、翻訳ピカイチ、翻訳の王様、おまかせ翻訳の3本がWindows版では英日翻訳スピード3強といえよう。
 Mac版でもデフォルト設定では翻訳ピカイチが速さを見せるが、インターネット翻訳も最速設定にすると翻訳ピカイチを上回る45秒を記録している。インターネット翻訳の精度と速度は1〜100の間(標準では50)で設定でき、好みのバランスに調節できるのは翻訳ピカイチにない便利な機能だ。

翻訳精度の比較と結果

 次に、英日翻訳の翻訳結果を文章の意味で比較した。題材は先のアメリカ大統領選に関するブッシュ対ゴアの最高裁での判断の中の一文を選んだ。

翻訳例 裁判所はすべての手作業による数え直しを直ちに行うよう命じた。
OS 翻訳ソフト 翻訳精度 The court ordered all manual recounts to begin at once.
Win 翻訳ピカイチ for Win 法廷は、マニュアルが語る全てにすぐに開始するよう命令した。
訳せゴマ 法廷は、すぐに開始するために、すべてのマニュアルが物語るように命じました。
おまかせ翻訳 法廷は、直ちに始まることをマニュアル数え直しにすべて命じました。
本格翻訳 法廷は、すぐに開始するために、すべてのマニュアルが物語るように命じました。
コリャ英和 正確 法廷はすぐに始まるためにすべての手動の数え直しを命令した。
標準 法廷はすぐに始まるためにすべての手動の数え直しを命令した。
速い 法廷はすべてを注文したすぐに始めるべき手動の数え直し。
翻訳の王様 正確 公判は、すべてのマニュアルが直ちに始めることを詳しく話すことを命令しました。
標準 公判は、すべてのマニュアルが直ちに始めることを詳しく話すことを命令しました。
速い その公判注文しますすべてのマニュアル数え直しへの始まります直ちに。
PowerE/J 法廷は、ただちに始まるために、マニュアルが詳説する全てを命令した。
翻訳ブラザーズ 一度から始まるために、【法廷】the order【全く】recount。
Mac 翻訳ピカイチ for Mac 法廷は、マニュアルが語る全てにすぐに開始するよう命令した。
インターネット翻訳 正確 法廷はすぐに始まるためにすべての手動の数え直しを命令した。
標準 法廷はすぐに始まるためにすべての手動の数え直しを命令した。
速い ‖法廷はすべてを注文した‖すぐに始めるべき手動の数え直し‖。

 まず、翻訳レベルが設定できる3本のソフトでは、精度最高と標準では訳がほとんど変わらない(今回のテストでは同一)だが、精度最低(速度最高)となると微妙に異なってくるのがわかる。どうやら標準レベルでも平易な英文であれば、精度はそれほど落ちないようだ。
 次にサンプル1の結果を見てすぐわかるのは、翻訳ピカイチとロゴヴィスタ(コリャ英和とインターネット翻訳)ではWin版、Mac版で同じ訳が出ていること。翻訳エンジンや辞書に関して、MacとWinでの違いはないようだ。
 さらに具体的なソフトを見比べてみると、翻訳ブラザーズを除くすべてのソフトが主語に「法廷は」「公判は」を持ってくるとともに、述語に「命令した」という旨の訳を持ってきており、うまく捉えられている。ただ、手作業とすべきところを「マニュアル」とし、数え直しを「物語る」と訳してしまっているソフトが多い。その中でコリャ英和は、厳密には違うがmanualを「手動」とし、recountsを「数え直し」とは見事に正解を出している。それだけに最後の部分を「すぐに始まるために」としてしまったのは残念だ。ここをほぼ理想的な「すぐに開始するよう」と訳しているのは翻訳ピカイチだ。一方、翻訳ブラザーズが辞書に見つからなかった英単語(英文)を残してしまっている。それほど難しい単語ではないと思えるのだが。
 Mac版については、翻訳ピカイチが「すぐに開始するよう命令した」と訳したのに対し、インターネット翻訳は「すぐに始まるために〜命令した」としてしまいピカイチが一本取ったが、「マニュアルが語る全てに」と勇んでしまい、インターネット翻訳の「手動の数え直しを」に一本取り返され、今回の勝負は両者引き分けといったところか。



