月刊アスキー 2004年11月号 2005年3月7日
大手セキュリティソフトメーカー、トレンドマイクロ、シマンテック、マカフィーの3社が、ほぼ同時に自社製品の新バージョンを発表した。国内市場2強のひとつ、トレンドマイクロは「ウイルスバスター」の2005版を2004年10月22日に発売。一方の雄、シマンテックは、「ノートン2005」シリーズ4製品を10月15日から順次発売する。そして、2年前に国内市場に再参入し、ISPを経由した月額課金サービスなどにも力を入れているマカフィーが、「マカフィー・ウイルススキャン 2005」と「同パーソナルファイアウォールプラス 2005」「同スパムキラー 2005」を10月中旬に発売。さらにスイートパックの「マカフィー・インターネットセキュリティスイート 2005」を12月下旬に出荷する予定だ。
ウイルスバスター 2005
インターネット セキュリティ
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画面1 ウイルスバスター 2005のメインウィンドウ。現在のセキュリティ状況がこのトップ画面に表示されるよう改善された。最下段には、前回のウイルス検出日時とアップデートの日付が表示される。 |
ノートンやマカフィー・シリーズが、アンチウイルスやアンチスパムなどの各単体製品と、それらをまとめたスイートパックの2形態を持つのに対し、ウイルスバスターには、単体機能の製品はない。これ1本で、アンチウイルス、パーソナルファイアウォール、アンチスパム、スパイウェア検出・駆除などの機能をすべて包括した製品となっている。そして、今度の機能強化の中心となっているのが、個人情報保護機能だ。ウイルスバスターだけに限らず、セキュリティソフトメーカーが今一番注力しているのが、「個人情報保護」である。アメリカではすでに深刻な被害が出ているフィッシングへの対策は、特に重要課題となっている。
ウイルスバスターでは、メールヘッダ、件名、メール本文の内容、HTMLリンク記述をチェックすることでフィッシングメールを検出するが、ひっかからないものも当然出てくる。それに関しては、ユーザーがあらかじめ登録しておいたアカウント、パスワード、クレジット番号などの個人情報を見て、ユーザーが許可してあるサイト以外にPCが送信しようとするとそれをブロックする。ノートンやマカフィーも同様の機能を備えているが、自分ではふだん使っているショッピングサイトだと思っていたのに、違うサイトに情報が送られてしまったというような事態を防ぐことができる。また、新機能として、個人情報送信ログ機能が追加されている。個人情報の送信履歴が最長で60日分記録されるので、クレジット会社などから不明な請求があったときなどに照合することができる。
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画面2 個人情報保護設定画面。個人情報の設定ガイド「フィッシング対策ガイド」が、ここからワンタッチで呼び出せるようになっている。 |
PC内に入り込み、個人情報などを収集して外部に送信するスパイウェアの検出機能も強化されている。2004版ではリアルタイム検索のみで、検出されたスパイウェアをどう処理するかはユーザー判断となっていた。2005版からは手動検索が可能になり、ウイルスバスターのインストール以前から潜伏していたスパイウェアも発見できるようになったほか、駆除機能も新たに搭載された。
ウイルス対策に関しても、新機能が追加されている。自分のコピーを作って大量にメール送信するマスメーリング型のワームに感染した場合、メールの大量送信を停止する「マスメールストッパー」は、たとえ感染しても加害者になるのを防いでくれる。また、検索時間が長くかかりすぎて途中でユーザーがキャンセルしてしまう事態を減らすため、一度検索して変更のないファイルはスキップするスピード検索も可能になった。
ウイルスバスター2005の製品種別と価格
| 1ユーザー | 8925円 |
| 2ユーザー | 1万3440円 |
| 5ユーザー | 3万3600円 |
| ダウンロード版 | 5250円 |
| ダウンロード・2ユーザー | 7875円 |
| ダウンロード・5ユーザー | 1万9688円 |
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細かい改良で使い勝手もアップ
ノートン・シリーズ
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画面3 メインのコントロールパネル。「アウトブレーク警告」機能が新たに追加されている。中レベル以上の脅威が発生した場合の通知を受けて、それに対してPCの保護機能が十分に機能しているかどうかをチェックし、必要な対策を行う。 |
シマンテックのノートン・シリーズは、アンチウイルスソフト「ノートン・アンチウイルス 2005」、パーソナルファイアウォールソフト「同パーソナルファイアウォール 2005」、スパムメール対策ソフト「同アンチスパム 2005」、以上の3製品を統合した「ノートン・インターネットセキュリティ 2005」の4製品をラインナップする。