日英翻訳テスト

翻訳速度テストの内容と結果

  • 単語数4024個、文字数はスペースを含めない場合4439個(スペースを含めると4509個)の日本文をテストに使用。
  • この日本文を3回ずつ英語に各ソフトで翻訳させて、それぞれにかかった時間の平均値をとった。

OS 翻訳ソフト 翻訳精度 翻訳タイム
Win 翻訳ピカイチ for Win 1分02秒
訳せゴマ 44秒
おまかせ翻訳 55秒
本格翻訳 1分16秒
コリャ英和 正確 4分29秒
標準 4分26秒
速い 4分17秒
翻訳の王様 2分04秒
PowerE/J 1分47秒
翻訳ブラザーズ 2分20秒
Mac 翻訳ピカイチ for Mac 1分06秒
インターネット翻訳 2分04秒

 日英翻訳のスピードでは、訳せゴマが44秒という記録でトップの座についた。訳せゴマの日英翻訳の高速アルゴリズムは、構文解析をしながら翻訳していることなどが功を奏したのだろう。訳せゴマに続くのは、おまかせ翻訳の55秒という記録だ。おまかせ翻訳は英日翻訳速度でも3位の好成績をおさめており、英日と日英が1位と3位の翻訳ピカイチとともに両部門で3位以内入賞を飾った。
 翻訳ブラザーズ、翻訳の王様、PowerE/J、コリャ英和、インターネット翻訳の日英翻訳エンジンは、いずれもブラザー製の翻訳エンジンを使用している。そのためコリャ英和以外の4タイトルはいずれも2分程度でほぼ同成績となっている。ただ、その中でもPowerE/Jだけが2分を切っており、翻訳エンジンに英文を入力する前に前処理を施して翻訳エンジンに翻訳しやすくさせるというプロセスが効を奏したようだ。
 Macについては翻訳ピカイチがWin版とほぼ同程度の成績を納めている。Mac版の翻訳ピカイチはWin/Macの両部門でインターネット翻訳を上まわった。

日英翻訳精度の比較と結果

 ここでは英日翻訳テストで使用した一文を英訳して、どれだけ原文に近いかを比較してみる。

翻訳例 The court ordered all manual recounts to begin at once.
OS 翻訳ソフト 翻訳精度 裁判所はすべての手作業による数え直しを直ちに行うよう命じた。
Win 翻訳ピカイチ for Win By manual labor all a court of law || commanded you counted it, and to do rectification promptly.
訳せゴマ A/the court of justice counts and depends on all the hand work again and ordered to do right away.
おまかせ翻訳 The court was ordered so that it might performe recounting by all handmade business immediately.
本格翻訳 The court gave an order to heal at once in the counting with all hand work.
コリャ英和 正確 It was counted by all the manual operation, and a court ordered that correct was done at once.
標準 It was counted by all the manual operation, and a court ordered that correction was done at once.
速い It was counted by all the manual operation, and a court ordered that correction was done at once.
翻訳の王様 It was counted by all the manual operation, and a court demanded to do correction at once.
PowerE/J It was counted by all the manual operation, and a court ordered that correction was done at once.
翻訳ブラザーズ It was counted by all the manual operation, and a court ordered that correction was done at once.
Mac 翻訳ピカイチ for Mac By manual labor all a court of law || commanded you counted it, and to do rectification promptly.
インターネット翻訳 It was counted by all the manual operation, and a court demanded to do correction at once.

 まず全体を見て「It was〜」で始まる訳文が多いのが目につく。日英翻訳の速度テストの解説でも述べたが、コリャ英和、翻訳の王様、PowerE/J、翻訳ブラザーズ、インターネット翻訳の5本は同じ翻訳エンジンのため、似通った結果が出たのだろう。また、翻訳ピカイチは日英の翻訳でもWin/Mac版が同じ訳となっている。日英で翻訳精度を調節できるのはコリャ英和だけだが、今回のテストでは精度設定の変更による翻訳結果の違いは確認できなかった。訳の結果については単に日本語の並びに英単語を置いていったような文が多く、その結果、訳が複雑になってしまっているものが多い。いずれも理想的な英文にはなっていないが、名詞に「The court」を、動詞部分に「gave an order」を持ってきて、シンプルにまとめた本格翻訳の結果が一番わかりやすい。



 今回は主に売れ筋(1万円前後)の翻訳ソフトを集めてレビューを行った。確かに機能は英日/日英と揃っているが、一般ユーザーが最も望むであろうインターネットの翻訳という目的に絞ると、“下り”の速度が重視される。つまり、海外の情報をいち早く得るということであり、主役は英日翻訳機能だろう。上り、つまり日英翻訳機能による海外向けの情報発信がさほど重要視されないのは仕方のないことだ(ビジネス用の高級翻訳ソフトではまた異なるが)。翻訳ソフトの最も重要な要素は、正確な翻訳である。そのあとに機能や翻訳速度、使いやすさなどが続いていく。したがって、ここでは英日翻訳に優れた翻訳ソフトを推薦しておく。個別レビューのために試用し、かつ翻訳テストを踏まえた編集部お勧めの1本はずばりコレだ。

編集部オススメのこの1本!

 各ソフトの個別レビューと翻訳テストを元に、英日翻訳精度の高さに重点を置いて検討した結果、編集部オススメの1本はWindows版では「コリャ英和!一発翻訳バイリンガルVer.2.0+OCRソフト」、Macintosh版では「ポケットトランサー Ver.2.0 for Macintosh 翻訳ピカイチ バイリンガル」としたい。
 激戦区のWindows版翻訳ソフトの中で、コリャ英和を推す決め手は、やはり翻訳の精度だ。今回テストした英文でもわずかながらほかのソフトよりも正確な訳がなされていた。また、テストした英文以外にもいくつか翻訳させてみたが、同様の感じを受けた。ただ、その差は決して大きくなく、文章によっては、おまかせ翻訳などのほうがよりよい訳を出す場面もあった。今回は英日翻訳に重点を置いて選択したが、日英翻訳などを含めた全体的な機能・性能を重視するならば、おまかせ翻訳をお勧めしたい。
 また、Macintosh版は製品が少なく選択肢が少ない中から選ぶこととなってしまった。お勧めは翻訳ピカイチとしたが翻訳精度に関してはインターネット翻訳とあまり優劣の差はないと感じられた。ただ、翻訳ピカイチが、Win版と同じ最新バージョンの翻訳エンジンを採用しているというMac版に対する力の入れようや、翻訳速度、新語のダウンロードサービスなどを評価した。ただ、インターネット翻訳の新バージョンが発表されれば十分逆転できるだろう。

Windows版でオススメの1本は……
コリャ英和!一発翻訳バイリンガルVer.2.0+OCRソフト

Macintosh版でオススメの1本は…
ポケットトランサー Ver.2.0 for Macintosh 翻訳ピカイチ バイリンガル



タイプ別ソフト選び

 さて、いくら編集部がオススメしても、使う人の状況や目的によっては「そんなの関係ない」と思われることもあるだろう。そこで使う人のタイプ別に翻訳ソフトを分類してみた。

★とにかく翻訳はスピードだ!……スピード狂のあなたへ

 翻訳はスピードが命! とにかく早く日本語にしてくれー。という人にはWindows、Macintoshともに「翻訳ピカイチ バイリンガル」(Windows版Macintosh版)がオススメだろう。テスト結果でも一目瞭然だが、ともに翻訳スピードはダントツの速さなので、今使っている翻訳ソフトの遅さに耐えられない、という方にはオススメだ。

★簡単でわかりやすいものを使いたい……難しいことは好きじゃないあなたへ

 いろんな機能があっても使い方が難しいのはイヤ。簡単に使えるものが欲しい。という人には「訳せ!!ゴマ バイリンガル Ver.6」がお勧め。とくに英文作成の際にはウィザード形式の「代筆!!大魔人」を使えば、初めてでも簡単に英作文ができること間違いなし。

★ビジュアル重視……遊び心も忘れていないあなたへ

 翻訳ソフトは家庭よりもむしろ会社で使用されることが多いため、ビジネスユース的色合いが強く地味なジャンルであるが、その中に1本だけにぎやかに動きしゃべるソフトがある。「インターネット翻訳の王様 POWER+王様の辞書」だ。いろいろなキャラクターや音声付きアニメによるチュートリアル、江戸っ子調や赤ちゃん風の語尾設定など、いろいろなところに遊び心が見受けられる。もちろん基本となる翻訳機能もしっかりしている。翻訳ソフトをおもしろく使いたいという人にお勧めだ。マニュアルが苦手な人にもいいだろう。