インターネットセキュリティ 2005には、3機能を統合しただけでなく、新たに「アウトブレーク警告」機能が搭載された。これは、シマンテックが中レベル以上のウイルスやワームの発生を検知した場合、自動的にユーザー側に通知され、同機能はその脅威に対してPCに十分な保護がなされているかをチェックする。もし、ユーザーがカスタマイズした設定で保護が十分でなければ、もっとも安全な状態に自動的に戻し、パターンファイルと侵入検知シグネチャを更新する。
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画面4 怪しいWebへのリンクがはられているメールや、HTMLメールを遮断する、フィッシングメール検出機能を備えている。 |
ウイルスのパターンファイルがアップデートされると、即、自動でシステムに対してクイックスキャンを実行し、問題が発見された場合は自動的に修復を実行するというのも2005版の特徴だ。
迷惑メールの検出・振り分け、広告ブロックなどを行うノートン・アンチスパム 2005では、ウイルスバスター同様、フィッシング検出が強化されており、HTML形式や疑いのあるWebサイトへのリンクが張られているメールをブロックするようになっている。また、性的な内容を持つようなメールが受信ボックスに入らないように設定することも可能である。
ノートン・シリーズの製品種別と価格
| ノートン・インターネットセキュリティ 2005 | 1万290円 |
| 同(2ユーザー) | 1万4490円 |
| ノートン・アンチウイルス 2005 | 7140円 |
| 同ホームプロテクションパック(2ユーザー) | 1万1340円 |
| 同スモールオフィスパック(5ユーザー) | 2万7930円 |
| 同スモールオフィスパック(10ユーザー) | 5万3550円 |
| ノートン・パーソナルファイアウォール 2005 | 7140円 |
| 同スモールオフィスパック(5ユーザー) | 2万7930円 |
| 同スモールオフィスパック(10ユーザー) | 5万3550円 |
| ノートン・アンチスパム 2005 | 6090円 |
| 同スモールオフィスパック(5ユーザー) | 2万3835円 |
| 同スモールオフィスパック(10ユーザー) | 4万5675円 |
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ユーザーインターフェイスを一新
マカフィー・シリーズ
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画面5 セキュリティセンターから、ウイルススキャン、ファイアウォールプラス、スパムキラー、プライバシーサービスの各機能が呼び出せるようになった。 |
マカフィー・シリーズも、ノートン同様、スイートパッケージと、各単体製品でシリーズが構成されている。単体製品は10月中旬に発売となるものの「マカフィー・インターネットセキュリティスイート 2005」は12月下旬とかなり遅れての出荷となる。ただし、単体製品と同時に、「100万ユーザ達成記念パック」が発売される。これは、マカフィー・ウイルススキャン 2005、ファイアーウォールプラス 2005、スパムキラー 2005を同梱し、5985円という特別価格で販売されるものだ。なお、マカフィー・インターネットセキュリティスイート 2005には、上記3ソフトの機能のほかに、「マカフィー・プライバシーサービス」という機能が包括されている点が異なる。これは個人情報を保護する機能で、個人情報が外部に送信されるのをブロックしたり、ファイルをHDD上から復旧不能な状態に削除する機能などを備えている。
インターネットセキュリティスイート 2005では、ユーザーインターフェイスが一新し、メインパネルの「セキュリティセンター」からすべての機能の設定や実行が行えるようになった。またインストール時の設定が簡単になり、パターンファイルの更新などもバックグラウンドで自動的に行われるなど、よりユーザーの手をわずらわせない方向に操作性がブラッシュアップされている。
そのほかの新機能としては、1つはワーム対策で、不自然なメール配信を自動的に停止するワームスキャン機能が搭載された。スパムキラー 2005においては、画像だけのメールに対するフィルタや、フィルタをかいくぐるため故意的なつづり間違いを入れるスパムに対するフィルタなど、新フィルタを追加し、迷惑メール検出の精度をアップしている。ユーザーが迷惑メールのフィルタをカスタマイズすることも可能である。
マカフィー・シリーズ(ボックス)の製品種別と価格
| マカフィー・インターネットセキュリティスイート 2005 | 9240円 |
| マカフィー・ウイルススキャン 2005 | 5754円 |
| マカフィー・パーソナルファイアウォールプラス 2005 | 5754円 |
| マカフィー・スパムキラー 2005 | 5754円 |
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(月刊アスキー編集部・山口)
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