★英語の学習にも使いたい……勉強好きのあなたへ

 翻訳結果を単に受動的にながめるだけでなく、積極的に英語の勉強にも使ってみたい、という受験生などに向いたソフトは「Power E/J 翻訳プラス辞書 これ一本!バイリンガル」だ。Power E/Jのおまかせ訳振りの単語テスト機能でインターネット上の英文を勉強素材に使えば、ほぼ無限に(毎日新しい単語が出題される)問題集ができあがる。これで英語問題はバッチリ得点源になる!?

★日英翻訳しか使わない…読みはバリバリ、書くのはさっぱりのあなたへ

 個人で使用する際にメインとなるのは英日翻訳であると思われるが、英語を読むのは結構いけるのだけど、書くほうがどうも、という方にお勧めなのが「翻訳ブラザーズ」だ。定評あるTransland日英翻訳エンジンがあなたの思っていること、言いたいことを見事に英語にして世界に発信してくれるはずだ。

 以上のような結果になったが、 翻訳の基本となる翻訳精度はユーザー辞書、例文辞書への登録といったユーザー自身の使い込みによる点が非常に大きく影響する。
 たとえば英日翻訳のサンプルで「一度からはじまるために、【法廷】the order【全く】recount。」と英単語を残してしまった翻訳ブラザーズでも、「manual」-手作業による、「recount」-数え直し、と設定してやれば「法廷は全く手作業による数え直しに一度から始まるように命じました。」という結果になり標準以上の訳になる。
 ほとんどすべての翻訳ソフトにユーザー辞書機能など、ユーザー側でカスタマイズ可能な機能が付いているため、単純にデフォルトの設定だけでは本当の翻訳精度を評価しがたいのも事実である。デフォルトの機能を翻訳精度の下限として、ユーザーがどれだけカスタマイズできるかが重要となってくる。また、別売りの専門辞書を付け加えることで訳が見違えて良くなる場合もあるので導入してみるのもいいだろう。
 また、ビジネス上での翻訳作業をメインに考えているためか、Mac版は製品ラインナップが少ない。あってもバージョンが古いといった状況だ。個人や家庭にインターネットが当たり前に入ってきている現状に合わせ、ソフト各社にもMac版の充実を期待したいところだ。Linux版については、唯一、対応バージョンが同梱されている翻訳の王様に限られることになる。

 さて、あなたにぴったりの1本は見つかっただろうか? 今回のレビューを参考に翻訳例・機能・速度・付属ユーティリティなどを総合的に考えて、自分にあった翻訳ソフトを見つけてほしい。きっとこれであなたのインターネットの世界はぐんと広がるに違いない。



 ここでは、市販の翻訳ソフトではないが翻訳に関係する便利なものをいくつか紹介しよう。

Web上の翻訳サービス

無料翻訳サイト編

 インターネット経由で使える無料翻訳サービスというものがある。日本語のWebページにも数多くあるが、ここでは代表的な無料翻訳サービスの「エキサイト翻訳」を紹介しよう。

 ポータルサイトの「エキサイト」 では、エキサイト翻訳 で、無料の翻訳サービスを提供している。

 このサービスは

  1. テキスト翻訳(入力した文章を即時翻訳するもので、英→日、日→英が可能)
  2. Webページ翻訳(Webページの翻訳サービスで、英→日、日→英が可能)
  3. 翻訳サーチ(日本語でキーワードを入力して英語サイトを検索。結果は日本語で表示される)

の3つから成り立っている。以下順に説明していこう。

テキスト翻訳
 全角1000文字、半角英数2000文字まで対応するテキストの翻訳サービス。日→英の場合は左側のテキストボックスに翻訳したい日本文を入力して下のチェックボックスの「日本語→英語」にチェックが入っているか確認し、「翻訳開始」ボタンを押す。すると右側に翻訳結果が表示される仕組みになっている。英→日の場合は逆に左側に英語を入力し「英語→日本語」にチェックを入れればよい。ちなみに英日翻訳テストのサンプルを訳させてみたところ「法廷は、すぐに始まるようにマニュアルが詳しく話すすべてに命令した。」となった。精度は中級といったところか。

Webページ翻訳
 翻訳したいWebページのURLを指定することで、そのWebページを日本語訳(英語ページの場合、日本語ページなら英語に訳される)してくれるサービス。URLを指定して英→日か日→英の翻訳方向を決めるチェックボックスを選択、翻訳開始ボタンを押せば、別ウィンドウが開いて日本語もしくは英語に翻訳されたページを見ることができる。

翻訳サーチ
 普通のサーチエンジンで検索するように、自分が検索したいキーワードを日本語で入力して「翻訳サーチ」ボタンを押すと、キーワードを自動的に英語に翻訳し、英語のWebサイトを検索してきて、結果を日本語訳で表示してくれる。

 これ以外にも、Web上では多数の無料翻訳サービスが提供されているが、ここでは日本語による説明のある、使いやすい無料/有料のWeb翻訳サービスをご紹介しよう。

AMIKAI
Amikaiが提供する無料Web翻訳サイト。「Ami訳」は最大で半角1000文字まで、英日/日英翻訳のほかに、英語から仏、独、中、韓、スペイン、ポルトガル、イタリア語訳なども可能。さらに「Amiチャット」(外国人と翻訳によるチャット)、「Amiウェブ」(Webページの翻訳)、「Amiメール」(メールの翻訳)などもある。

J-Server
高電社が運営する英語・中国語・韓国語・日本語4カ国語の相互翻訳サービス、個人年会費9800円と本来は有料だが、ビジターとして1日だけ無料で試用できる。

J-Serverポケット
J-Serverのiモード版。サービス内容は英日/日英翻訳に限られる。有料サービスだが2001年2月15日までは試験期間として無料で使用できる。また、日常会話文例集の無料サービスも行っている。今後は日韓・韓日、日中・中日の翻訳サービスも予定されている。

リアルタイム英日翻訳体験サービス(ロゴヴィスタ)
Webページ上で「LogoVista」シリーズの英日翻訳エンジンを使用できる無料体験サービス。最大で半角英数220文字までの英文を日本語に翻訳可能。

TransLand/JE翻訳体験デモ
ブラザー工業の日英翻訳無料体験サイト。日英翻訳のみだが、ブラザー工業の最新日英翻訳ソフト「Transland/JE Ver.3.0」と同じ翻訳エンジンを搭載しており、全角120文字までの日本語文章を英語に翻訳可能となっている。

BestiLand
NECが提供する多言語翻訳サービス。本来は接続事業者へ販売しているものでNEC自体は個人向けのサービス提供は行っていないが、体験サービスという形で1日のみ利用できる。日英、英日のほか、日本語→タイ語、ロシア語→日本語などが可能。

 インターネットに手軽に接続できる環境があれば、一度試してみてはいかがだろうか?

アプリケーション付属型

Netscape 6
ネットスケープの最新Webブラウザ「Netscape 6」には、標準で翻訳機能が付属している。ツールバーの「表示(V)」→「翻訳(T)」を選択し、翻訳したいWebページのURLを入力すれば、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語などから日本語へ翻訳して表示することが可能だ。翻訳エンジンを提供する「Alis Technologies」のWebサイトでも同様の翻訳サービスが利用できる。


Netscape 6の翻訳メニューを選択すると、この画面が表示される。3の「Gist!」ボタンを押せば翻訳された画面が表示される。英語のほかに仏、独、伊、スペイン、ポルトガル語から日本語への翻訳が可能。
Microsoft Office 10(仮)
Microsoftの次期Officeソフト「Office 10英語版」のWordに搭載される予定といわれる翻訳機能。Word上で翻訳機能を呼び出すと、Web上の翻訳サイトで翻訳される予定。

次期Office英語版のWordで提供される予定の翻訳機能。英語から日独仏など6カ国語、日本語から英語などが用意されている。言語選択フィールド横の「Topic Vocabulary」は翻訳したい文章の内容によって、ビジネス、コンピュータなどの分野を選択すれば、より翻訳精度を上げることができる。

メールによる翻訳返信サービス

MT Ave
東芝の「The翻訳シリーズ」のエンジンを使用した翻訳サービス。MT Aveお試し版では英日/日英翻訳が体験できる。MT Ave本格版は英日限定でソフトパーク会員になれば利用可能。本格版では最大3万文字まで翻訳でき、Web上で翻訳結果を表示できるなどの違いがある。

おまかせ訳振りメール
シャープが提供する「シャープスペースタウン」内のサービスで、PowerE/Jのおまかせ訳振りがメールで利用できる。文章の形ではなく単語ごとの翻訳となる。実際のおまかせ訳振りと同様の機能なのでPowerE/Jの購入を考えているのであれば試用してみるのもいいかもしれない。

ある程度英語が理解できるユーザー向けのマウス翻訳ツール

 ある程度英語が読め、Webページ全体または文章全体を訳してもらう必要はないが、「この単語だけ知りたい」という場合もあるだろう。でも辞書ソフトを起動して、単語を入力して、といった手間もめんどくさい……という人も多いのではないだろうか。そういった方にお勧めなのがいわゆるマウス翻訳ツールだ。調べたい単語(あるいは文章)の上にマウスを乗せると小さなウィンドウがポップアップして、訳が表示されるというものだ。今回紹介した翻訳ソフトにも同梱される場合が多く、たとえば翻訳ピカイチの中には「ロボワードV4」、訳せ!!ゴマの中には「Cat's Eye Pro」などのマウス翻訳ツールが付いてくる。
 マウス翻訳がどういったものか試したいなら、「babylon.com」でフリーのマウス辞書引きツール「Babylon」をダウンロードできる。これはフリーソフトながら充実した機能を持つマウス翻訳ツールで、使い方は翻訳したい英単語の上で右クリック(設定により変更可能)すれば訳語が表示されるというもの。英語から中国語、スペイン語などに訳させることもでき、英単語を発音させることもできるなど、市販のソフトに劣らない機能を持っている。


babylon.comの英語サイトにある単語を翻訳させてみた画面。日本語訳以外にも、いろいろなWebサイトでの用語説明が表示される。Babylonはbabylon.comの日本語サイト(http://www.babylonjapan.com/)からダウンロード可能。

英語以外の翻訳ソフト

 実は社内や友人に英語はある程度読み書きできる人がいたりする場合が多いのではないだろうか。でも、中国語や韓国語、フランス語などはどうだろうか? 実はこういった言語についてのほうが、翻訳ソフトとして役に立つ場合が多いのかもしれない。
 訳したい文があまり多くなければ先に挙げたAMIKAIなどと組み合わせて訳させてみるのもいいだろう。ただ、翻訳文字数に制限があるなど日常的に使うのならば専門の翻訳ソフトが欲しいところだ。
 ここではいくつか英語以外の各国語の翻訳ソフトを紹介しよう。

高電社
日中・中日翻訳ソフトと日韓・韓日翻訳ソフトを販売している。
中国語翻訳ソフト
j・北京2000 TWIN/JC/CJ
(双方向6万8000円/日中4万9800円/中日4万9800円)
韓国語翻訳ソフト
j・Seoul/JK V4リミテッド
(日韓9万8000円)
i・ソウル/KJ V2
(韓日1万9800円)
i・ソウル/KJ V2+R2
(韓日+韓国語入力システム&フォント4万9800円)

クリエイト大阪
日中・中日翻訳ソフトを販売。
孫悟空日中(7万円)
孫悟空中日(7万円)
孫悟空日中・中日(9万円)

AILogic
英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語の6カ国語から日本語への翻訳と、日本語から上記6カ国語に翻訳してくれるソフトを販売している。また、このほか多数の翻訳ソフトをラインナップしている。
L&H Translator 6カ国語 for Windows(6万5000円)
Jx 6カ国語 ver.2 for Windows(6万5000円)

翻訳ツール紹介サイト編

Translator's Internet Resources
インターネット上の翻訳サイトやオンライン辞書サイトの紹介にとどまらず、国語辞典や用語集サイトなども紹介している。登録されているサイトはカテゴリ別に分類されている。

Green and White
英日/日英の翻訳ソフトの評価、リスト、価格など、翻訳ソフトについてのいろいろな情報を提供している。

 以上のもの以外にもいろいろな翻訳ツール、たとえば、無料英日・日英辞書サイトなども多数Web上に存在する。自分にはどのような翻訳機能が必要かを見極める上でもこれらのサイトを一度訪れてみるのがいいだろう。




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